スンチョンはジャングンとの揉め事で、実際には空砲を撃っただけで、ジャングンは怪我を装って病院へ。激怒したジャングンの父親は、ヒョンドに連絡し息子の銃の所持を問い詰めるが、ヒョンドの権力に恐れをなし、強くは責められない。ヒョンドは深く追及せず、息子を信頼し事を丸く収めると考えた。
スンチョンは偶然ヒョンドの機の上で遺言書を見つけ、遺産がテヨンに渡らないことを知る。愛を疑うスンチョンに対し、ヒョンドは息子への愛を断言する。
その後病院に駆けつけた「テヨン」は、ジャングンの偽装を暴き、逆にいじめられていたと主張。さらに父親の銃の不法所持を指摘し、父親の怒りを買った。
スンチョンはテヨンを家まで送り、両親を心配させないよう今日の出来事を黙っているように忠告する。帰宅途中、スンチョンは借金取りに追われる自宅を目撃する。チョルはスンチョンの誕生日ケーキを買うため、抗議活動に参加して費用を稼いでいた。スンチョンはこの状況を見ても助けず、自分の決断の正しさを再確認する。
スンチョンとテヨンの誕生日当日、スンチョンは豪華な誕生日パーティーを楽しみ、テヨンは家族の温かさ、特に母親の手作り朝食と小遣いに喜びを感じる。テヨンは母親が最高のプレゼントだと語り、母親はかつてのスンチョンを取り戻したように安堵する。
チョルはスンチョンの誕生日を祝うため抗議活動に参加し、ジュヒも駆けつける。彼女は途中で老婆に出会い、テヨンへの手紙を託される。ジュヒはテヨンの部屋でチョルの漫画の模写を見つけ、彼の才能を高く評価する。ゴキブリ騒動で二人は転倒し、微妙な空気が流れる。
スンチョンの誕生日パーティーは盛大で、彼はたくさんのプレゼントと注目を集める。彼はヒョンドへのプレゼントとして、長年のお小遣いで買った会社の株を贈り、ヒョンドを感動させる。ジュヒの父親は、今のテヨンが以前とは全く違うことに気づく。
テヨンとジュヒはスンチョンの誕生日パーティーに参加し、演奏を披露する。継母はテヨンの演奏が以前のテヨンに価ていることに気づき、スンチョンは不安になる。
ジュヒは老婆の手紙をスンチョンに渡し、誕生日に実の両親に会えば再び身分が入れ替わると書かれていた。スンチョンは慌ててテヨンを探すが、手紙を紛失してしまう。
テヨンとヒョンドが鉢合わせしそうになり、スンチョンはとっさにヒョンドに抱きつき、会いたかったと伝える。ヒョンドは疑いを持たない。
ジュヒはスンチョンとテヨンの様子のおかしさに気づき、ヒョンドもまた二人の変化に気づく。今のスンチョンこそが理想の跡継ぎだと考え、遺言書の書き換えを検討する。継母は焦り、弟に連絡する。
スンチョンはジュヒが以前の家に行ったことを知り、湿っぽくてゴキブリだらけの地下室だと皮肉る。ジュヒは本当のスンチョンが好きだと告げ、彼を侮辱するのをやめるように警告する。スンチョンは驚きつつも、内心では不快感を覚える。
ボディーガードのムンギは、今のテヨンが以前とは違い勇敢で責任感があると感じる。ムンギはスンチョンの家の近くで、スンアとムインのトラブルを目撃する。スンアはムンギをムインの仲間と勘違いし、殴ってしまう。ムンギは怒らず、スンアの安全のために警察を呼ぶことを提案する。スンアは感謝し、彼を自分の美容室に招待する。
ムンギはスンチョンにこの出来事を報告し、スンチョンは姉の気の強さを笑う。ムンギは今のテヨンの変化を指摘し、スンチョンは5年前のアメリカでの出来事を調べ始める。
家族を助けるため、スンチョンはムンギにムインの犯罪証拠を集めさせる。スンチョンはムインを暴力で脅し、土地を返し両親に謝罪させる。ムンギはスンチョンに敬意を抱き、友達になりたいと願う。
深夜、老婆は金のスプーンを再び使おうと老婆を探すが、既に姿を消していた。スンチョンはテヨンとジュヒの親密な様子を見て嫉妬する。後日、ジュヒを尾行する怪しい男を発見し、スンチョンはジュヒを助ける。ジュヒはその男が、母親の遺品時計を盗んで失踪し、死亡したとされるナラの父親だと気付く。スンチョンは泣き崩れるジュヒを慰め、彼女を探しに来たと嘘をつく。スンチョンはジュヒの首の傷を隠してあげる。
帰宅後、ヒョンドはスンチョンに遺言書を見たから頑張っているのかと尋ねる。スンチョンは認め、財閥の責任を負う覚悟を示し、遺産を渡さない理由が5年前のアメリカでの出来事と関係あるか探る。ヒョンドは否定せず、結果を出せば遺言書も手に入ると答える。
実はヒョンドは満足しており、息子の奮起を促すためにわざと遺言書を見せたのだった。
翌日、スンチョンは教科書に挟まった老婆の手紙と、自分が偽物だと知っていることを示唆する二通のメッセージを受け取る。差出人を探していると、テヨンが携帯電話を持って教室に入ってきて、二人の視線が交差する。
第3話 感想
第3話では、スンチョンとテヨン、それぞれの立場の違いがより鮮明に描かれました。豪華な誕生日パーティーを楽しむスンチョンと、質素ながらも温かい家族の愛情に包まれるテヨン。二人の対比が、金のスプーンがもたらすもの、そして本当の幸せとは何かを問いかけているようです。
スンチョンは、裕福な暮らしを手に入れたものの、常に不安と焦燥感に駆られています。父親の愛情を疑い、継母や異母兄弟からの視線にも怯え、自分の地位を守るために必死です。手に入れたものと引き換えに、大切な何かを失っているようにも見えます。一方、元の生活に戻ったテヨンは、貧しいながらも家族の温かさに支えられ、穏やかな日々を送っています。ジュヒとの関係も進展し、才能も開花させようとしています。彼は金のスプーンを失ったことで、本当に大切なものに気づき始めたのかもしれません。
特に印象的だったのは、スンチョンがテヨンとジュヒの親密な様子を見て嫉妬するシーンです。彼は金のスプーンで手に入れた地位や財産だけでなく、テヨンのかつての人間関係までも奪おうとしているかのようです。この嫉妬心は、今後物語を大きく動かす鍵となるのではないでしょうか。
つづく