カン・ビンナは、自分が悪魔に憑依されていると周囲に告白します。彼女は殺されたようですが、詳細は不明です。彼女の魂は「殺人犯法廷」という場所に辿り著き、そこで審判を司るユースティティアに出会います。カン・ビンナは審判対象ではないと告げられますが、ユースティティアは彼女を地獄のキンネンコ穀へ送ろうとします。

その時、バエルが現れ、ユースティティアの独断を阻止します。彼は、法律で裁かれず、仮省もしていない殺人犯10人を人間界から連れてくるよう命じます。ユースティティアは渋々ながらも、バエルの命令に従い、カン・ビンナの体に憑依して人間界へ向かいます。

人間界で目を覚ましたユースティティアは、過剰な暴力で罪犯を逮捕したとして訴えられた警察官、ハン・ダオンの裁判を担当します。彼女はハン・ダオンの言い分を聞き、職務執行における行為は正当だと判断し、無罪を言い渡します。

その後、小学生たちに正義の女神がなぜ目隠しをしているのかを聞かれ、ユースティティアは自分は悪魔だと明かし、正義は滅んだと説きますが、子供たちは信じません。

一方、チャ・ミンジョンは自分を傷つけたムン・ジョンジュンを許し、不判決請求書を提出します。ユースティティアはチャ・ミンジョンに会い、彼女の決断を問いただしますが、チャ・ミンジョンは意思を曲げずに逃げ去ります。警察に誤解され連行されたユースティティアは、そこで再びハン・ダオンと遭遇し、彼は彼女の行動に困惑します。

ユースティティアはチャ・ミンジョンの事件を利用することを考え、ムン・ジョンジュンに罰金刑のみを言い渡します。この軽い判決にハン・ダオンは憤慨します。

その後、ムン・ジョンジュンは再びチャ・ミンジョンに近づき、通報すれば両親を傷つけると脅迫します。全てを目撃したユースティティアは、地獄へ送るべき人間を見つけ出し、同時に罪のない者を保護するために、より慎重に行動する必要があると悟ります。

第1話 感想

「悪魔なカノジョは裁判官」第1話は、引き込まれるようなストーリー展開と、善悪の境界線を問いかける深いテーマ性で、視聴者を一気に物語の世界へと誘います。主人公であるカン・ビンナの身に起きた不可解な出来事、そして彼女に憑依した悪魔、ユースティティアの登場は、今後の展開への期待感を高めます。

特に印象的なのは、ユースティティアのキャラクターです。冷酷でありながらもどこか人間味を感じさせる彼女の言動は、正義とは何か、悪とは何かを考えさせられます。小学生とのやり取りで見せる皮肉な一面や、裁判における独特な判断は、彼女の複雑な内面を垣間見せてくれます。

また、ハン・ダオンとの対比も興味深い点です。正義感あふれる警察官であるハン・ダオンと、悪魔でありながら裁判官を務めるユースティティア。正仮対の立場にいる二人の出会いは、物語に緊張感を与え、今後の関係性の変化に期待を持たせます。

一方で、チャ・ミンジョンの行動は、被害者としての苦悩と葛藤を浮き彫りにしています。加害者を許すという彼女の選択は、必ずしも「正しい」とは言えないかもしれません。しかし、そこには人間の弱さや複雑な感情が込められており、視聴者の共感を呼ぶのではないでしょうか。

つづく