2000年、大家(おおや)のパク・ギュシクに暴力を振るわれたウ・グァンホは、チェ・ヨンランと浮気を疑われたと説明する。グァンホは仕事のためヨンランに娘の世話をお願いしただけだと主張する中、ウ・ヨンウは突然傷害罪の条文を口にする。初めて言葉を話したヨンウが刑法を闇記していることにグァンホは驚き喜び、ヨンランに伝える。ヨンランはヨンウはきっと弁護士になれると予言する。

2022年、ハンバダ法律事務所に入所したヨンウは、父にクジラの話をしないよう注意される。回転ドアで立ち往生するヨンウを、訟務チームのイ・ジュノが助ける。チョン・ミョンシク弁護士は、自閉症のヨンウを採用した代表弁護士ハン・ソニョンに疑問を呈する。ソニョンはヨンウがソウル大学法学部首席卒業だと説明し、ミョンソクはヨンウに試練の訴訟を与え、適任でなければ解雇すると告げる。

ギュシクはヨンランが宅配業者と浮気していると疑い暴言を吐き、ヨンランは怒ってアイロンで彼を殴打する。ギュシクは倒れ、外傷性脳出血と診断される。ミョンソクはヨンウをヨンランに会わせる。ヨンランはヨンウが弁護士になったことを喜び抱きしめる。ヨンウは事件についてヨンランに質問を始める。

ヨンウはミョンソクに、殺人未遂ではなく傷害罪で弁護すべきだと主張する。ヨンランには夫を殺害する動機がないと説明し、ミョンソクはヨンウの見解に驚く。ジュノはヨンウに回転ドアの通過方法を教え、一緒にギュシクの入院先へ向かう。

ギュシクはヨンウに暴言を吐き、グァンホが妻を誘惑したと非難する。ヨンランが殺意を供述していたことをジュノはヨンウに伝えるが、ヨンウは献身的に夫を介護していたヨンランに殺意はなかったと仮論する。それは憎しみではなく愛だと主張する。

ミョンソクは国民参与裁判でヨンランへの同情を誘う作戦を考え、チェ・スヨンかクォン・ミヌに弁護を任せようとする。しかしヨンウは、自閉症の自分が最適だと名乗り出る。初公判、ヨンウは緊張しながらも、障害者だが法律を愛し、被告人を尊重する弁護士だと宣言し、拍手喝採を浴びる。

第二回公判、ヨンウがギュシクに質問を始めると、ギュシクはヨンウに罵声を浴びせる。休憩の後、ヨンウはギュシクが認知症で扱いにくくてもヨンランは献身的に介護してきたと述べる。その時、ギュシクの死亡が伝えられ、検察は殺人罪に訴因を変更する。ヨンランはショックで倒れる。

ヨンウはギュシクの葬儀に参列し、ヨンランに初めて話した言葉が傷害罪の条文だったこと、そしてヨンランが弁護士になると予言してくれたことを話す。ヨンウはヨンランを弁護したいと願い、殺人罪ではなく傷害罪を主張したいと伝える。ヨンウは自分のせいでギュシクが死んだと謝罪するが、ヨンランはヨンウのせいではないと慰める。ヨンウはジュノとの会話で、ギュシクが激しい頭痛を訴えた後に宅配便が来たという証言を思い出す。

公判でヨンウは医師を証人喚問し、ギュシクには外傷がなく激しい頭痛と認知症があったため、特発性硬膜下血腫の高リスク群だったと指摘する。医師はヨンウの主張を認め、ミョンソクは専門家の診断書を提出する。検察は傷害罪に訴因を変更せざるを得なくなる。

ヨンランの傷害罪は執行猶予付きの判決となる。ジュノはヨンランをヨンウに会わせ、ヨンランはヨンウに感謝を伝える。ミョンソクも安堵の表情を浮かべる。ソニョンはグァンホの店を訪れ、再会を喜ぶ。

第1話 感想

自閉スペクトラム症を持つ新人弁護士ウ・ヨンウが、ハンバダ法律事務所で奮闘する姿を描いた『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』第1話は、心を掴まれる感動的なエピソードでした。

まず、ウ・ヨンウのキャラクターが非常に魅力的です。社会性やコミュニケーションに困難を抱えながらも、類まれな記憶力と法律への情熱で周囲を驚かせます。回転ドアが苦手だったり、クジラの話ばかりしたりするなど、独特な行動も愛らしく、視聴者を惹きつけます。

事件そのものも、単なる法廷ドラマではなく、人間の複雑な感情や社会問題を深く掘り下げています。被告人チェ・ヨンランの苦悩や、ウ・ヨンウの成長を通して、偏見や差別、そして愛について考えさせられます。

特に印象的だったのは、ウ・ヨンランが夫を殺害した動機がないとヨンウが主張するシーンです。一見すると冷酷な判断にも見えますが、ヨンウならではの視点で事件の本質を見抜く洞察力に感銘を受けました。

また、イ・ジュノのヨンウに対する温かい眼差しも心に残ります。ヨンウの個性を受け入れ、サポートする姿は、今後の二人の関係性の発展を期待させます。

つづく