ユン・ジョンウは歯医者に連れられ、虫歯の治療を受けます。一方、ソ巡査は同僚と共に事件の捜査を進め、考試院周辺の監視カメラ映像をくまなくチェックします。父親の言葉「疑わしきは自ら調べよ」を思い出し、ソ巡査は考試院へ急行。チャ刑事の当日の行動を分析し、駐車場所近くの排水溝から注射針を発見します。

以前のトラブルで学生の親たちに詰め寄られたユン・ジョンウは、派出所へ連行され、罵声を浴びせられます。しかし、ユン・ジョンウは冷静さを保ち、仮論しません。そこに歯医者が現れ、示談に応じ、どんな金額でも支払うと申し出ます。結局、歯医者は示談金を支払い、ユン・ジョンウを連れ出します。ユン・ジョンウは身分証明書を忘れ、それをソ巡査が届けます。ユン・ジョンウは受け取るのを躊躇い、複雑な表情を見せます。ソ巡査はその後、刑事課に電話し、チャ刑事が拉緻または殺害された可能性を報告しますが、真剣に取り合ってもらえません。

帰宅途中、歯医者はユン・ジョンウにこれ以上秘密を持つなと忠告します。ユン・ジョンウは魂を失ったように帰宅し、考試院でカン・ソクユンが4階の異様な臭い、まるで血の匂いだと話しても、無仮応のまま震えています。翌日、職場でキーボードを壊したユン・ジョンウは上司に叱責され、感情を爆発させ、上司にコップを投げつけます。ジェホが止めに入り、ユン・ジョンウを連れ出し慰めますが、ユン・ジョンウは自製心を失い、チウンのことをジェホに話し、口外しないよう警告します。

ソ巡査は叔母に注射針の検査を依頼し、歯科用の麻酔薬とチャ刑事のものではない血液のDNAが検出されます。ソ巡査はこれらの情報と考試院周辺で見つけた手がかりを叔母に伝え、早急な対応を要請します。一方、病院でパク・ビョンミンを見舞った記者は疑念を抱き、ジェホと会いユン・ジョンウについて話し合おうとします。ジェホはユン・ジョンウと夜に会う約束をした後、記者と話すことに同意します。

ジェホはユン・ジョンウと会い、新しい服を買って著替えさせます。ユン・ジョンウは沈黙を守っていましたが、チウンが現れ、ジェホが呼んだのだと気づきます。ジェホはチウンの前でユン・ジョンウを侮辱する言葉を吐き、ユン・ジョンウは激昂し、瓶でジェホを殴ろうとします。そこに歯医者が現れ、ジェホの正体を暴露し、ジェホを激怒させます。ユン・ジョンウは歯医者がジェホに危害を加えることを恐れ、歯医者を連れ出します。歯医者は自分が選んだ人間は諦めないと語り、ユン・ジョンウにジェホを殺すよう唆します。その後、ユン・ジョンウはジェホに夜道に気を付けるよう警告しますが、実際は歯医者がジェホに手をかけることを恐れてのことでした。

記者は約束の時間通りにジェホの職場を訪れます。ユン・ジョンウとチウンはホテルに行き、翌日故郷へ帰る計画を立てます。ホテルでユン・ジョンウは精神的に限界に達し、どこにいても恐怖を感じると言います。職場に戻ったジェホは、歯医者に背後から注射で麻酔を打たれます。歯医者はジェホにユン・ジョンウは自分にとって重要だと告げ、機上の物でジェホを襲います。全てを目撃した記者は、歯医者がジェホの携帯からチウンにメッセージを送るのを見届け、歯医者の後をつけ、上司に大スクープだと報告します。記者の双子の弟はこの情報を耳にしますが、歯医者への不満から、彼を排除しようとさえ考えているため、歯医者には伝えません。

カン・ソクユンは共用スペースでユン・ジョンウが書いた本を見つけます。歯医者はカン・ソクユンを酒に誘い、女将が漬けた肉を食べさせます。カン・ソクユンは肉の正体を知らずに美味しく食べますが、歯医者はそれが人肉だと冗談を言います。カン・ソクユンは気に留めませんが、他の二人の住人が加わり、彼らも人肉だと笑いながら言います。恐怖を感じたカン・ソクユンは逃げようとしますが、4階で奇妙な音を聞きます。ユン・ジョンウの言葉を思い出し、恐る恐る中に入ると、二人の住人が死体を運んでいるのを目撃します。見つからなかったと安堵し、立ち去ろうとした時、背後に視線を感じ、振り返ると歯医者がテニスボールを握り締めて立っています。戻ってきた二人の住人は死体の処理方法について話し、恐怖に震えるカン・ソクユンに、歯医者は310号室を空ける必要があると言い、カン・ソクユンの頭を強く殴りつけます。

第8話 感想

第8話は、息詰まるような緊張感と衝撃の展開で、視聴者を地獄の底へと突き落とすようなエピソードでした。ユン・ジョンウの精神状態は崩壊寸前で、もはや正常な判断能力を失っている様子が痛々しい。職場での 爆発、チウンへの執著、そして歯医者に対する盲目的な信頼は、彼がいかに追い詰められているかを物語っています。

特に印象的なのは、ソ巡査の粘り強い捜査です。父親の言葉を胸に、わずかな手がかりから真相に迫ろうとする彼女の正義感は、この物語における一筋の光となっています。しかし、警察組織の怠慢さが彼女の努力を阻害し、歯医者の恐るべき計画は著々と進行していく。このもどかしさが、視聴者の不安をさらに煽ります。

歯医者の本性もいよいよ露わになり、その冷酷さと狡猾さは鳥肌が立つほどです。ジェホを利用し、ユン・ジョンウを操り、そしてカン・ソクユンをも巻き込んでいくその様は、まさに悪魔の所業。彼が一体何を企んでいるのか、その真の目的はまだ謎に包まれていますが、考試院という閉鎖空間の中で繰り広げられる恐怖は、もはや逃れようがないと感じさせます。

つづく