ソウンとハソンは書庫で会い、ハソンはソウンが自分の気持ちを理解してくれて嬉しく思う。ハソンはソウンに誕生日プレゼントを求め、それは簡素な筆袋だったが、ハソンにとっては最も貴重な贈り物だった。ハソンは機会を捉え、以前自分が寝たふりをして聞いたソウンの愛の言葉を繰り返す。ソウンは驚きながらも幸せを感じる。

チスはハソンの価顔絵を作成させ、市場に貼り出す。寺から戻ったイ・ギュは価顔絵を見つけ事態の深刻さを悟り、すぐに全て剝がすよう指示を出すが、更なる問題発生を懸念する。案の定、大臣たちは全ての芸人を捕らえるよう進言するが、ハソンは強く仮対する。イ・ギュが間一髪で現れ、危機を回避する。

イ・ギュ、ハソン、チョ内官が対策を練っていると、チスが面会を求めてくるが、イ・ギュは拒否する。諦めないチスはキム尚宮を探し出し、王の耳の傷が急速に治癒した件を尋ね、王が芸人だと確信する。キム尚宮に再確認を迫るが拒否され、最終的に毒を盛ると脅し、キム尚宮を同意させる。

ハソンとソウンは大妃に呼び出され、大妃は外界の噂について話す。ソウンは宮廷の体面を守る重要性を強調し、ハソンはそれを心強く思う。ハソンはソウンへの想いを伝え、ソウンが自分の力の源だと語る。ソウンは照れくさそうに笑い、ハソンは更にソウンに惹かれる。

かつて妓楼で働いていた下人が価顔絵のハソンに気づき、そのことと、ウンシムとイ・ギュが妓楼に出入りしていた情報をチスに伝える。その後、下人はチスの部下に殺される。チスはウンシムを人気のない場所に連れ出し尋問する。イ・ギュはそれを知り現場へ向かい、ウンシムが暴行される姿を目の当たりにし、心を痛める。ウンシムはイ・ギュの指示でその場を離れるが、遠くで見守り、イ・ギュが無事に戻るのを見届けてから去る。二人は互いの安全を気遣う。

イ・ギュは都に残っていたチャン武官に会い、チャン武官がチスを監視していたことを知る。イ・ギュはチスが黒幕だと疑うが証拠がないため、チャン武官と協力して罠を仕掛ける。事情を知らないキム尚宮が計画の一部となり、身の安全のためにイ・ギュの指示通りに行動し、チスが価顔絵を貼り出した張本人だと暴露する。キム尚宮が去る際、チスの手配した内官に見つかり、チスはキム尚宮の裏切りを察知し、彼女を捕らえる。キム尚宮がチスを告発する重要な証人となるはずだったが、彼女の突然の失踪により、イ・ギュとハソンは窮地に陥る。

ハソンは大同法の施行を宣言するが、王族や貴族の仮対にあう。ソウンは自ら食事の費用を削減するなど率先垂範し、ハソンは温かい気持ちになる。ハソンは一冊の本を使ってソウンを書庫に誘い、小さな紙切れで愛のメッセージを伝える。ソウンが全ての紙切れを集めると、二人は約束の場所で会い、深く抱き合う。雪が舞い降りる中、ハソンは二人の誓いを思い出し、ソウンに優しくキスをする。温かくロマンチックな光景が広がる。

第9話の感想

第9話は、ハソンとソウンの愛が深まる一方で、イ・ギュとチスの対立が激化していく、緊張感と温かさの入り混じる回でした。

ハソンとソウンの書庫でのやり取りは、二人の信頼関係がより強固になったことを感じさせます。筆袋というささやかな贈り物を通して、互いを思いやる気持ちが丁寧に描かれていました。ハソンが寝たふりをしていた時に聞いたソウンの言葉を覚えているというエピソードも、彼のソウンへの深い愛情を示す印象的な場面でした。

一方、イ・ギュはチスの陰謀に気づき始め、対抗策を練っていきます。価顔絵事件やキム尚宮の証言など、チスを追い詰める場面は手に汗握る展開でした。しかし、キム尚宮が捕らえられてしまうというラストシーンは、今後のイ・ギュの苦境を予感させ、不安を抱かせます。

ウンシムとイ・ギュの関係も注目すべき点です。チスに捕らえられたウンシムを助けに向かうイ・ギュの姿は、彼の正義感とウンシムへの友情を強く感じさせました。互いの安全を気遣う二人の姿は、緊迫した状況の中で温かい光を放っています。

つづく