ユン・ジョンウは、歯科医の肉を食べる異様な光景に恐怖し、自室へ戻る。311号室の住人は既にドアを閉めており、ユン・ジョンウは安堵しつつも、歯科医の不気味な姿を思い出し、不安に駆られる。

一方、双子の兄弟は死体を乗せた車で逃走中、警察に追われる。ソ巡査は双子を認識し、簡単な警告のみで済ませるが、後部座席で以前行方不明になった外国人の夫の腕時計を発見する。トランクを確認しようとするソ巡査に対し、兄が同行する中、弟は玩具の銃を手に現れる。パトカーに他に警官がいないことを確認後、ソ巡査は二人を解放する。

考試院に戻ったユン・ジョンウは小説を書き終え、双子の笑い声を聞き、ヤクザ風の男がいないことを喜んでいると解釈する。眠りについたユン・ジョンウは、軍隊時代の悪夢、チョ・ギョが血まみれの肉を差し出す光景、そして歯科医が「人肉だ」と告げる声を聞く。飛び起きると、壁の穴から歯科医が覗いている。

翌朝、ソ巡査は祖母に夫探しを改めて頼まれる。ソ巡査は行方不明の外国人の妻を思い出す。出勤中の歯科医は婦人会の誘いを断り、セヨンを怯えさせる。

ユン・ジョンウは302号室の住人の不在に気づき、311号室の住人が刃物を持って独り言を呟く姿に恐怖を感じる。外出後、大家とソ巡査が303号室の住人の失踪について話しているのを耳にする。ユン・ジョンウはソ巡査に最近の失踪について情報を提供し、二人は連絡を取り合う約束をする。チウンとの束の間の再会で気分が良くなるも、帰路で歯科医の視線を感じ、すぐに姿を消される。

職場でチウンの話題でからかわれ、上司の言葉にも苛立つユン・ジョンウ。昼食のユッケに吐き気を催し、歯科医から差し出された人肉を思い出す。トイレで気分転換を図るも、上司の言葉に更にイライラし、上司の首を絞める妄想をするが、すぐに我に返る。

大家は詐欺師の女性を連れ戻し、自身の過去を明かす。逃げようとする女性を脅し、恐怖で失禁させた後、311号室の住人に処理を任せる。

ユン・ジョンウは屋上でソ巡査に刑事の名刺を渡し、協力関係を築く。ソ巡査は刑事に連絡が取れず、先輩に相談するが、管轄外の事件に関わるなと忠告される。

ユン・ジョンウは引っ越し費用が捻出できない現実を突きつけられる。チウンは職場の飲み会で孤立し、ユン・ジョンウに電話で考試院の不満をぶつけるが、話は平行線のまま終わる。

考試院に戻ると、大家にソ巡査との会話について問われ、ユン・ジョンウは否定する。大家から渡された飲み物を飲み、自室に戻るユン・ジョンウ。大家はキッチンで肉を処理し、歯科医は303号室の住人の件を尋ねる。大家は全て順調だと答え、歯科医は女性の処理方法に満足する。

ユン・ジョンウはめまいを感じ、チウンの言葉や自身の闇い思考を思い出す。壁の穴から覗く歯科医、ドアの外に集まる双子と311号室の住人。薬物を盛られたと気づき、視界がぼやけ、ベッドに倒れ込む。不気味な笑みを浮かべる歯科医の姿で、物語は幕を閉じる。

第4話の感想

第4話は、静かに、しかし確実に恐怖が深まっていく様子が描かれ、息苦しいほどの緊張感が持続するエピソードでした。特に、ユン・ジョンウの精神状態の悪化が顕著に描かれており、視聴者も彼の不安や恐怖を共有させられるような感覚に陥ります。

冒頭の歯科医の食事シーンは、言葉はなくとも強烈なインパクトを残し、その後の展開への不穏な予感を抱かせます。双子の兄弟の異常性もさらに際立ち、ソ巡査との遭遇シーンは、彼らの冷酷さと大胆さを改めて印象付けます。一見穏やかに見えるソ巡査も、行方不明の夫を持つ女性の存在が彼女の心に影を落としていることが示唆され、今後の展開に期待を持たせます。

ユン・ジョンウは、悪夢に苛まれ、職場での人間関係にも苦しみ、追い詰められていく様子が痛々しいです。チウンとの電話での会話もすれ違い、彼の孤独感がより一層深まります。考試院という閉鎖的な空間の中で、逃げ場を失っていくユン・ジョンウの姿は、まさに「他人は地獄だ」というタイトルを体現していると言えるでしょう。

つづく