ソン・ドクミはライアンの声に驚き、自分が妄想に浸っていたことに気づきました。熱いキスはただの白昼夢だったのです。恥ずかしさと戸惑いが入り混じったソン・ドクミは、慌ててライアンを家から送り出しました。ライアンは家の外に出て、やっと息をつきました。実は彼も、曖昧な雰囲気にドキドキさせられ、もう少しで理性を失うところだったのです。ライアンは胸を撫で下ろし、踏みとどまったことに安堵しました。

ソン・ドクミは我慢できずにソンジュに、昨日ライアンに告白しそうになったこと、そしてシアンのサイン会で無意識にライアンの写真を撮ってしまったことを打ち明けました。自分がライアンを好きだという確かな証拠だと感じていたのです。ソンジュは、今すぐ告白するのはやめた方がいいとアドバイスしました。ライアンの気持ちを確認してから告白する方が、恥をかかずに済むと考えたのです。

シンディは追っかけが過ぎて母親に銀行カードを取り上げられ、途方に暮れていました。そこに偶然ライアンが通りかかり、シンディはライアンに助けを求めました。ライアンにここに来るように言われたと言い訳し、シアンを探しに来たのではないと主張したのです。一方、ソン・ドクミはインターネットで恋愛相談を検索し、自分の恋の悩みを解決する方法を探していましたが、何も見つかりませんでした。その時、ライアンが部屋に入ってきて、ソン・ドクミは彼が告白しに来たと思い込み、喜びと驚きで胸がいっぱいになりました。ライアンと親密になる場面を想像して、ドキドキが止まりませんでした。

しかし、ライアンが口を開いた途端、ソン・ドクミの期待は打ち砕かれました。ライアンはただシンディの窮地を救っただけで、今後シンディはソン・ドクミの後をつけ回すことはなく、美術館からもすぐに去るだろうと言ったのです。ソン・ドクミの気持ちは一気に冷え込みましたが、何もなかったかのように振る舞い、動揺を見せないようにしました。

ナム・ウンギはソン・ドクミがライアンに好意を持っていることを知っていました。彼はまずライアンに会いに行き、ソン・ドクミを傷つけないようにと忠告しました。しかし、ライアンの態度は明確で、恋愛問題は自分とソン・ドクミの個人的なことで、ナム・ウンギが口を出すことではないと突っぱねました。そこで、ナム・ウンギはソン・ドクミに会いに行き、追っかけをしていることさえ隠さなければならないような男ではなく、心から打ち解けられる男と付き合うべきだと助言しました。その夜、ソン・ドクミとライアンは寝付けずに過ごしました。お互いの気持ちを何度も考え、推測しましたが、どう切り出せばいいのか、何を言えばいいのか分からずにいました。

チェ画家が美術館の展示に参加することになりました。彼女とライアンは浅からぬ仲で、ソン・ドクミはそれを少し気に留めていました。一方、ソンジュはカフェでシアンの情報を検索していましたが、夫が帰ってくると慌ててパソコンを閉じました。夫はソンジュの様子がおかしいと感じ、ソンジュがコーヒーを作りに行っている間に、USBメモリを使ってパソコンの中身をコピーしました。

ライアンはインタビューを受け、韓国に留まって結婚や子育てをするつもりがあるのかと記者に質問されました。ライアンは笑顔で検討中だと答えましたが、敏感な記者はライアンが恋をしているのではないかと察知しました。一方、チェ画家はソン・ドクミと話をしており、ライアンへの好意を隠すことなく、自分がライアンをとても気に入っていることを伝えました。ソン・ドクミとライアンは偽りの恋愛なのだから、気にしないはずだと彼女は言いました。ソン・ドクミは言葉を失いました。彼女は既にライアンに本気で恋をしていたからです。

第8話 感想

第8話は、ソン・ドクミとライアンの関係が大きく揺れ動く、もどかしい展開でした。白昼夢のキスシーンから始まることで、ソン・ドクミのライアンへの想いがより一層際立ち、視聴者の心を掴みます。しかし、二人の間にはまだ見えない壁があり、すれ違いが続きます。

ライアンはシンディの件でソン・ドクミを助け、優しさを見せる一方で、ナム・ウンギからの忠告をはねつけ、恋愛感情については頑なに沈黙を守ります。彼の真意が読めず、やきもきさせられます。ソン・ドクミもまた、自分の気持ちを伝えられずに苦悩し、ライアンとの距離を縮められないもどかしさに胸が締め付けられます。

チェ画家の登場は、二人の関係に新たな波紋を投げかけます。ライアンへの好意を隠さない彼女の言動は、ソン・ドクミにとって大きな脅威となるでしょう。偽りの恋愛関係を続ける中で、本物の感情が芽生えてしまったソン・ドクミの葛藤が、今後の展開を大きく左右しそうです。

また、ソンジュの追っかけ疑惑や、ライアンのインタビューでの発言など、脇役たちの動向も今後のストーリーに影響を与えそうな伏線が散りばめられており、目が離せません。

つづく