ナ会長が急逝し、ナ・ジュヒは病院へ行こうとしますが、兄に止められます。一方、ファン・ヒョンドは事件の後始末に奔走し、ファン・テヨン(イ・スンチョン)を慰めます。初めて息子を抱きしめ、何でもしてやると約束します。

イ・スンチョンは金のスプーンを手に、魔女の言葉を思い出しますが、意味はまだ分かりません。使用人の孔氏は、高価な服を処分できず、こっそり取っておきます。

ナ・ジュヒは父の死を他殺と疑いますが、兄は自然死だと主張します。弔問に来た呉如真はイ・スンチョンに、自分が彼をファン・テヨンにしたことを強調します。

葬儀後、イ・スンチョンはチャン・ムンギにソ・ジュンデの調査を指示。イ・スンアは仕事で評価され、昇進します。ソ・ジュンデはファン・ヒョンドに忠誠を誓い、会社の買収を提案しますが、投資が撤回されたことを知ります。

ナ・ジュヒは使用人たちに退職金を渡し、全員を解雇します。孔氏は少ないと不満を漏らしますが、何かを見たのかと問われ、口止め料を受け取っていたことを思い出し、何も見ていないと嘘をつきます。ソ・ヨンシンは処分されていない服を見つけ、ナ会長の死とファン・テヨンの関与を疑います。ナ・ジュヒも父の死の真相を探り、幻影のような父の姿を追いますが、掴むことはできません。虚しさの中、孔氏の部屋で泣き崩れます。

兄と弁護士との遺産相続の席に、ファン・テヨンはナ・ジュヒに同行します。しかし、ファン・テヨンは弁護士が偽物だと見抜き、ナ・ジュヒを連れ出します。道中、絵画について意見を述べたファン・テヨンは、老人から金を貰いますが、足りないと要求し、老人の手にイ・スンチョンとサインします。

チャン・ムンギはイ・スンアの働く美容院へ行き、イ・スンアは家族の夕食に誘われます。ファン・テヨンはナ・ジュヒに夕食を用意しますが、そこにイ・スンチョンが現れ、食事に勝手に加わります。ファン・テヨンはイ・スンチョンの厚かましい態度に怒り、イ・スンチョンはナ・ジュヒに会社の負債が資産を上回っていることを告げ、家を売却する必要があると冷酷に伝えます。ナ・ジュヒは悲しみに暮れます。

イ・スンチョンは後でナ・ジュヒに謝罪し、呉如真の父親を殴ったことを明かします。呉如真は警察に通報すると脅し、ファン・テヨンの正体がイ・スンチョンだと暴露しようとしますが、呉会長は信じません。

ソ・ジュンデはイ・スンチョンに、自分も泥酔していたことから、ナ会長は殺された可能性があると示唆します。イ・スンチョンが混乱する中、警察が到著し、故意殺人容疑でイ・スンチョンを逮捕します。

第7話の感想

第7話は、急転直下の展開に息を呑む回でした。ナ会長の突然の死をきっかけに、物語は一気に加速し、それぞれの思惑が複雑に絡み合い始めます。

ナ・ジュヒは父の死を他殺と確信し、真相究明に奔走しますが、兄や周囲の人間はそれを信じようとせず、孤独な戦いを強いられます。彼女の悲しみと怒り、そして真実への渇望がひしひしと伝わってきて、胸が締め付けられるようでした。

一方、ファン・テヨンとしての生活を続けるイ・スンチョンは、偽りの人生に苦悩しながらも、ナ・ジュヒへの想いを募らせていきます。しかし、彼の正体を知る呉如真や、彼を利用しようとするソ・ジュンデの存在が、二人の関係をさらに複雑にしています。二人の間に芽生えたロマンスが今後どうなっていくのか、非常に気になるところです。

また、イ・スンチョンと本当の自分の間で揺れ動く葛藤も印象的でした。金のスプーンの魔力に翻弄されながらも、自分の意誌で運命を切り開こうとする彼の姿には、共感せずにはいられません。

つづく