死神はキム・シンに、キム・ソンの前世が見えたと告げました。花嫁衣装で輿に乗るキム・ソンの姿に、キム・シンは驚き、彼女が本当に自分の妹だったと悟ります。二人はチキン店へ行き、興奮したキム・シンはキム・ソンを抱きしめようとしますが、変質者扱いされてしまいます。キム・ソンは前世の話など信じず、全くのナンセンスだと思っています。

その後、キム・シンは頻繁にチキン店を訪れ、前世のキム・ソンが好きだったものを贈ります。訳が分からないキム・ソンはますます混乱します。ウンタクはキム・ソンに、前世は実際に存在し、人々は無限の輪廻の中にいることに気づいていないだけだと教えます。キム・ソンはキム・シンに直接話を聞くことにします。

キム・ソンは千年前の自分の肖像画を見て、王妃の不幸な話を聞き、深い感慨にふけります。実は千年前、王はキム・ソンを深く愛していました。純粋で可愛らしい少女に初めて出会った時から心を奪われ、王妃となり、そして自らの手で命を絶つまで、その想いは消えることはありませんでした。

前世の話を聞いたキム・ソンは、胸に痛みを感じ始めます。それは縁の繋がりでしょう。店を出ると、死神がキム・ソンを切ない眼差しで見つめていますが、彼女の心を掴むことはできません。

ウンタクが一人で歩いていると、キム・シンが突然現れ、これからは一緒に道を歩くと告げ、ウンタクは深く感動します。ウンタクは十数年間、幽霊が見える特別な少女として、周囲から浮いた存在でした。キム・シンの出現が、彼女の生活に一筋の光をもたらしたのです。

ウンタクの卒業が近づき、先生たちは生徒たちに卒業の祝福を贈ります。他の生徒には家族から花束が贈られていますが、ウンタクは一人ぼっちです。そんな時、三神おばあさんが赤い服の美女に姿を変え、ウンタクに花束を贈ります。三神おばあさんは今も昔もウンタクを可愛がり、ずっと見守ってきました。

偶然にも、キム・シンもウンタクを訪ねてきて、花束が気になった様子ですが、ウンタクはそれには答えず、卒業写真の撮影を頼みます。青春の美しい笑顔が、その瞬間に刻まれます。

死神は新しい生死簿を受け取ります。そこには、ウンタクが二週間後に転落死すると書かれていました。キム・シンは、このようなことが今後も何度も起こることを知っています。一度は阻止できても、毎回成功するとは限りません。真実を知ったウンタクは、キム・シンと共に懸命に生きると誓います。

死神はこっそりキム・ソンのチキン店を訪ねます。死神の帽子をかぶれば姿を隠せますが、賢いキム・ソンに帽子の位置を見破られ、叩き落とされてしまいます。一瞬にして死神の姿が現れ、キム・ソンは驚愕します。二人は言葉を失い、ただ見つめ合います。愛する人に秘密と正体を知られた死神は、別れを切り出します。

ウンタクは懸命に生きようと決意し、転落死を避けるため、キム・シンの忠告通り高い場所には行かないようにしています。しかし、妻を殺害した男を罰するために、ウンタクは男と共に屋上へ上がります。罪が露見した男は、ウンタクを屋上から突き落とそうとします!危機一髪、ウンタクはキム・シンを呼び、難を逃れます。

第11話の感想

第11話は、切なさと温かさ、そして緊迫感が入り混じる、感情のジェットコースターのようなエピソードでした。キム・シンとキム・ソンの再会は、感動的であると同時に、どこかコミカルな要素も含まれていて、二人のぎこちないやり取りに思わず笑みがこぼれました。前世の記憶がないキム・ソンが、キム・シンの行動に戸惑いながらも、少しずつ心を開いていく様子が繊細に描かれており、今後の展開に期待が高まります。

特に印象的だったのは、ウンタクの卒業式シーンです。孤独なウンタクのために、三神おばあさんが花束を贈る場面は、胸が温かくなりました。これまでウンタクを見守り続けてきた三神おばあさんの深い愛情が伝わってきて、涙が止まりませんでした。そして、そこに偶然現れたキム・シンとのやり取りも、微笑ましいものでした。ウンタクの幸せそうな笑顔が、これまでの苦労を物語っているようで、見ているこちらも幸せな気持ちになりました。

しかし、そんな幸せな雰囲気も束の間、死神が受け取ったウンタクの生死簿によって、物語は一気に緊張感に包まれます。再び訪れたウンタクの死の運命に、キム・シンはどのような行動に出るのでしょうか?そして、正体を知られた死神とキム・ソンの関係はどうなってしまうのでしょうか?様々な伏線が散りばめられた第11話は、今後の展開から目が離せません。

つづく