ハン・ダオンはユースティティアを庇い、その前に立ちはだかる。突如現れたヴァラクはパイモンを攻撃、吹き飛ばす。ユースティティアは刀を抜き、パイモンを殺害する。ハン・ダオンは静かに彼女の顔についた血を拭う。ヴァラクはユースティティアに謝罪し、彼女をずっと憧れの存在として見ていたこと、パイモンを殺したことは当然だと考えていること、そしてハン・ダオンの生死は取るに足らないことなどを告げる。怒りに満ちたユースティティアはヴァラクを平手打ちし、二度と自分の前に現れるな、そしてハン・ダオンに近づくなと命じる。
その後、バアルが現れ、ユースティティアを悪魔らしくないと非難し、人間の男のためにパイモンを殺したことを責める。バアルはユースティティアの力を奪い、人間界で罪を償うよう命じる。警察はハン・ダオンを尋問するが、彼は刑事のチャン・ムンジェに指定された場所に行っただけで、なぜ巻き込まれたのか分からないと答える。証拠不十分のため、ハン・ダオンは釈放される。
ユースティティアはチョン・ジェゴルを訪ね、彼の息子と結婚したいと申し出る。チョン・ジェゴルはチョン・ギュテのことだと勘違いし、喜ぶ。しかし、ユースティティアが指名したのはチョン・ソンで、彼とチョン・ジェゴルは共に驚く。チョン・ジェゴルは二人に結婚を前提とした交際を許可する。チョン・ソンが去った後、ユースティティアは彼が隠し部屋から出てきたことに気づく。ユースティティアはその部屋に入り、一枚の絵と隠しカメラを発見する。カメラにはチョン夫人が監禁されている様子が記録されていた。
パク・ドンフンはユースティティアの調査を続け、彼女が刺されたこととチョン・ギュテとの婚約破棄に関連があると疑う。彼はハン・ダオンと食事をしながらキム組長への罪悪感を口にするが、ハン・ダオンは事件はパク・ドンフンとは関係ないと慰める。
家主の女性は祈りが効かないことに悩み、雨に打たれて熱を出す。ユースティティアは彼女と出会い、家まで送り届ける。目を覚ました家主の女性はユースティティアに犯人逮捕の協力を依頼し、雨の日に息子の墓の前で犯人を見かけたことがあると話す。ユースティティアはハン・ダオンも泣いたことがあるのか、他の人間もそうなのかと考える。彼女の手下たちは驚愕する。
ハン・ダオンとチームはチョン・ギュテを調査し、皇天洞の土地開発に議員への賄賂が関わっていることを突き止める。彼らはさらに深く調査することを決める。ユースティティアは再びチョン家を訪れ、隠し部屋のカメラを発見、チョン夫人が監禁されている映像を確認する。カン・ビンナは自分がどのようにして怪我をしたのか覚えていない。実は彼女はこの隠し部屋を発見し、チョン・ギュテに見つかり、チョン・ソンに殺されそうになったのだった。チョン・ソンはユースティティアを殺そうとするが、ハン・ダオンが駆けつけ彼女を救い、警察に通報する。
チョン・ギュテとチョン・ジェゴルは帰宅し、事態に愕然とする。チョン・ソンはホテルに逃亡する。ユースティティアはバアルを召喚し、カイレンを見つけたので力を取り戻したいと告げる。バアルは彼女の要求を聞き入れ、唯一の後継者だと告げ、失望させないようにと釘を刺す。ユースティティアはヴァラクたちを連れ、チョン・ソンを追う。
このエピソードは、ユースティティアが様々な感情の揺れ動きと行動を経験する様子を描いている。力を失い、真実を探し求め、そして最終的に力を取り戻し、新たな挑戦に立ち向かう準備をする。同時に、彼女とハン・ダオンの関係はさらに深まり、二人の間に深い信頼と支えがあることが示される。
第11話の感想
第11話は、ユースティティアの苦悩と成長、そしてハン・ダオンとの絆の深まりが印象的なエピソードでした。これまで絶対的な力を持っていたユースティティアが、バアルによって力を奪われ、人間として罪を償うという試練に直面します。彼女はパイモンを殺したことで、悪魔としての冷酷さを見せましたが、同時にハン・ダオンへの深い愛情も明らかになりました。バアルの叱責は、ユースティティアにとって大きな衝撃であり、彼女が自分の行いについて深く考えるきっかけとなったでしょう。
力を失ったユースティティアは、より人間らしく、感情豊かになったように感じます。チョン家の闇を暴く過程で見せた彼女の洞察力と行動力は、以前の彼女とは異なる一面を見せてくれました。特に、家主の女性を助けるシーンは、彼女の優しさや共感力が垣間見え、人間界での経験を通して彼女が変化していることを示唆しています。
ハン・ダオンは、今回もユースティティアを支え続け、彼女の心の拠り所となっています。ユースティティアが窮地に陥った時、彼は必ず現れ、彼女を守ります。二人の信頼関係は揺るぎないものとなり、互いにとってかけがえのない存在になっていることが感じられます。
つづく