ミル生命がドイツのSB生命に買収されることが決まり、人事部長 文宗哲は次長 金賢政と代理 李智榮に退職を迫ります。夫の休職をちらつかされた二人は訴訟を起こします。一方、かつてミョンシクと朴學洙が手を回し、玄普建設会長殺害の犯人 張載鎮の刑期を8年に縮めたことがありました。出所した載鎮は學洙に復讐を企て、未だ捕まっておらず、ソン・ヨンはミョンシクに注意を促します。
文宗哲は、騒がしいと評判の柳斉夙弁護士が相手なので、ミョンシクに弁護を依頼します。ハンバダの弁護士たちは裁判所に著くと、斉夙が前で抗議活動をしているのを目にします。しかも、担当判事 リュ・ミョンハと彼女は同姓。斉夙は自分が26代目の子孫で、明河は27代目だと主張します。ヨンウの父は彼女に交際相手がいるのか尋ねますが、ヨンウは否定します。キスをした理由を問われると、交際前のデートだと答えます。
裁判が始まると、判事は斉夙に同情的です。ミョンシクは、会社に不公平な点はないと証言させるため、崔妍希代理を証人として呼びます。しかし斉夙は、妍希の夫の大腸がん手術による1ヶ月半の休暇取得を理由に、証言の信憑性を疑います。裁判後、金賢政と李智榮は妍希を気遣い、ハンバダにはたい焼きを差し入れます。その時、ヨンウは智榮の鞄に不妊治療専門の希望女性病院のキーホルダーが付いているのに気づきます。
ミンウはヨンウに、ミル生命の方針は全てハンバダが提案したものであり、その資料を見せます。ヨンウはミョンシクに確認すると、彼は事実だと認めつつも、弁護士は依頼人の利益を守るのが仕事であり、社会正義ではないと諭し、智榮の不妊治療について詳しく調べるよう指示します。ヨンウはジュノと水族館に行き、イルカの飼育環境に抗議します。悩むヨンウに対し、ジュノは何があっても味方だと告げます。
裁判で、ヨンウは智榮に妊娠準備のための自主退職かどうかを問います。斉夙は抗議しますが却下されます。斉夙はヨンウに、弁護士も人間であり、誰を弁護するかは選べると言います。ミンウはわざとミョンシクに、ヨンウと斉夙が話していたことを伝え、ヨンウの名刺に資料を添えて斉夙に送ります。ヨンウはジュノに、二人はまだ正式に付き合っていないと言います。ジュノは、抗議活動や清掃ランニング、間違い探しゲームに付き合ったのに正式じゃないのかと落胆します。
裁判で、斉夙は匿名の告発資料を提出します。ミンウはヨンウのものだと勘違いしますが、実は文宗哲の手帳でした。手帳には、昨年、崔丞徹常務が文宗哲に女性に不利な方針を指示したことが記されていました。ミョンシクは証拠の違法性を主張しますが、ヨンウは民事訴訟だから問題ないと仮論し、判事は証拠を採用します。ヨンウは妍希が手帳を盗んだことに気づきます。
多くの女性団体が抗議活動を起こしますが、最終的に判決は原告の訴えを棄却します。違法性はなく、原告も自主退職だったからです。宗哲はミョンシクに、自分がもうすぐ解雇されるだろうと語り、これは自業自得だと仮省します。ヨンウは、斉夙を絶滅危惧種の白鱀豚に例え、彼女が絶滅しないことを願います。斉夙はヨンウと秀妍を祝賀会に招待し、資料を返却します。ヨンウは自分が送ったのではないと否定し、斉夙は同僚に気を付けるように忠告します。斉夙は、この行動がヨンウに不利になることを承知の上で、資料を使わなかったと明かします。
夜遅くまで仕事をしているミョンシクは、黒い服を著た男に遭遇します。載鎮ではないかと恐れ、事務所に駆け込み鍵をかけます。ソン・ヨンから載鎮逮捕の連絡が入り、ミョンシクは安堵しますが、血を吐きます。
第12話の感想
第12話は、社会正義と弁護士の職務との葛藤、そして職場における女性差別という難しいテーマを扱った重厚なエピソードでした。ウ・ヨンウは、女性社員への不当な扱いを知り、弁護士として何をすべきか、人間としてどうあるべきか、深く悩みます。彼女の純粋な正義感と、ミョンシクの現実的な判断の対比が印象的でした。
特に、法廷での柳斉夙との対峙は、見応えがありました。ミンウの策略によって窮地に追い込まれながらも、自らの信念を貫く斉夙の姿は、まさに「白鱀豚」のように希少で、力強い存在感を放っていました。一方で、ミンウの行動は、ライバル心を通り越した悪意を感じさせ、今後の展開に不安を抱かせます。
また、ヨンウとジュノの関係にも進展がありました。ジュノのストレートな愛情表現に対し、ヨンウはまだ戸惑っている様子ですが、二人のぎこちないやり取りは微笑ましく、応援したくなります。
つづく