悪夢から目覚めたユン・ジョンウは、息苦しいこの場所から逃げ出したい衝動に駆られる。一方、ソ巡査は夕食中、歯の痛みを父親に訴える。同僚の末っ子から聞いた、考試院の大家さんの怪しい点について話すと、父親は保育院火災のニュースを調べてみるよう勧める。調べた結果、歯科医の医院と火災のあった保育院が同じ「泉辺」という名前であることに気づく。ソ巡査は、考試院の4階で見かけた歯科機材と屋上で会った歯科医のことを思い出す。

逃げ出したい一心で外出したユン・ジョンウは、失踪したおじさんの部屋に住む新しい入居者、カン・ソクユンと出会う。カン・ソクユンは充電器を返し、自分のストリートラップの公演に誘う。ユン・ジョンウは気分転換になると考え、誘いに乗る。公演後、地方出身で苦労しているという共通点を見つけた二人は、食事へ行く。ユン・ジョンウは考試院の奇妙な出来事をカン・ソクユンに打ち明け、自分の部屋の様子を見ていてくれるよう頼む。

食事の後、ユン・ジョンウは恋人チウンに会いに行くと言い、カン・ソクユンは考試院に戻る。チウンの家の前でメッセージを送ると、ちょうどジェホ先輩がチウンを送ってきたところだった。二人は親密そうに見え、チウンからは「もう寝る」という返信が来る。悶々とするユン・ジョンウに、カン・ソクユンから写真が送られてくる。そこには、性犯罪者のおじさんがユン・ジョンウの部屋の前をうろついている様子が写っていた。続いて「見つかったかも」というメッセージの後、連絡が途絶える。心配したユン・ジョンウは考試院へ急ぐと、カン・ソクユンは無事ベランダに現れ、「故郷へ帰る」と言っていたおじさんの身分証をベッドの下で見つけたと言う。おじさんの話は嘘だったのだ。そこに歯科医が現れ、「ほら、心の内を話せばいいのに」とユン・ジョンウに声をかける。

歯科医が去った後、ユン・ジョンウはカン・ソクユンを誘って一緒にシャワーを浴びる。少し気持ちが落ち著いたユン・ジョンウは、部屋に戻りトイレへ行く。戻ると、313号室の眼鏡のおじさんが包丁を持って部屋の前に立っていた。証拠写真を撮ろうとした瞬間、大家さんが現れ、おじさんは姿を消す。ユン・ジョンウは大家さんに部屋の確認を要求するが、何も見つからない。三人はユン・ジョンウを嘲笑い、その様子を歯科医は見ていた。彼は、包丁が双子の弟に隠されていることに気づいていた。

部屋に戻ったユン・ジョンウは不安な夜を過ごし、ドアにもたれかかったまま眠りに落ちる。翌日、疲れ切った様子で出社したユン・ジョンウは、朴室長のパワハラとジェホ先輩の結婚に関する皮肉に苛立ちを覚える。全てが自分を攻撃しているように感じ、殺意さえ芽生える。トイレで冷静になろうとしたところに、朴室長が再び現れ、決してうまくやっていくつもりはないと言い放つ。ユン・ジョンウは、真の地獄は考試院でも会社でもなく、周りの人間だと悟る。そして退社後、監視カメラの存在も気にせず、室長のキーボードを破壊する。

会社を出たユン・ジョンウはネットカフェへ行く。隣の学生の騒音に腹を立て、店主に注意するよう頼むが、逆に学生たちに囲まれ、リンチされそうになる。彼らの笑い声に激昂したユン・ジョンウは、積もり積もった怒りを爆発させるかのように殴りかかる。全てを出し切ったユン・ジョンウは精神的に崩壊寸前となり、そこに歯科医が現れ、「もう心配しないで。私がそばにいるから」と優しく声をかける。

第7話の感想

第7話は、ユン・ジョンウの精神状態が限界に達する様子が生々しく描かれた、息苦しいエピソードでした。冒頭から悪夢にうなされる彼の姿は、もはや考試院という物理的な空間だけでなく、周りの人間関係からもたらされる重圧に押し潰されそうな状態を象徴しています。

特に、職場での朴室長からのパワハラとジェホ先輩の無神経な言動は、彼の精神をさらに追い詰めます。皮肉にも、チウンとの関係にも闇雲が立ち込め、逃げ場のない状況に陥っていくユン・ジョンウの姿は、見ている側にも強い不安感を与えます。

一方で、新しい入居者であるカン・ソクユンとの出会いは、わずかな希望の光のように見えました。地方出身で苦労しているという共通点を持つ二人は、互いに共感し、心を通わせる様子が描かれています。しかし、そのカン・ソクユンもまた、考試院の奇妙な住人たちに巻き込まれ、危険な状況に陥ってしまうのです。

そして、このエピソードで最も印象的なのは、クライマックスにおけるユン・ジョンウの暴力的な行動です。ネットカフェで学生たちに絡まれた彼は、抑えきれない怒りを爆発させ、狂乱状態に陥ります。このシーンは、彼がこれまで抱えてきた frustration がついに限界を超えたことを示すと同時に、人間が追い詰められた時にどれほど恐ろしい行動に出るのかをまざまざと見せつけられました。

つづく