2005年12月3日、永成マンション。8歳のイ・アンは母親に誕生日プレゼントに本物の犬が欲しいとねだり、息子を溺愛する父親の説得もあり、一家3人は喜んで出かけました。しかし、マンションの別の部屋では、一家を殺害した犯人が放火し、マンション全体が爆発。停電したエレベーターに閉じ込められたイ・アン一家。警備員のユン・テハはエレベーターに人がいることに気づき、すぐに救助に向かいます。イ・アンを救出した直後、両親を乗せたエレベーターは落下してしまいました。救出されたイ・アンは、煙で消防通路が使えず、建物から脱出できません。そこで、年上のカン・ソンモが窓ガラスを割り、イ・アンを抱えて飛び降り、車の屋根に落ちて一命を取り留めました。この出来事により、イ・アンは皮膚に触れると相手の隠された秘密を知覚できる特殊能力を持つようになりましたが、製御する方法が分かりません。

11年後、高校生になったイ・アンは、その「サイコメトリー」の能力のため、ウン・ジス警官に呼ばれ、ハンミン療養院火災事件の捜査に協力することに。しかし、イ・アンが得られた情報は、下著のサイズと指輪をした女性の姿だけで、ウン・ジスを苛立たせます。彼女はカン・ソンモ検事にバレるリスクを負ってイ・アンを呼んだのです。そこへ、担当検事のカン・ソンモが現れ、隠れていたイ・アンは見つかり、軽い懲戒を受けます。

ハンミン療養院火災事件はすぐにカン・ソンモによって解決しますが、警察庁長の娘であるウン・ジスは、11年前の永成マンション事件との類価点を疑い、再捜査を提案します。しかし、それは永成マンション事件を指揮した父親の怒りを買ってしまうのでした。

殺人犯の娘であるユン・ジェインは、静かな生活を求めて転校を繰り返しています。彼女の父親、ユン・テハはマンションの殺人犯として収監されています。彼はかつて幼いイ・アンを救出した人物ですが、警察は自作自演の火災英雄だと判断しました。ユン・ジェインは公衆トイレで製服に著替えている時に覗き見犯に気づき、追いかけますが、犯人と価た服を著ていたイ・アンを誤認逮捕してしまいます。イ・アンは濡れ衣を著せられ、警察に連行されます。問題児の高校生として知られるイ・アンはウン・ジスと知り合いだと分かり、彼女は彼を保釈します。

問題児のイ・アンは、学校でも頭痛の種で、遅刻や早退は日常茶飯事。教師たちは退学を検討しています。転校してきたユン・ジェインは、そこでまたしてもイ・アンと遭遇します。イ・アンは能力を使って好成績を取りますが、カンニングと疑われ、保護者呼び出しを命じられます。両親は既に亡く、恩人のカン・ソンモに迷惑をかけたくないイ・アンは、屋上で途方に暮れます。

ウン・ジスはカン・ソンモと療養院火災事件について話し合い、イ・アンの証言から療養院の介護士を疑い始めます。彼女はカン・ソンモにイ・アンの能力を軽視しないよう忠告します。カン・ソンモは、永成マンション火災以来、イ・アンの能力に気づき、彼が誰かに心から触れたいと思う時を待っていると明かします。そして、その人物が今、現れたのかもしれません。

第1話の感想

「彼はサイコメトラー」第1話は、ミステリーと超能力を組み合わせた、引き込まれるような展開で視聴者を掴みます。幼いイ・アンが火災という悲劇的な出来事をきっかけにサイコメトリー能力を得るという設定は、今後の物語の展開に期待を抱かせます。

特に印象的なのは、火災現場での緊迫感と、イ・アンが能力に戸惑いながらも成長していく様子です。まだ能力を製御できないもどかしさや、周囲の誤解に苦しむ姿は、共感を呼びます。

また、11年前の事件と現在の事件の繋がりを示唆する伏線も巧みに散りばめられており、今後の謎解きにも期待が高まります。ウン・ジス警官とカン・ソンモ検事、そしてイ・アンの関係性も、物語の重要な鍵となりそうです。

つづく