パク三兄弟と友人たちは、居酒屋で楽しくお酒を飲み、スポーツ観戦をしました。人生を楽しむのが好きなギフンは、ドンフンにもその考えを説きますが、ドンフンは苦笑するばかり。盛り上がったギフンは、ドンフンが以前、自分の負担にならないよう、商品券を「タダでもらった」と言って渡してくれた優しさを語ります。それを聞いていたジアンは、手を止め、ドンフンの家族への愛情に心を打たれます。
店を出た後、サンフンはドンフンにジアンのことを尋ねますが、ドンフンは適当にあしらいます。そこへアルバイトへ向かうジアンが通りかかり、ドンフンが丁寧に挨拶すると、周りの皆は不思議そうな顔をしました。
地下鉄で、ドンフンは友人に悩みを相談しているうちに、駅に著いたことに気づきません。通りかかったジアンに足を蹴られて、ようやく下車し、慌ててジアンの後を追います。
ドンウンはジュンヨンの通話記録をドンフンに渡し、内密に調べてほしいと頼みます。ドンフンは気に留めず、記録を機の上に置いたままにしてしまいます。
ジュンヨンとユニが親密にしているところを、ジアンはジュンヨンを呼び出し、ドンウンとドンフンの通話録音を聞かせます。ドンウンが自分を陥れようとしていることを知ったジュンヨンは、殺意を抱きます。
帰宅したジアンは、弟が祖母のために窓から月が見えるようにベッドの位置を変えてくれたことに気づきます。ジアンは買い物に出かけ、カートを押して店から飛び出す際に自転車と衝突。荷物が散乱しますが、ジアンは近くの物だけを拾って逃げ出します。通りかかったドンフンは、その一部始終を目撃し、ジアンが落とした柿のパックを拾って追いかけますが、追いつくことはできませんでした。
途方に暮れていたドンフンは、カートが地面にぶつかる音を聞きます。それは、ジアンが祖母を乗せたカートを段差から下ろす音でした。ドンフンは手伝い、祖母を安全に道路へ。ジアンは何も言わず、月が見える橋まで祖母を運びます。祖母はドンフンを褒め、「良い人だ」と言います。ジアンは「お金持ちは良い人じゃない」と呟きます。
家に戻ると、ドンフンはまだそこにいました。祖母を背負って階段を上るドンフンの後ろ姿を見て、ジアンは胸を締め付けられます。祖母を寝かせた後、ドンフンは「君は本当に優しい」と言い残し、静かに去っていきます。
ギフンは掃除中に、かつて仕事で組んだ女優に出会います。彼女の演技のせいでギフンの作品は失敗し、人生が狂わされました。そのことを思い出すたびに、ギフンは彼女を殴りたい衝動に駆られます。
ドンフンはジアンを会社の飲み会に誘います。ジアンは以前、自分をいじめていた同僚から挑発されますが、冷静に返します。飲み会にジュンヨンとユン常務が加わり、ユン常務はジュンヨンに媚びへつらいます。酔ったドンフンの部下は、帰ろうとするジュンヨンを引き止め、不満をぶつけ、ドンフンは気まずくなります。
別の酔った同僚は、ドンフンを責めながらジアンのコップに唾を吐きかけます。ジアンは彼を平手打ちし、その場を去ります。周りの同僚たちは唖然とします。
夜、雪の降る道を歩くドンフンは、心に空虚を感じます。イヤホン越しにドンフンの荒い呼吸を聞いたジアンは、彼の苦悩を感じ取ります。線路上で転倒し、横たわるドンフン。しかし、ギフンのようにブランド物の下著も著ていない、本当に自分のために生きてこなかったことを思い出し、立ち上がります。まだ果たすべきことがある、逃げてはいけないと。
ドンフンとユニが話していると、ユニは彼に独立を勧めます。ドンフンは断りますが、ユニに「一度くらい自分のために生きられないの?」と言われ、怒って立ち去ります。ユニは一人、ため息をつきます。
第5話 感想
第5話は、ドンフンとジアンの静かな心の交流が描かれた、感動的なエピソードでした。居酒屋でのドンフンの弟ギフンによる過去のエピソードは、ドンフンの優しさを改めて浮き彫りにし、ジアンだけでなく視聴者も心を温かくさせました。特に、商品券を「タダでもらった」と偽って渡すシーンは、彼の深い思いやりを感じさせます。
一方、ジアンは相変わらず厳しい現実と向き合っています。スーパーでのアクシデントや、祖母を思いやる姿は、彼女の健気さと芯の強さを際立たせています。ドンフンが落とした柿のパックを拾って追いかけるシーン、そして、カートを押すジアンを手伝うシーンは、二人の距離が少しずつ縮まっていることを感じさせ、胸が締め付けられるようでした。
ドンフンは、仕事や家族の問題に悩み、疲弊しています。地下鉄で友人に相談する姿、そして線路上で転倒するシーンは、彼の抱える重圧を物語っています。それでも、彼は自分の使命感に気づき、立ち上がる。その姿は、まさに「おじさん」としての責任感と強さを感じさせます。
対照的に、ジュンヨンはドンウンの策略に嵌まり、追い詰められていきます。彼の焦りと不安は、今後の展開を闇示しているかのようです。ユニとの関係も、ドンフンとの対比を際立たせています。
つづく