チン・ピョングンは配下と共に都城へ入城に成功した。チャン武官はすぐさま宮門を閉鎖し、警備を強化した。しかしチン・ピョングンは宮門を攻撃するのではなく、大妃のいる西宮へ向かった。
ハソンとソウンは趙雲の救主の物語について話していたが、チン・ピョングンの仮乱の知らせにハソンは驚愕する。ソウンの怯える様子に気付き、すぐに冷静さを取り戻した。状況を把握したハソンは大妃が関与しているのではと推測し、慎重に行動することを決めた。イ・ギュは紛失した密函のことをハソンに伝え、その事実を知らないふりをするように指示する。ハソンは指示に従い、手紙を焼却した。
チン・ピョングンはチスを伴い大妃のもとへ。大妃はチスがイ・ギュを捕らえ、手土産として連れてきたことに満足げだが、イ・ギュへの憎悪は消えていなかった。チン・ピョングンはチスに密函を渡すよう要求するが、拒否される。イ・ギュはチン・ピョングンたちの権力奪取を嘲笑し、チン・ピョングンはイ・ギュを殺そうとするが、大妃に阻止される。大妃は仮逆者として宮廷に復帰するよりも、国家と官僚への支配力を維持したいと考えていたからだ。
イ・ギュが捕らえられたことを知ったハソンは不安に駆られるが、ソウンの支えで気持ちを落ち著かせる。仮乱軍の要求どおりイ・ギュを処刑すべきか、ハソンは苦悩する。ソウンは趙雲と劉備の物語を語り、ハソンを励ます。ハソンは皆を守ることを決意する。帰路、ソンファダンは自分の立場とチスの影響について尋ねるが、ハソンは彼を安心させる言葉をかける。ハソンの優しさに心打たれたソンファダンは、ついに密函の情報を明らかにする。これによりハソンは仮乱軍への対抗心を強めた。
ハソンはチスとチン・ピョングンにイ・ギュを連れて朝議に臨むよう求める。しかし、密函を取りに戻ったソンファダンは戻ってこず、遺体で発見される。密函は見つからなかった。朝議にて、縛られて跪くイ・ギュの姿にハソンは焦燥し、縄を解くよう命じる。チン・ピョングンは阻止しようとするが、ハソンは譲らない。チスの糾弾に対し、イ・ギュは全責任を負うと宣言する。ハソンは何度か口添えしようとするが、イ・ギュの視線に製止される。
ハソンと国家を守るため、イ・ギュは最後の行動に出る。隙を突いて衛兵の刀を奪い、チン・ピョングンに斬りかかるが、配下に阻まれ、深手を負う。それでもなお、イ・ギュはチン・ピョングンに刀を突き刺す。倒れゆく瞬間まで、イ・ギュの視線はハソンから離れなかった。ハソンは駆け寄ろうとするが、チャン武官に阻まれる。イ・ギュの犠牲はハソンの心に深く刻みこまれ、朝議の状況を一変させるのだった。
第15話の感想
第15話は、まさに息詰まる展開でした。チン・ピョングンの仮乱、イ・ギュの捕縛、そして衝撃的な最期。緊張感の糸が張り詰め、目が離せないストーリーでした。特に印象的だったのは、イ・ギュの自己犠牲の精神です。ハソンと国家を守るため、己の命を投げ出すその姿は、悲壮でありながらも、深い感動を覚えました。
ハソンとソウンの絆も印象的でした。ソウンは不安に揺れるハソンを支え、彼に勇気を与えました。趙雲と劉備の物語を引用するシーンは、二人の信頼関係の深さを改めて感じさせました。また、ソンファダンの密かな協力も重要なポイントでした。ハソンの誠実さに心を動かされ、密函の情報提供を決意する姿は、人間の善性を信じさせてくれるようでした。
一方で、大妃の冷酷さ、チン・ピョングンの野心、チスの狡猾さも際立っていました。彼らの存在が、物語に更なる深みを与えていたと言えるでしょう。権力争いの渦中で、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、物語は悲劇的な結末へと向かってい
つづく