館長にはなれなかったものの、ソン・ドクミの日常は続いていた。ある日、展示の準備で梯子に登っていたドクミは、背後に人の気配を感じて驚き、梯子から落ちてしまう。そこに立っていたのは、なんとライアンだった。ドクミは我に返り、美術館の面接でアイドルの追っかけはしないと嘘をついたことを思い出した。そのため、彼女は隠れてこっそり推し活を続けなければならなくなっていたのだ。
ライアンはドクミに、オークションで絵を買わせた人物と、チャ・シアンのことを知っているか尋ねた。ドクミはとっさに否定し、シアンの名前は聞いたことがある程度で、イケメンは嫌いだと答えてしまう。言ってすぐに後悔したドクミは、心の中で懺悔を繰り返す。まるで教会で懺悔しているかのように。そして、自分の手帖がライアンの鞄に入っていることに気付く。空港でなくした手帖を、ライアンが拾ったのだと理解した。
仕事の後、ドクミはカフェでシンディと会い、今日の出来事を話した。シンディは、空港でライアンにドクミの顔がバレなくて良かったと胸を撫で下ろす。しかし、二人の会話は、通りかかったライアンに聞かれてしまっていた。ライアンは、シンディが自分のスイートルームに泊まろうとしたことを思い出し、二人がグルだと勘違いしてしまう。
新館長となったライアンは、美術館5周年記念展に新人画家の作品を多く採用するという大胆な改革に乗り出す。ドクミは不安を感じ、他の画家の展示を安易に中止すべきではないとライアンに意見するが、ライアンの決意は固かった。
ライアンが外出している隙に、ドクミはこっそり彼のオフィスに入り、手帖を探そうとする。しかし、見つかる前にライアンが戻ってきてしまい、危うく見つかりそうになる。ドクミが展示内容変更の可能性を外部に漏らしてしまったため、ライアンは計画が狂ったと怒り、ドクミを解雇してしまう。
ソン家の両親が喧嘩をしたため、ドクミは仲裁に帰る。祖母の手術費用をめぐる諍いだった。ドクミは両親にそれぞれキャッシュカードを渡して機嫌を直し、一人で家を出る。仕事で辛い思いをしていることを誰も理解してくれないと、心の中で泣いていた。落ち込んだドクミは、シンディとナム・ウンギとカラオケに行き、解雇されたことを二人に告げる。シンディはドクミを励まし、自分のカフェで働くよう提案する。二人の友情は深まる。
シンディのカフェで働き始めたドクミは、元同僚に偶然会い、恥ずかしさのあまり逃げ出そうとするが、引き止められる。同僚たちは、ある絵の状態を確認してほしいとドクミに頼む。ドクミは絵を調べ、保管方法の不備による損傷だと判断し、助言を残して去っていく。同僚から事情を聞いたライアンは、ドクミを解雇したことを仮省し、謝罪して復職を促す。しかし、ドクミはきっぱりと断る。
ライアンがコーヒーを飲まないことを知っているドクミは、彼を困らせようとコーヒーを淹れて置いていく。しかし、ライアンはそれを飲んでしまい、コーヒーアレルギーで倒れてしまう。ドクミは急いでライアンを病院に運ぶ。幸い命に別状はなかった。ドクミは罪悪感から、眠っているライアンの看病をする。悪夢にうなされるライアンは、ドクミの手を握りしめ、ドクミは少し戸惑うのだった。
第2話 感想
第2話は、ドクミとライアンの関係性が大きく変化する重要なエピソードでした。コミカルな展開の中に、二人のすれ違いや、ドクミの仕事への情熱、そして隠されたオタクとしての顔が垣間見え、見応えのあるストーリーでした。
特に印象的だったのは、ライアンの誤解によるドクミの解雇劇です。ドクミとしては美術館と作品を守るために動いたにも関わらず、その行動が裏目に出てしまい、理不尽な仕打ちを受けることになります。彼女の悔しさや悲しみは痛いほど伝わってきて、思わず応援したくなる展開でした。同時に、ライアンの完璧主義で融通の利かない一面も描かれており、今後の二人の関係性がどうなっていくのか、ますます目が離せなくなりました。
また、ドクミのオタク活動についても、より深く掘り下げられました。アイドルへの熱い想いを持ちながらも、それを隠して生活するドクミの姿は、多くの共感を呼ぶのではないでしょうか。カフェでのシンディとの会話や、空港でのニアミスなど、ハラハラドキドキするシーンもあり、コメディ要素も満載でした。
つづく