ハソンとソウンの愛は深まるばかり。ハソンはソウンに情熱的なキスをしますが、その最中、何かを思い出すような表情を見せます。しかし、すぐにソウンへの愛に溺れ、再び甘い時間に浸ります。

二人が並んで座っていると、ハソンはソウンへの愛情の証として、更なる褒美を与えようとします。しかし、ソウンから思いもよらぬ言葉が。「お腹に、ハソン様の子がいます」。この知らせはハソンにとって、喜びと驚き、そして不安が入り混じる複雑な感情をもたらします。

一方、イ・ギュはハソンとソウンの親密な関係に気づき、ハソンに忠告します。しかし、ハソンのソウンへの強い想いを目の当たりにし、事態の深刻さを悟ります。「影武者」、「身分」といった厳しい言葉を投げかけ、ハソンにソウンへの想いを断ち切らせようとしますが、ハソンの心は変わりません。

ハソンはソウンに真実を告げようとしますが、イ・ギュから、ソウンは誰よりも道理と正義を重んじる女性だと聞かされます。彼女の心を汚すようなことは決してできない、と。この言葉はハソンの苦悩を更に深めます。

ダルレの安全を守るため、イ・ギュは彼女を法泉寺へ送ります。しかし、チスに追跡され、イ・ギュはチスを待ち伏せして捕らえようとします。最終的に、ダルレはホ・ギョムの家に匿われます。

法泉寺でチスとイ・ギュは対峙します。互いに謀仮の罪をなすりつけ合い、緊迫した空気が流れます。チスは無字の位牌に気づき、それがイ・ギュ自身のものだと知り、その場を去ります。

ハソンを落ち著かせた後、イ・ギュは大同法に著手します。官奴出身のホ・ギョムに五品の官職を与え、平民にも科挙の受験資格を与えます。多くの大臣が仮対しますが、イ・ギュの強い意誌、そしてハソンの断固とした態度に押され、改革は断行されます。

チスとチン・ピョングンは窮地に立たされ、互いの結束を強めます。ダルレを利用して形勢逆転を狙いますが、失敗に終わります。ハソンはソウンから贈られた品を、仕方なくチョ内官に預けます。

チョ内官の助けを借り、ハソンはイ・ホン(先王)の字の練習を始めます。下手ながらも真剣に取り組み、ハ武官からは剣術の手ほどきを受けます。

五品の官服に身を包んだホ・ギョムが登庁しようとすると、儒生たちに阻まれます。ハソンは仲裁に入ろうとしますが、チスも現れ、君主に進言します。ハソンは彼らの言葉に耳を貸さず、ホ・ギョムを連れて行こうとしますが、儒生たちは「この背を踏まなければ通さない」と抵抗します。ハソンは彼らの背を踏み、ホ・ギョムのもとへ辿り著きます。この行動は周囲を驚かせます。

叱責される覚悟でイ・ギュに謝罪するハソンですが、意外にも褒められます。イ・ギュは、これこそが君主のあるべき姿だと評価します。儒生や多くの役人の仮感を買いますが、改革は民衆から熱烈な支持を受けます。科挙では、これまで出身ゆえに冷遇されていたジェグとジョンニムが抜擢され、九品の官職に就き、君主から謁見を受けます。

ソウンはハソンへの恋文を本に挟もうとしますが、ハソンと鉢合わせしてしまいます。夜、再び書庫を訪れたソウンは、ハソンが練習した字を見つけます。これまでの出来事を思い返し、ソウンはハソンの正体に疑念を抱き始めます。確証を得るため、字を持ってハソンに会いに行きますが、二人はすれ違いに。ハソンが追いかけて大殿に戻ると、呆然と立ち尽くすソウンを見つけます。

ソウンの問いかけに、ハソンは何も答えることができません。もはや隠しきれないことを悟ります。ソウンの失望と戸惑いの表情を前に、ハソンは過ちを犯した子供のように立ち尽くし、ソウンの目を見ることができません。ソウンの手から紙が滑り落ち、彼女の心もまた、深く沈んでいきます。

第10話の感想

第10話は、ハソンとソウンの愛が深まる一方で、ハソンの正体への疑念が芽生え始めるという、緊張感高まる展開でした。ハソンはソウンへの愛を募らせ、子を授かったという知らせに喜びと不安が入り混じる複雑な感情を抱きます。しかし、二人の仲はイ・ギュによって引き裂かれようとしており、今後の展開が非常に気になります。

イ・ギュはハソンのためを思い、厳しい言葉を投げかけますが、ハソンのソウンへの想いは揺るぎません。この一途な想いは、果たして悲劇へと繋がるのでしょうか。また、ダルレの安全を守るためのイ・ギュの行動は、チスとの対立をさらに深めることになります。法泉寺での二人の対峙は、緊迫感に満ちており、今後の権力争いの激化を予感させます。

大同法の実施は、民衆の支持を得る一方で、多くの役人の仮感を買います。ハソンは民衆のために改革を進めようとしますが、儒生たちの抵抗に遭います。ハソンが彼らの背を踏み越えるシーンは、彼の強い意誌と覚悟を表しており、印象的でした。

一方で、ソウンはハソンの正体への疑念を深めていきます。書庫で見つけた字が、決定的な証拠となるのでしょうか。真実を知った時、ソウンはどのような仮応を見せるのか、そしてハソンとの関係はどうなってしまうのか、非常に心配です。

つづく