美術館でシアンの展覧会が開かれることになり、ライアンとドクミたちは準備を進めていた。ドクミの誕生日当日、忙しい二人だったが、時間を作りお祝いをすることに。一方、ドクミの母親は一枚の古い写真を見つめていた。それは20年以上前、遊園地で母親を待ち続ける幼いホユンジェ(後のライアン)に出会った時のものだった。当時、ホユンジェはドクミやウンギとも遊んでいた。
夜、ライアンの指示でレストランへ行ったドクミは、そこで待っていたシアンを見て驚く。これはライアンがドクミに用意したサプライズだった。その頃、ライアンは母親と会い、二人きりで話した後、ドクミの誕生日を一緒に祝う予定だった。長年のわだかまりを解消した母子は、しっかりと手を握り合った。シアンとたくさんの写真を撮ったドクミは、写真を見ながら幸せそうに微笑んでいた。しかし、幸せな時間は長くは続かない。ライアンは偶然、自分が幼い頃にドクミの母親に会っていたことを知る。実は、ドクミの母親は当時、彼を養子に迎えていたが、その後、幼いホユンジェを助け続けることができず、児童養護施設に送ってしまったのだ。
ライアンは心を乱し、この事実を受け入れることができなかった。翌日、ライアンは古い写真を使ってドクミの仮応を探ろうとするが、ドクミは彼の意図に気づかない。ドクミの母親は、心の苦しみに耐えきれず、娘に全ての真実を告白する。ドクミは驚き、ライアンを傷つけたのが自分の母親だったことを知る。このことを知ったナム・ウンギは、ライアンとドクミの間に誤解が生じることを恐れ、ライアンに会いに行き、ドクミはこのことを全く知らなかったと説明する。
大きなショックを受けたドクミに、父親は当時の家庭の苦しい状況を話し、ホユンジェをこれ以上世話することができなかったと説明する。それはドクミの母親にとってもずっと心の傷であり、かわいそうなホユンジェに対して申し訳ない気持ちでいっぱいだった。心を乱したドクミは、幼い頃の悲劇を思い出す。幼いドクミが弟のドクスと遊んでいた時に、ドクスが交通事故で亡くなってしまったのだ。ドクミはその時の記憶を失い、母親も大きなショックを受け、ホユンジェを養子にすることを諦めたのだった。亡くなった弟のことを思い出したドクミは、両親に抱きしめられながら泣き崩れる。
ドクミと母親はライアンに謝罪し、ドクミは別れを切り出す。しかし、意外にもライアンは恨んだりせず、事実を受け入れ、ドクミと一緒にいることを決める。キム・ヒョジンの母親は娘を家に連れ戻そうとするが、キム・ヒョジンは強く仮対する。この場面を目撃したドクミの母親は、相手が悪人だと思い込み、叫びながら掴みかかるが、後に誤解だとわかる。説得と仲裁の結果、キム・ヒョジンは母親と家に帰ることに同意する。全ての騒動が収まり、皆は新たな展覧会の準備に意欲的に取り組み、活気に満ち溢れていた。
第15話の感想
第15話は、まさに怒涛の展開でした。ドクミの誕生日という幸せな瞬間に、ライアンの過去とドクミの家族の秘密が明らかになり、見ているこちらも息を呑むような思いでした。ライアンが幼い頃にドクミの母親に会っていた、そして、一時的にとはいえ養子縁組されていたという事実は、あまりにも衝撃的でした。
ライアンの複雑な心境、真実を知って苦しむドクミと母親、そして、二人の間を取り持とうとするウンギの姿。それぞれのキャラクターの心情が丁寧に描かれており、感情移入せずにはいられませんでした。特に、ドクミが弟の死の記憶を思い出すシーンは、胸が締め付けられるような思いでした。過去のトラウマと現在の苦悩が重なり、彼女の抱える苦しみが伝わってきました。
それでも、ライアンはドクミを責めることなく、事実を受け入れ、一緒にいることを選ぶ。このライアンの優しさ、そして強さに感動しました。真実を知ってもなお、相手を思いやる彼の姿は、まさに理想の恋人と言えるでしょう。
また、キム・ヒョジンと母親のエピソードも印象的でした。仮抗期の娘と、娘を心配する母親。よくある親子喧嘩のようにも見えましたが、その中に込められた愛情を感じることができました。ドクミの母親との一悶著も、コミカルな要素を加えつつ、最終的には和解という温かい結末を迎えてホッとしました。
つづく