第14話、おばあさんの死を悲しむハン・ダオン。葬儀には大家さんも参列していた。医師の懸命な努力も虚しく、ユースティティアは息を引き取った。深い悲しみに暮れるハン・ダオンの前に、バエルが現れ、永遠の死を迎える準備はできているかと問いかける。すると、テンシが現れ、自分は善人や困っている人を助けるために人間界に来たと告げる。ユースティティアは、裁きを執行するという職務を全うした善人であり、そのために命を落とすという哀れな人でもある。テンシはユースティティアの命を蘇らせることを申し出た。
テンシは、自分がここにいるということは、ユースティティアが本当に死んだということを意味すると説明し、その事実を認めた。ユースティティアは、なぜチョン・ギュテを解放するように言ったのかとテンシに尋ねると、それは試練だったと答えた。テンシはユースティティアの傷を癒し、彼女を生き返らせた。目覚めたユースティティアを見たハン・ダオンは、喜びに震えた。
チョン・ソンの死後、チョン・ギュテは特別休暇を申請し、弁護士が用意した脱獄ルートを使って逃走した。知らせを受けたハン・ダオンたちはすぐに追跡を開始。ユースティティアも事前に準備しており、チョン・ギュテが1時間以内に別荘に到著することを予測していた。別荘に戻ったチョン・ギュテは、待ち構えていたユースティティアに捕らえられる。彼女はチョン・ギュテを特別な空間に連れて行き、被害者の苦しみを体験させた。チョン・ギュテの手は切り落とされたが、完全には死なず、ユースティティアに命乞いをした。しかし、ユースティティアは彼を許さず、罰を与えた後、とどめを刺し、地獄へ送った。
バエルは、任務を完瞭したユースティティアに、地獄に戻れば自分の後継者になれると告げる。ユースティティアはバエルと交渉し、3年間の休暇を得た。彼女はハン・ダオンにこのことを伝え、二人はこの3年間を大切に生きようと決意する。
ユースティティアはラーメンと焼肉を食べ、おばあさんを見送り、もし戻ってきたら食事に誘うと約束した。前職の判事がライブ配信で法律相談を始めたことで、ユースティティアは地方へ異動することになった。二人の判事仲間が別れを告げに来た。彼らはユースティティアへの見方を変えていた。荷造りをして出発の準備をするユースティティアを、大家さんたちが温かく見送った。ハン・ダオンは送ると申し出たが、彼女は一人で大丈夫だと断った。
その後、ハン・ダオンはユースティティアがソウルに戻ってきたことを知る。ユースティティアも喜び、旧友を訪ね、チャ・ミンジョンに食事をご馳走し、ユ・ジホにも会いに行った。部下たちはこれらの活動には参加できないが、寺で修行をしていた。大家さんは皆をパーティーに招待し、今では娘との関係も改善され、皆が良い方向へと変わっていた。
最後に、バエルはルシファーからの提案を伝える。もしユースティティアが1年以内に10人を解放し、彼らが裁判を受けるようにすれば、人間として生き続けることができると。ユースティティアはこのことをハン・ダオンに伝え、葛藤する。解放した人々が再び被害者を出してしまうことを恐れていた。ハン・ダオンは、ユースティティアが正しい選択をすると信じていた。子供たちが裁判所に見学に訪れ、ユースティティアはどんな判事かと尋ねる。ユースティティアは答えた。「私は地獄から来た判事です。」と。
第14話の感想
「悪魔なカノジョは裁判官」第14話は、怒涛の展開と感動のフィナーレで幕を閉じました。ユースティティアの死と復活、チョン・ギュテへの最終決戦、そして未来への希望と新たな試練…息つく暇もないほど濃密なストーリーでした。
特に印象的だったのは、テンシの登場です。死後の世界、そして善悪の判断基準など、物語に深みを与える存在でした。ユースティティアが裁きを執行する中で抱えていた葛藤や苦悩が、テンシとの会話を通してより鮮明に描かれていたと感じます。試練という形で提示されたチョン・ギュテの解放は、彼女にとって大きなジレンマであったことでしょう。
チョン・ギュテとの最終決戦は、まさに手に汗握る展開でした。特殊空間での裁きは、視聴者にも被害者の恐怖を体感させる演出で、ユースティティアの信念の強さを改めて感じさせました。そして、バエルとの交渉で勝ち取った3年間の休暇。ハン・ダオンとの穏やかな時間は、これまでの過酷な日々からの解放であり、二人の絆の深さを改めて確認できる温かいシーンでした。