5年前のクリスマス、ヨンジは集中治療室から目覚めたばかりでした。看護師長は、彼女が音楽プレーヤーを持ち続けることを許可しました。それから数年後、彼女は同じ音楽プレーヤーを使って、集中治療室の患者に音楽を聞かせています。

時は現在に戻り、ウォンチョルは集中治療室で意識を取り戻す。ソネは「あの世」で電球を見つけるが、割ってしまう。ヘウォンと共にあの世で生きていくことを選んだのだ。

ジヨンは、自分のことを忘れたヒョンミンを想い続け、悲しみに暮れていた。今回、彼女は自らバスに乗り、ヒョンミンの名前を叫び、彼のお腹にある無数の縫合跡を露わにする。そして、彼を自分の部屋に連れて帰り、照明店で自分の電球を見つけるようにと告げる。ヒョンミンは意識を取り戻し、ジヨンは悲しみながら暗い路地裏へと戻っていく。

ユヒは照明店へ行き、ヒョンジュの電球を探そうとする。しかし、店主はヒョンジュ自身の意誌が必要だと伝える。ユヒは諦めず、店主に詰め寄る。店主が眼鏡を外し、キャッツアイを見せると、彼女は突然興奮し、箱に入ったキャンディを手に取る。実は彼女こそ店長の娘だった。あの地震の時、店主は娘の電球を手に入れ、彼女を現在まで生かすことができたのだ。ヒョンジュの電球を手に入れたユヒは家に帰る。ヒョンジュは母と一緒にあの世で暮らしたいと強く訴えるが、ユヒは娘を生かすことを決意する。

3ヶ月後、ヨンジは退院間近のジウンを見舞い、靴をプレゼントする。「もう二度と会うことはないように」と。これは店主から教わった言葉で、ヨンジは全ての患者のベッドサイドで光を見つけるように伝えていた。照明店には新しい電球が届き、救助犬が住み著くように。ユヒは時々父に会いに来る。ソネとヘウォンもあの世で穏やかに暮らしている。

学校生活に戻ったヒョンジュは、半袖短パン姿の少女に出会う。少女はヒョンジュに感謝を伝え、秘密を打ち明ける。実は彼女こそ、刑事が捜索していた遺体だったのだ。刑事は、かつて犯人ではないかと疑っていたジャージャー麺店を訪れる。店主はあの世の仕事人で、二人はインスタントコーヒーを飲みながら語り合う。刑事は、照明店へ導いてくれたことに感謝し、ジャージャー麺店の店主は刑事に自分の仕事を引き継いで欲しいと頼む。二つの世界を彷徨う人々を導く仕事だ。刑事は未解決事件を解き明かそうと意気込む。

せん妄治療を受けているヒョンミンは、混乱した状態が続いており、以前彼女がいたことや、家のパスワードも忘れてしまう。些細なことで怒りっぽくなっている。医師は、感情や周囲のものごとを整理し、不要な刺激を減らすように指示する。帰宅途中、彼は車椅子を押しながら事故現場の橋に行き、携帯電話を捨てる。家に著くと玄関の暗証番号を忘れ、廊下のセンサーライトが次々と消えていく。彼は手を上げて明かりをつけようとする。それを、まだヒョンミンのそばを離れられないジヨンが、自分に呼びかけているのだと勘違いし、ヒョンミンの腕にすがりつく。

警察署では、高校の崩落事故の知らせが入る。上層部は捜査を打ち切るよう指示を出すが、『ムービング』のチャン・ヒスが情報提供に協力する。

第8話の感想

『照明店の客人たち』最終話は、感動と希望、そして新たな謎が提示される、見応えのある幕引きとなりました。それぞれのキャラクターがそれぞれの光を見つけ、あるいは光を探し求める姿は、胸を締め付けられるものがありました。

特に印象的だったのは、ジヨンの深い愛情と哀しみです。記憶を失ったヒョンミンを想い続ける姿、そして最後は静かに彼の手を離れるシーンは、涙なしでは見られませんでした。彼女が最後に見せた笑顔は、ヒョンミンへの愛と、彼を信じ続ける強さを表しているようでした。

また、ユヒと店長の父娘の再会は、本作における希望の象徴と言えるでしょう。地震という悲劇を乗り越え、再び巡り合うことができた二人の姿は、 視聴者に温かい光を与えてくれました。ヒョンジュを生かすというユヒの強い決意も、母としての深い愛情を感じさせます。

全体を通して、最終話は、光と影、生と死、そして希望と絶望といったテーマが巧みに描かれていました。それぞれのキャラクターの選択と運命が交錯し、感動的な物語が紡がれています。

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