ユン・ジョンウは突然ベッドの上で気を失い、壁から落ちた鞄が頭に当たり目を覚ました。隣の歯医者は壁の穴から彼を見て、部屋を出て双子の兄に、ユン・ジョンウが302号室のおじさんの代わりになるかもしれないと囁いた。目を覚ましたユン・ジョンウはノートの上の埃が消えていることに気づき、誰かが侵入したと悟る。彼は管理人に監視カメラの映像を見せるよう頼み、313号室のおじさんがドアをこじ開けようとしているような場面を見た途端、監視カメラが壊れた。ユン・ジョンウは313号室のおじさんの仕業だと決めつけ、彼に詰め寄るが、相手は高圧的な態度を取る。そこに歯医者が現れて場を収め、双子の兄弟も現れる。ユン・ジョンウは突然、歯医者と302号室の住人の顔が重なり、以前彼らの笑顔を見た時の恐怖を思い出す。彼は部屋に戻って心を落ち著かせた。
歯医者はユン・ジョンウに話しかけ、二人は屋上へ向かう。4階を通った時、ユン・ジョンウは中から物音を聞くが、歯医者は猫だと言う。屋上でユン・ジョンウは不安を歯医者に打ち明けるが、歯医者の言葉は彼をさらに怖がらせる。その時、ユン・ジョンウは母親から電話を受け、兄がてんかんの発作を起こし治療費が必要だと聞かされる。彼は渋々送金した。場面は変わり、管理人が飲み物に何かを注射している。ユン・ジョンウは夢の中で、軍隊時代に313号室のおじさんを殴り、双子の弟が傍らで薄気味悪く笑っている夢を見る。目を覚ました彼は、歯医者の言葉が頭から離れず、双子の兄弟に疑念を抱く。
ユン・ジョンウはチウンに相談しようとするが、彼女は仕事の悩みを抱えている。その後、ユン・ジョンウはソ巡査と会い、前の住人のノートを渡し、4階の異音について話す。しかし、管理人が遠くから見ているのに気づき、会話を止める。管理人は歯医者にユン・ジョンウとソ巡査が親しくしていることを伝え、何かを渡しながらソ巡査をどうにかすべきかと尋ねるが、歯医者は拒否する。
学生が部屋を見に来た後、管理人はこっそり老人を訪ね、注射した飲み物を飲ませ、健康保険証を盗む。記者がオフィスにやって来て、ユン・ジョンウに爪切りを探してくれるよう頼む。ユン・ジョンウは偶然、記者がソン・ユジョンの写真を保管しているのを見つける。記者はユン・ジョンウとの会話で、この場所に住む人々はストレスが大きそうだと言うが、ユン・ジョンウはむしろ彼らの目に満ちたある種の享楽を感じ、この言葉は記者を怖がらせる。
ホゴはチウンと会い、コーヒーをプレゼントする。チウンは上司に会い、上司はホゴを紹介してくれるよう頼む。ソ巡査は一人で4階を調査する。313号室の住人はそれに気づき、老婆の助けを求める声を止める。ソ巡査が去った後、老婆は逃げようとするが、歯医者に捕まり連れ戻される。そして最終的に、管理人によって毒キノコの入った水で殺される。
会社の飲み会の後、ユン・ジョンウはソン・ユジョンデザイナーに花をプレゼントし、パク・ビョンミン室長を怒らせる。ユン・ジョンウは「あいつを殺したいのか?」というメッセージを受け取り、困惑し、送り主を探すが分からず、飲み会に戻り、大量の酒を飲み、室長への不満をぶつける。ホゴは酔ったユン・ジョンウをタクシーで考試院に送り返し、自身はチウンと会う約束をする。運転手は考試院の住所を見つけられず、ユン・ジョンウを交番に連れて行く。ソ巡査はユン・ジョンウを起こし、ユン・ジョンウは心の恐怖を吐露する。その時、ユン・ジョンウはチウンからのメッセージを受け取り、彼女が自分を訪ねて考試院に来たことを知る。チウンは携帯の電池が切れ、建物の下で歯医者に出会う。歯医者は彼女がユン・ジョンウを探しに来たことを知る。
第5話の感想
第5話は、息詰まるような緊張感と不気味な雰囲気がさらに増し、視聴者を物語の深淵へと引きずり込むエピソードでした。ユン・ジョンウの パラノイアはますます深刻化し、彼の精神状態が崩壊していく様子が生々しく描かれています。管理人や歯医者、双子の兄弟など、考試院の住人たちの怪しげな行動は、ユン・ジョンウだけでなく視聴者にも底知れぬ恐怖を与えます。
特に印象的なのは、ユン・ジョンウが現実と悪夢の区別がつかなくなっていく様子です。313号室のおじさんを軍隊で殴る夢は、彼の抑圧された暴力性と罪悪感を象徴しているようにも見えます。また、歯医者の言葉がユン・ジョンウの心に深く突き刺さり、彼の精神を蝕んでいく過程も恐ろしいです。
一方で、チウンやソ巡査といった外部の人物が登場することで、ユン・ジョンウの孤立感が際立ちます。チウンは仕事の悩みで精一杯で、ユン・ジョンウの訴えに耳を傾ける余裕がありません。ソ巡査はユン・ジョンウの言葉にわずかながらも関心を示しますが、管理人の存在が調査を阻みます。彼らの登場は、ユン・ジョンウが置かれた絶望的な状況をさらに強調しています。
そして、ラストシーンでチウンが考試院を訪れ、歯医者と遭遇する場面は、今後の展開を闇示する重要なシーンです。チウンが考試院の闇に巻き込まれていくのか、それともユン・ジョンウの救いとなるのか、今後の展開に目が離せません。全体を通して、不穏な空気と予測不能な展開が続く、非常に緊迫感のあるエピソードでした。
つづく