ソン・ドクミはチェウム美術館の学芸員で、仕事中は非常にプロフェッショナルでキビキビしている。この日、美術館はチェ・ウネ画家の展覧会を開催し、全てソン・ドクミが企画した。展覧会のオープニングで、チェ・ウネはスピーチで館長のオム・ソヘに感謝しただけで、ドクミの努力には全く触れなかった。ドクミは表向きは笑顔で対応したが、内心ではソヘが何もしないで自分の手柄を横取りしたと思い、とても悔しかった。

仕事が終わると、ドクミの姿は一変する。黒い服に著替え、マスクをつけ、急いで空港へアイドル、人気歌手のチャ・シアンを迎えに行く。シアンの大ファンであるドクミは、彼のあらゆる情報を追いかけ、家にはシアン関連のグッズであふれている。この時のドクミは、昼間の仕事中の姿とは全く違い、完全に熱狂的なファンになっている。

一方、若い芸術家のライアン・ゴールドもこの展覧会を訪れていた。彼は非常に高い芸術的センスを持っており、ある絵の前で5秒以上立ち止まると、その絵は非常に価値があることを意味する。ライアン・ゴールドはハンサムで女性に人気だが、スタンダール症候群を患っており、芸術作品に過剰に触れることで感情が揺さぶられ、創作活動を続けられなくなっていた。医師は彼にインスピレーションを与えてくれる作品を探すように勧めており、その作品はシアンが持っていると噂されていた。

ドクミは新しい任務を受け、ある特定の絵画を購入するために出張することになった。母親に追っかけだと誤解されるなど、出張には少し抵抗があったものの、ドクミは任務を引き受けた。ドクミの両親はそれぞれ趣味があり、父親は石集めが好きで、母親はそれに不満で、ドクミに石をいくつか持って行ってほしいと頼む。ドクミは出発前にシアンの写真が壊れていることに気づき、とても悲しむ。

出張中、ドクミはオークション会場でライアン・ゴールドと出会う。彼が少しシアンに価ていることに気づき、つい見とれてしまう。オークションにはドクミの目を引く絵があり、彼女はそれをシアンの誕生日プレゼントとして購入しようと考えていた。しかし最終的に、その絵はライアン・ゴールドが3万ドルで落札し、ドクミはひどく落胆する。

ドクミはライアン・ゴールドに連絡を取り、絵を譲ってほしいと頼むが、断られてしまう。その後、オム・ソヘが違法行為で逮捕され、美術館の館長のポストが空席になる。出張から戻ったドクミは、親友のソンジュに最近の出来事を話す。ソンジュはカフェを経営しており、二人はとても仲が良く、いつも互いに何でも話し合っている。

ドクミは追っかけを続け、ある日、早くに空港へシアンを待ちに行ったが、なんとライアン・ゴールドも同じ飛行機で到著していた。混乱の中、ライアン・ゴールドはドクミにぶつかり、二人は口論になる。しかしドクミはマスクをしていたため、ライアン・ゴールドは彼女が誰なのか分からなかった。

ドクミは美術館で5年間働き、次の館長になることをずっと期待していたが、その望みは葉わなかった。美術館側から、新しい館長がもうすぐ就任すると告げられる。ソンジュもシアンのファンで、ドクミと一緒にシアンがかつて泊まったプレジデンシャルスイートに泊まろうと提案する。紆余曲折あったものの、最終的に二人は念願葉ってスイートを予約できた。しかし、そのスイートは既にライアン・ゴールドが予約しており、二人の計画はさらにややこしいことになってしまう。

第1話の感想

「彼女の私生活」第1話は、二重生活を送る主人公ソン・ドクミの魅力が存分に詰まった、軽快で楽しいスタートを切りました。仕事中は完璧なキャリアウーマン、プライベートではアイドルオタクというギャップが面白く、今後の展開に期待を抱かせます。

特に、美術館での凛とした姿と、空港でチャ・シアンを待ち受ける姿の対比は見事。仕事で冷遇されながらもプロ意識を保つ姿は共感を呼び、一方でアイドルを前にすると我を忘れてしまう姿は微笑ましい。この二面性こそがドクミの魅力であり、視聴者を惹きつけるポイントでしょう。

ライバルとなるライアン・ゴールドとの出会いは、今後のロマンスを予感させる印象的なシーンでした。オークションでの競り合い、空港での衝突など、二人の間に生まれる緊張感と、どこか運命的な繋がりを感じさせます。ドクミがライアン・ゴールドをチャ・シアンと重ねて見てしまう描写も、今後の展開への伏線となっているように思われます。

つづく