パク・ドンフンは、昨夜のイ・ジアンとの出来事を思い返し、困惑していました。何かまずいことが起きる予感が頭をよぎり、会社に著くと、長い葛藤の末、ジアンに解雇を告げます。普段温厚なドンフンの突然の決定に周囲は驚きを隠せませんでしたが、誰も口出しはしませんでした。
一方、パク・ドンフンは怪我を押して理事会に出席しますが、社内対立派から厳しい追及を受けます。パク・ドンフンは、ト・ジュニョンが裏で糸を引いているのではと疑いますが、証拠がなく、憶測の域を出ませんでした。
ドンフンはユン常務にジアンの解雇を説得しようとしますが、一笑に付され、断念。その後、ジアンを会議室に呼び出し、カーテンを閉めて密談します。なぜ盗聴したのかと問いただすと、ジアンは悪意はなく、むしろ同情していると答えます。自分の生活は乞食以下だが、それでも生きていると訴えるジアン。ドンフンは、二度とこのようなことがあれば容赦しないと警告します。
ドンウンは盗聴事件当日の監視カメラ映像を確認しますが、手がかりは見つからず、ジュニョンとユン常務に会社を追放される危機感を募らせます。真相を突き止めるため、左遷を装い、ジュニョンの動向を探り始めます。
ジュニョンはジアンに報酬を渡す際、無断で動いたことを叱責しますが、ドンフンに接触したと聞き、仕方なく受け入れます。ジアンは報酬を焦り、自分の行動を説明します。
ドンウンは解雇こそ免れましたが、常務から部長に降格。ユン常務は大喜び。ドンフンの荷物が運び出されるのを見て、ドンフンは複雑な心境になります。
パク・サンフンとパク・ギフンは清掃会社を立ち上げ、苦労しながらも自立への道を歩み始めます。節約のため母親が弁当を届ける姿を見て、兄弟は胸を締め付けられながらも、仕事への決意を新たにします。
ジアンの行動に不審を抱いたジュニョンは、ユニに調査を依頼。ジアンが中学生の頃に人を刺した過去が発覚します。ジアンは自宅前でクァンイルに暴行を受けます。彼女が殺したのはクァンイルの父親でした。
同僚との飲み会で、ドンフンはドンウンの降格について話します。ジアンとの関係を聞かれると、ドンフンは沈黙。周囲はジアンを悪く言う中、ドンフンだけは彼女に同情を感じていました。その会話はジアンの耳にも届いていました。
酔って帰宅する途中、ドンフンは自分と同い年の古いビルを見つめ、自分の境遇と重ね合わせます。重要な場所にいて、動けず、離れられず、ただ朽ちていくのを待つだけ。まるで自分の人生だと、変えられない現状に苦悩します。
バスの中で、ドンフンはジアンの言葉を仮芻し、自分の人生が無期懲役囚のように、ただ生きているだけで意味がないと感じます。それは彼の偽らざる心境でした。
ジアンはドンフンとキスした写真をネットにアップ。会社の女性社員たちの噂話の種になります。事態の悪化を悟ったジアンは、すぐに弟に投稿の削除を指示します。
サンフンは些細なミスで権力者に逆らい、仕事を続けるために土下座をさせられます。弁当を届けに来た母親が目撃し、家族は涙に暮れます。ドンフンは独自の方法でその権力者に謝罪させ、サンフンの面目を保ちます。
ジアンは父親を殺した理由を思い出します。父親が祖母を虐待するのを目の当たりにし、衝動的に犯した罪でした。彼女は自分がドンフンと価ていることに気づきます。一見つまらなく見えても、家族を守るためなら、命を懸けても構わない。そう思っているのです。
第4話 感想
第4話は、パク・ドンフンとイ・ジアン、そしてパク・ドンフンのそれぞれが抱える苦悩と葛藤が深く描かれた、重くも心に残るエピソードでした。ドンフンはジアンの盗聴行為に困惑しながらも、彼女の境遇に同情を禁じ得ず、解雇という苦渋の決断を下します。彼の優しさと責任感、そしてジアンへの複雑な感情が繊細に表現されていました。
一方、ドンウンは会社内の権力争いに巻き込まれ、常務から部長へと降格。理不尽な仕打ちにも屈せず、真相究明へと動き出す彼の姿は、強い意誌と家族への愛情を感じさせます。ドンフンとドンウン、兄弟それぞれの苦境が対比的に描かれ、物語に深みを与えています。
ジアンの過去も少しずつ明らかになり、彼女の過酷な生い立ちと、それでも生き抜こうとする強い生命力が印象的でした。ドンフンへの盗聴行為は許されるものではありませんが、彼女の必死な姿に胸が締め付けられます。ジュニョンとユン常務の闇躍も不気味さを増し、今後の展開がますます気になります。
つづく