パク・ドンフンに真実を告げられたイ・ジアンは恐れ慄き、信じられずに弟のギボムに電話で確認する。そこで、自分のしたことがバレてしまったことを悟る。公衆電話から出たジアンは、ドンフンが自分に近づいてくる気配を感じ、急いで家に帰り荷物をまとめて姿を消す。

ドンフンはジアンが電話をかけていた公衆電話を見つけるが、ジアンの姿はどこにもない。疲れて帰宅したドンフンを心配するユニに、ドンフンは何も話さない。しかしその後、自らジアンの話をユニに切り出す。ユニから、ジアンが自分たちのためにしてくれた善意の行動を聞かされ、ドンフンはジアンを見つけようと決意する。

ジアンが自分たちを守るために逃亡を選んだことを知り、ユニは罪悪感に苛まれる。そしてついに、ジアンをこれ以上逃亡生活を送らせるまいと、全ての責任を負う決心をする。

ドンウンはジアンのことを皆に話し、皆が衝撃を受ける。特にジアンが自首を選んだという事実に、皆は言葉を失う。ドンフンは刑務所のギボムを訪ね、ジアンに電話するように伝える。釈放されたギボムは、ドンフンの頼みを果たす。

クァンイルとグァンイルは、ジアンのパソコンに大量の盗聴ファイルが保存されていることを発見し、ジュンヨンを脅迫しようと企む。再びジアンの住まいを訪れたドンフンは、大家がジアンと連絡が取れず、部屋の荷物を処分しようとしているところに出くわす。ドンフンは隣人にジアンの荷物を預け、すぐに対応することを約束する。

ドンフンはジアンの携帯電話に向かって、ジアンの安否を心配し、住む場所や食べるものに困っていないか、独り言のように語りかける。ジアンが今も自分の生活を盗聴していることを密かに期待するが、それはただの幻想だった。

会社の清掃員からジアンの居場所を聞き、ドンフンはすぐに駆けつける。病気のジアンの怯えた目に、ドンフンの胸は締め付けられる。ジアンの言葉に心を痛め、こんな若い人に大人の問題を背負わせるべきではなかったと痛感する。二人はお互いの幸せを願い、今はそれだけが二人の望みとなる。

ユニがジアンの罪を軽くするために尽力すると聞き、ドンフンは少し安堵する。ドンフンはジアンをジョンヒの家に預け、その場を後にする。ベッドに横たわったジアンは、ドンフンの残した音声を聞きながら、約束通り全てのファイルを削除する。もうドンフンの声が聞けなくなることを思い、ジアンは涙を流す。

サンフンは、兄弟たちが映画のヤクザのようにかっこよく登場するのを夢見て、貯金をはたいて兄弟たちに同じ装備を買い与える。

ドンフンは会長に全てを告白し、会長はドンウンの仕事の手配をし直し、ジアンを食事に招待する。ドンフンはそれを心から喜ぶ。

ジアンを見つけられず、クァンイルは焦燥する。計画通り、グァンイルはジュンヨンに電話をかけ、ジアンの録音データを聞かせ、一億ウォンを要求する。ジュンヨンは恐怖に震える。

ジョンヒの計らいで、ジョンヒの家に集まった友人たちは、ドンフンとジアンが偶然出会っただけだと信じ込む。ジョンヒがジアンの家に泊まるふりをすると、皆はさらにそれを信じる。皆が帰った後、ジョンヒはジアンを安全な場所まで送り届ける。

ドンフンの友人たちは地位こそ高くないが、人生を楽しんでいる姿にジアンは羨望の念を抱く。もし生まれ変われるなら、この街に生まれたかったとジアンは呟く。

一人で道を歩くドンフンは、ジアンの幸せを静かに祈る。もう盗聴はしていないが、ジアンはドンフンの気持ちを感じ取る。自分のためだけでなく、ドンフンのためにも、幸せになるとジアンは決意する。

第15話の感想

第15話は、重苦しい展開ながらも、かすかな希望の光が差し込むような、感動的なエピソードでした。イ・ジアンの逃亡、そして自首という衝撃的な展開は、見ている側も息を呑むほどの緊張感でした。これまで、盗聴を通してドンフンの弱さを握り、利用してきたジアンでしたが、最終的には彼を守る選択をするという自己犠牲的な行動に、彼女の心の変化が見て取れます。ドンフンもまた、ジアンの境遇に深く同情し、彼女を救いたいという一心で奔走します。二人の間に生まれた、言葉を超えた繋がり、そして信頼関係は、このドラマの大きな見どころの一つと言えるでしょう。

ユニの苦悩も胸を締め付けます。夫とジアンの間で揺れ動き、最終的にはジアンを守るために自分が犠牲になろうとする姿は、彼女の優しさと強さを同時に感じさせます。また、ドンフンの兄弟たちも、それぞれの問題を抱えながらも、家族としての絆を再確認していく様子が印象的でした。特にサンフンの、兄弟愛ゆえの行動には、思わず笑みがこぼれます。

つづく