手術前、ホン・ヘインは記憶を失うことを恐れ、ペク・ヒョヌの名前を心の中で繰り返していた。しかし、ペク・ヒョヌは警察に連行され、落としたノートをユン・ウンソンが拾い、内容を確認した後、燃やしてしまう。だが、雪がノートを覆い隠した。
ユン・ウンソンは事実を歪曲し、ペク・ヒョヌがホン・ヘインに付きまとい、遺言の変更を強要したと主張した。病院の看護師はホン・ヘインの婚約者が誰なのか混乱する中、ユン・ウンソンは病院に寄付を行い、院長は看護師に余計なことを言うなと釘を刺す。ユン・ウンソンはノートの内容を記憶し、都合の良い部分を自分に置き換え、ホン・ヘインに信じ込ませた。
韓国警察はペク・ヒョヌを犯人として証拠を提示するが、ペク・ヒョヌは仮論する術もなく、刑務所へと送られる。一ヶ月後、ホン・ヘインはユン・ウンソンの付き添いで帰国するが、家族との関係を忘れ、以前の冷淡な性格に戻っていた。家族は彼女の変化に驚きを隠せない。
ユン・ウンソンはホン・ヘインに約束通り退院後の結婚を迫り、ホン・ヘインは承諾する。ホン・ボムジャたちはホン・ヘインが騙されていると確信し、探偵を雇って彼女を監視することにする。ユン・ウンソンはドイツでの事故がモ・スリの仕業だと知り、ホン・ヘインに危害を加えればホン・マンデの死に関する証拠を公開すると脅迫する。
ホン・ヘインは自分の部屋に戻り、引き出しが空になっていることに気づく。ペク・ヒョヌの人物像に興味を持った彼女は、独断で拘置所を訪ねる。ペク・ヒョヌと対面したホン・ヘインは、言いようのない胸の痛みを感じ、涙をこらえる。ペク・ヒョヌは今は何も説明できないと悟り、ホン・ヘインに体調を気遣う言葉をかけた。
ホン・ヘインがペク・ヒョヌに面会したことを知ったユン・ウンソンは、彼女の記憶が戻ることを恐れ、優しく接する。ホン・ヘインが会社に戻ると、ナ秘書は異動させられていた。以前、ホン・ヘインに親切にしてもらった社員たちは感謝の言葉を伝え、ホン・ヘインは自分が善人だと思われ、ナ秘書の復職を望む。
裁判前、ペク・ヒョヌはヤンギと探偵に証拠探しを依頼し、真犯人が別にいることが判明する。法廷で、ヤンギは証拠と映像を提示し、真犯人がペク・ヒョヌの家の包丁を盗み、彼に罪を著せたと主張する。最終的に、裁判官は証拠を認め、真犯人であるユ氏が逮捕される。ユ氏は犯行を自供し、ペク・ヒョヌは無罪放免となる。
ホン・ヘインはナ秘書にペク・ヒョヌの尾行を依頼し、彼の人物像を探ろうとする。ペク・ドゥグァンは息子の釈放を祝い、村のスーパーでセールを行い、多くの客で賑わう。ペク・ヒョヌが村に戻ると、村人たちは盛大に歓迎し、ホン・ボムジャは景品抽選会を開き、ヨンソンに会おうとする。
抽選会で、ホン・ボムジャはわざとヨンソンを当選させるが、ヨンソンは他の人に景品を譲り、ホン・ボムジャをがっかりさせる。彼女はヨンソンに想いを伝えるが、マイクがオンになっていたため、村中に聞こえてしまう。ホン・ボムジャは顔を赤らめて逃げ出し、ヨンソンも彼女を追いかける。
ホン・ヘインはペク・ヒョヌが村人から慕われていることを知り、ナ秘書はホン・ヘインに助言しようとするが、失言を恐れて自分の心に従うように伝える。ペク・ヒョヌは無罪放免となり、会社に復職する。ユン・ウンソンは自分の立場が危うくなると考え、多額の資金で株を買い占めるが、それはモ・スリの策略だった。
チョン・ダヘはペク・ヒョヌに証拠を渡そうとするが、ジュンホに襲われそうになる。間一髪、ホン・スチョルが現れ、ジュンホを叩きのめす。ホン・ヘインは会社でペク・ヒョヌと遭遇するが、思わず身を隠す。しかし、二人は結局顔を合わせ、ホン・ヘインは再び彼に惹かれることを恐れる。
ドイツの老人がノートを病院に届け、病院はペク・ヒョヌに送るが、誤ってホン・ヘインの家に届く。ホン・ヘインがノートを読もうとした時、グレイスに邪魔される。ペク・ヒョヌはホン・ヘインを水族館に誘い、記憶を取り戻させようとするが、失敗に終わる。ユン・ウンソンはホン・ヘインをアメリカに連れて行こうとするが、ホン・ヘインはユン・ウンソンが家族を監視していることを偶然発見する。
部屋に戻ったホン・ヘインはノートを開き、ペク・ヒョヌとの思い出を思い出す。その時、ペク・ヒョヌから電話がかかってきて、ホン・ヘインは彼に会いに行く。しかし、ユン・ウンソンはGPSでホン・ヘインの位置を追跡していた。ペク・ヒョヌはホン・ヘインの姿を道路の向こう側に見つけるが、大型トラックが通り過ぎた後、ホン・ヘインの姿は消えていた。ペク・ヒョヌは道路を渡ろうとした瞬間、車にはねられてしまう。
第15話の感想
「涙の女王」第15話は、息詰まる展開の連続で、まさにクライマックスへ向かう緊張感に満ち溢れていました。ペク・ヒョヌの無実が証明され、ようやく自由の身となるシーンは、これまでの苦難を思えば感無量でした。村人たちの温かい歓迎、家族との再会、そしてスーパーのセールなど、心温まる描写も挟み込まれ、 viewers は安堵の息を吐き出したことでしょう。
しかし、ホン・ヘインを取り巻く状況は依然として複雑です。記憶が戻りそうで戻らないもどかしさ、ユン・ウンソンの執拗なまでの支配、そして事故の真相など、多くの謎が残されています。特に、ユン・ウンソンがホン・ヘイン一家を監視しているという事実は、彼の底知れぬ恐ろしさを改めて感じさせました。
ラストシーンの事故は衝撃的でした。ようやく再会できると思った矢先の出来事で、ホン・ヘインとペク・ヒョヌの未来はどうなるのか、不安でいっぱいです。ホン・ヘインは記憶を取り戻せるのか、ペク・ヒョヌは無事なのか、そしてユン・ウンソンの悪事は暴かれるのか、次回への期待が高まります。ホン・ボムジャとヨンソンの恋模様も微笑ましく、今後の展開に明るい光を灯してくれています。シリアスな展開の中にも、こうした温かいエピソードが散りばめられているのが、「涙の女王」の魅力の一つと言えるでしょう。
つづく