主人公、ユン・ジョンウはソウルにある「エデン」という考試院(コシウォン)に引っ越してきた。しかし、そこはまさに地獄のような場所だった。
物語は台風警報が流れる中、ユン・ジョンウが自分の部屋に戻るところから始まる。パソコンの画面には「ずっと待ってたよ」という不気味なメッセージが表示されており、彼は強い恐怖を感じる。その後、ドアの外から聞こえる足音や、落とした携帯電話を拾おうとした際に起こる出来事など、一連の不可解な現象に巻き込まれ、得体の知れない何かに引きずられていく。
地方からソウルに出てきたユン・ジョンウは、引っ越し途中にスーツケースをぶつけられ、ノートパソコンを壊してしまう。高額な修理費に悩まされ、安い宿を探し求める中で、月19万ウォンのエデン考試院にたどり著く。しかし、そこは以前人が死んだという曰く付きの、古びた建物だった。
入居初日から、ユン・ジョンウは奇妙な住人たちに出会う。共有スペースで電話を禁止するおじさん、壁に女性のセクシーなポスターを貼りまくる311号室の住人。さらに、考試院を探検しようとするとおもちゃの弾丸が飛んでくるなど、危険な空気が漂っている。
やがて、住民からの通報で猫の死体が発見され、ソ巡査は連続殺人犯の再犯を懸念する。一方、ユン・ジョンウは友人と酒を飲んでいる最中に喧嘩を目撃し、軍隊時代の経験から思わず仲裁に入るが、心の中は葛藤と不安でいっぱいになる。
考試院に戻ると、さらに恐ろしい出来事が続く。大家からもらった卵には孵化していないヒナの胚が入っており、夜には311号室の住人に脅される悪夢を見る。ユン・ジョンウは、エデン考試院が異様な危険に満ちた場所だと確信する。
そしてある夜、考試院内で激しい言い争いが勃発する。金色のネックレスをしたおじさんと奇妙な笑い声をあげる住人の衝突、そして311号室の住人と瓜二つの男が廊下の両端に同時に現れるなど、不可解な光景を目撃する。ユン・ジョンウは、この考試院の住人全員が何かを隠していると感じ、ここは他人によって作られた恐ろしい地獄だと悟る。
この第1話を通して、視聴者はユン・ジョンウの苦悩と無力感を感じると同時に、他の住人たちの謎めいた存在に興味を惹かれ、今後の展開への期待が高まる。
第1話の感想
「他人は地獄だ」第1話は、息詰まるような緊張感と不気味な雰囲気で視聴者を一気に物語の世界へ引き込みます。冒頭の台風警報と不穏なパソコンのメッセージは、これから始まる恐怖を予感させ、不安感を煽ります。地方から上京してきた主人公、ユン・ジョンウの視点を通して描かれる、古びた考試院の異様な光景は、まるで悪夢を見ているかのようです。
特に印象的なのは、個性的な住人たちの存在です。共有スペースで電話を禁止する神経質な男、壁に女性のポスターをベタベタと貼る不気味な311号室の住人、そして金色のネックレスを光らせながら威圧的な態度をとる男など、一人ひとりの描写が強烈で、彼らが一体何を考えているのか、想像するだけでゾッとします。
また、巧妙に散りばめられた伏線も見逃せません。壊れたノートパソコン、孵化していない卵、おもちゃの弾丸、そして殺された猫。これらが一体何を意味するのか、今後の展開に大きく関わってくることは間違いありません。
つづく