パク・ドンフンは、イ・ジアンから受け取った通話記録を綿密に分析し、不審な公衆電話をいくつか特定しました。しかし、その電話の位置を調べると、妻ユニの勤務先周辺に集中していることが分かり、ドンフンは不安に駆られます。
真相を確かめるため、ドンフンはユニと昼食を共にし、その後、事務所近くの電話ボックスを監視します。すると、ユニがこそこそと電話ボックスに入るのを目撃。ドンフンはとっさにその番号に電話をかけると、相手はト・ジュニョンでした。以前、ユニとジュニョンが同じマンションに入っていくのを見たことと合わせ、ドンフンの心は崩れ落ちます。
その頃、部下から監査室がドンフンの機を調べていると連絡が入りますが、ドンフンはユニとジュニョンのことで頭がいっぱいです。周囲の人々の言葉を思い返し、全てが繋がったドンフンは、愕然とします。
夜、一人で街を彷徨うドンフン。家族からの夕食の誘いに、彼は支えられていることを実感します。
一方、ジアンはドンフンの様子がおかしいことに気づき、位置情報を確認すると、彼は橋の上にいました。ジアンは急いで駆けつけますが、ドンフンは既に兄弟と合流していました。
ジュニョンはユニとキャンプに行きますが、エレベーターの中でドンフンに焚き火の匂いを嗅ぎ取られてしまいます。
ジアンはドンフンの録音を聞いていたため、クァンイルのドアを叩く音に気づきません。クァンイルが入ってきて、今日は彼の父の命日だと分かります。感情的になったクァンイルは祖母を殴り、止めようとしたジアンも暴行を受けます。ボロボロになったジアンは、「あなたは優しい人だ」というドンフンの言葉を思い出します。
会社の監査室は代表理事直属です。監査室からジュニョンについて尋問されたドンフンは、沈黙を守ります。調査結果を提出するか、辞職するか迫られますが、ドンフンは何も語りません。
ユン常務はジュニョンに気に入られようと、ドンフンの解雇を強く主張しますが、ジュニョンはユニとの約束でドンフンを解雇しないと決めており、何も言いません。
ジアンは職場の人間関係に悩んでおり、皆から追い出されそうになっています。ドンフンは、ジアンが自分のために同僚を殴ったことを知り、心を痛めます。彼は被害者のキム代理に電話し、「私が悪かったです」と10回言わせます。この言葉はジアンにも聞こえていました。ドンフンが「もう傷つけられたくない」と呟くと、キム代理は泣き崩れます。
帰り際、ジアンがまだいることに気づいたドンフンは、彼女に助言をします。二人は並んで座り、過去を振り返ります。ドンフンはユニとジュニョンがマンションに入る姿を、ジアンはクァンイルの父親を刺した時のことを思い出します。人には言えない秘密を抱え、それを隠す苦しみを分かち合います。秘密がバレて全てが露呈し、裸にされたように人々に指差されることを恐れています。しかし、それが人生の残酷さだと二人は理解しています。
第6話 感想
第6話は、パク・ドンフンにとって残酷な真実が明らかになる、非常に重いエピソードでした。妻ユニとト・ジュニョンの関係に確信めいたものを感じ、これまで抑えてきた感情が爆発寸前まで達しているのが伝わってきました。それでも、家族との繋がり、特に弟たちとの再会シーンは、彼の心にわずかな光を灯しているようでした。ドンフンの苦悩と孤独、そしてわずかな希望が繊細に描かれており、胸が締め付けられる思いでした。
一方、イ・ジアンもまた、過去のトラウマと厳しい現実の中で必死に生きています。クァンイルの暴力シーンは見ていて辛かったですが、そんな中でもドンフンの言葉が彼女の支えになっていることが感じられました。ドンフンとジアン、それぞれが抱える闇と、互いを支え合う関係性がより深まっているように感じます。
特に印象的だったのは、ドンフンがキム代理に「私が悪かったです」と10回言わせるシーンです。一見、理不尽な要求のように見えますが、そこにはジアンを守りたいというドンフンの強い意誌と、同時に自分自身も傷つけられたくないという悲痛な叫びが込められているように感じました。このシーンは、ドンフンの複雑な心情を象徴的に表していると言えるでしょう。
つづく