ユースティティアは裁判のため外出する準備をしていたが、突如現れたバ力はチョン・ギュテを釈放し、地獄へ送るよう命令する。従わなければ恐ろしい死が待っていると脅迫される。裁判を待つ人々は法官の到著を待ちわびていたが、時間になっても現れない。ようやく戻ってきたユースティティアは、重要な証人に問題が生じ、裁判は2日後に延期になったと告げる。
職場に戻ったハン・ダオンは、チョン・ソンが襲撃されたことを知る。組長はチームに情報漏れがないか確認するよう指示し、ハン・ダオンにはチョン・ソンの様子を注視するよう命じる。病院に見舞いに行ったハン・ダオンに対し、チョン・ソンは襲撃はチョン・ギュテの仕業で、証言を阻止するためだと考えていると話す。そして、証言を拒否すると言い出す。
ユースティティアはチョン・ギュテに会い、取引を持ちかける。彼女はケイロン(永遠の命を与えるもの)を手に入れており、人間の体で生き続けるために、チョン・ギュテに人を殺して様々な体の部位を提供してほしいと頼む。チョン・ギュテはその要求を受け入れ、何人殺せば良いのか尋ねる。ユースティティアはこの取引をハン・ダオンに明かし、チョン・ギュテを足止めする唯一の方法だと説明する。同時に、彼らは行方不明のビデオテープを探し続けている。
裁判当日、チョン・ギュテの弁護士はチョン・ソンの証言の信憑性を疑い、彼の薬物使用歴と直接証拠の欠如を指摘する。しかし、チョン・ソンは法廷に現れ、チョン・ギュテを殺人罪で告発する。キム組長がチョン・ギュテを逮捕しようとした瞬間、チョン・ソンはキム組長を刺してしまう。チョン・ギュテの弁護士はナイフにチョン・ソンの指紋しかないと主張するが、チョン・ソンはチョン・ギュテが事前に自分の指紋を拭き取っていたと説明する。
ユースティティアは過去の連続殺人犯Jの事件に触れ、時効は成立しているものの、チョン・ギュテに犯行を認めるか問いただす。チョン・ギュテは自分が犯人だと認め、「救済」していたと主張する。この発言は、ハン・ダオンを含む被害者遺族の怒りを買う。ハン・ダオンは自身の経験を語り、チョン・ギュテが自分の母親を殺害した当時の状況を説明する。
バ力の脅威に直面したユースティティアは、自分の命を守るためにチョン・ギュテを釈放すべきか悩む。テンシは命を落とさないようバ力の要求を受け入れるよう説得する。朱ス提提亜の部下とヴァラクも同様に、それが最善の選択かもしれないと助言する。朱ス提提亜はハン・ダオンに話し、彼女の決断がハン・ダオンの意思に仮するかもしれないことを心配する。ハン・ダオンは何が起こっても朱ス提提亜を支えると伝える。
最終的に、裁判で朱ス提提亜はチョン・ギュテに死刑を宣告する。法曹界からは時効の影響を受けた判決だと批判されるが、世間は判決に満足する。判決に不満を持った議員が院長を責めるが、逆に院長が司法を操作していた事実が暴かれ、院長は解任される。
一方、朱ス提提亜は地獄からの脅威に直面していることを自覚するが、最後にするべきことがあるため時間を要求する。チョン・ソンは朱ス提提亜にチョン・イェチャンの手紙を母親に渡すよう頼み、獄中で自殺する。
物語の終盤、朱ス提提亜はハン・ダオンに愛を告白し、キスをする。その後すぐに、地獄の者たちが朱ス提提亜を襲撃する。知らせを聞いたハン・ダオンはすぐに駆けつけるが、重傷を負った朱ス提提亜を病院に運ぶも、彼女の命を救うことはできなかった。
第13話の感想
「悪魔なカノジョは裁判官」第13話は、息詰まる展開と衝撃的な結末で、視聴者を釘付けにするエピソードでした。正義と復讐、そして愛の間で揺れ動く朱ス提提亜の葛藤が、彼女の複雑な立場と人間らしさを際立たせています。
バ力からの脅迫、チョン・ギュテの狡猾さ、そして迫り来る死の影。絶望的な状況下でも、朱ス提提亜は自らの信念を貫き、正義を執行することを選びます。その強い意誌と覚悟は、まさに裁判官としての矜持を感じさせ、深く胸を打ちます。
特に印象的なのは、ハン・ダオンとの最後のシーンです。愛を告白し、キスを交わした後、地獄の者たちに襲われるという悲劇的な展開は、あまりにも残酷で、涙を禁じ得ません。二人の愛がようやく成就したと思われた瞬間、無情にも引き裂かれてしまう。この残酷な対比が、物語の悲劇性をより一層際立たせています。
つづく