仕事は失ったものの、ソン・ドクミには思わぬ幸運が訪れました。ライアンがシアンの絵を求めて訪ねる際に、彼女を同行者として選んだのです。まるで舞い上がるように喜ぶソン・ドクミ。いつもの黒い服ではなく、念入りにオシャレをしてライアンと出発します。その様子を見て、ライアンは彼女がシアンの熱狂的なファンだと気付きます。

ついにシアンに会えたソン・ドクミは、喜びで胸がいっぱい。まるで太陽の光を浴びているかのような幸福感に包まれ、これまでの苦労もすべて吹き飛んでしまいました。憧れのシアンに会えたことが、何よりの幸運だと感じます。トイレに入ったソン・ドクミは、鏡やバスタブを撫でながら、毎日シアンに会えるこれらの物が羨ましいと呟きます。

しかし、うっかりシャワーを出しっぱなしにしてしまい、びしょ濡れになってしまいます。慌てて出てくると、驚いたライアンは自分の上著をソン・ドクミにかけます。そして、ライアンがなんとシアンの階上に住んでいることが判明!ソン・ドクミはライアンを羨望の眼差しで見つめ、自分もシアンと同じマンションに住めたら…と夢を見ます。

夜、ライアンは家でシアンのニュースを検索していました。その時、ソン・ドクミから拾ったノートを開くと、そこにはシアンの情報がびっしり。少女らしい可愛らしさが溢れています。一方、ソン・ドクミは家で親友のソンジュに、シアンに会えた時の様子を興奮気味に語っていました。ソンジュもシアンの大ファンなので、自分も会いたかったと頭を抱えます。

翌日、ソンジュはソン・ドクミに衝撃的なニュースを見せます。シアンのマネージャーがInstagramにアップした写真に、ライアンの上著を著たソン・ドクミが写り込んでいたのです。シアンのファンたちは、それがシアンの服だと勘違いし、ソン・ドクミがシアンの恋人だと噂し始めます。ソン・ドクミは、自分がシアンの熱愛相手として話題になっていることに唖然とします。

シアンの事務所はすぐに噂を否定しますが、ファンたちは納得しません。マネージャーの責任を追及し、解雇を要求する者も現れます。さらに、ファンたちはソン・ドクミの個人情報を特定し、ネット上に拡散してしまうのです。

それからというもの、ソン・ドクミはどこに行っても誰かに見られているような気がしてなりません。ついには、仮面をつけたシアンのファンたちが集団でソン・ドクミに卵を投げつけるという事件まで発生。ソン・ドクミは深く傷つき、ライアンも心を痛めます。ソン・ドクミは警察に被害届を出し、ファンたちは逮捕されます。しかし、彼女たちは仮省するどころか、ソン・ドクミが本当にシアンと付き合っているのかを知りたがります。ソン・ドクミは真実を説明し、ファンたちは半信半疑ながらも騒ぎは収束に向かいます。

第3話 感想

第3話は、アイドルへの情熱と現実の厳しさを痛感させられるエピソードでした。主人公のソン・ドクミは、憧れのアイドル、シアンに会うという夢を葉え、まさに天にも昇る気持ちだったでしょう。しかし、その喜びは束の間、思わぬ形で熱愛スキャンダルに巻き込まれてしまいます。

ライアンの上著を著ていたことが原因でシアンの恋人だと誤解され、ネット上で個人情報を晒され、卵を投げつけられるという、ファンによる過激な行動には恐怖を感じました。アイドルを愛する気持ちは理解できますが、行き過ぎた行動は決して許されるものではありません。

この騒動を通して、ソン・ドクミはアイドルファンの光と影を身をもって体験します。彼女自身も熱狂的なファンであるからこそ、ファンの心理を理解しつつも、被害者としての苦しみも味わうことになりました。

一方、ライアンはソン・ドクミのアイドルオタクぶりを目の当たりにし、次第に彼女への理解を深めていく様子が描かれています。ソン・ドクミの純粋な情熱と、それによって引き起こされる騒動を冷静に見つめるライアン。二人の関係性の変化にも注目です。

つづく