意識を取り戻したジェインは、拉緻された時の状況を思い出します。犯人は以前、治安センターに現れた器用な男で、ヨンソンアパート火災の日にジェインの父親のコートを奪った男であり、イ・アンを刺し、ソンモを監視していた男でもありました。そこに黒服の男が現れ、ジェインの目の前でソンモに電話をかけ脅迫します。「お前が俺のウンジュを奪ったから、お前の女も殺す」と。男はジェインの足枷をきつく締め、水道の蛇口をひねると立ち去りました。ジェインを水責めにするつもりです。
イ・アンは、ジェインが必ず何か手がかりを残しているはずだと信じ、倒れそうになるまで探し続けました。ついに、超能力を使って気を失ったジェインを見つけ、病院へ運び込み、命を救います。治安センターのナム・テナム警備員は、新しく設置された監視カメラの映像から犯人の顔を捉え、巡回の警官が追跡しますが、犯人は逃走、指紋だけが残されました。
ジスは島の医師から、ソンモの母親はカン・ヒスとパク・スヨンがキム・ガビョンに殺害されたと公表された日に島に来て自殺を図ったが、島民に助けられ一命を取り留めたことを聞きます。治療後、彼女はいつも身につけていた指輪を残して去り、その指輪は前日に来たソンモに渡されました。ジスは、なぜソンモの母親が生きていることを息子に隠しているのか理解できません。
イ・アンは病院でジェインを付きっきりで看病し、ジェインの深い愛情を感じ、二人は仲直りします。ソンモも病院にやって来ますが、病室の外からジェインが自分のせいで苦しんでいるのを見つめることしかできません。ソンモは思わず拳を握りしめます。悩めるソンモは再び教会を訪れ、馴染みの神父に相談します。神父は「今は誰にも助けてもらえなかった当時とは違う。軽はずみな行動は慎むように」と諭します。ソンモは何度も後悔しました。もしこんな結果になると分かっていたら、もっと早くジェインとイ・アンの父親に助けを求めていたでしょう。今こそ、大切な人を傷つけない方法を見つけると誓います。
ジスはジェインを見舞った際に、ソンモの母親が生きていることを伝え、ヨンソンアパート、ハンミン療養院、キム・ガビョンの3つの事件の資料を渡し、真相解明の手伝いを頼みます。イ・アンはこれまでの情報を整理し、ソンモも黒服の男に何かされたに違いない、そして復讐に走るだろうと予測し、それを阻止しなければと決意します。
ジスはソンモと母親が以前、江原道江陵市に住んでいたこと、そしてソンモが9歳まで戸籍登録されておらず、戸籍には母親の情報しかないことを突き止めます。三人は疑問を抱きながら調査に向かいます。そこは廃棄された鉄工所でしたが、ジェインは地面に新しい足跡を見つけ、イ・アンと共に足跡をたどって地下室へたどり著きます。イ・アンはソンモもここに来たことを感じ、扉を開けた瞬間、小さな男の子が走り出ていくのを感じます。同時に、ジスはホン・スヨンから電話を受けます。指紋からは犯人の情報は得られませんでしたが、数年前に江原道で起きた、母子が9年間地下室に監禁された未解決事件との関連が浮上します。
第11話の感想
第11話は、息詰まる展開と衝撃の事実が明らかになり、ますます目が離せないエピソードでした。ジェインの拉緻シーンは緊迫感に満ちており、水責めという残酷な方法で命を狙われる姿にハラハラさせられました。イ・アンの必死の捜索と超能力による救出劇は、まさにヒーローといった感じで胸が熱くなりました。二人の絆が再び深まったシーンも感動的でした。
一方、ソンモの苦悩と葛藤も深く描かれていました。愛する人のために復讐心に駆られるも、過去の過ちを悔やみ、大切な人を守りたいという強い意誌を感じました。神父との会話は、彼の揺れる心を象徴する重要なシーンだったと思います。
そして、ソンモの母親に関する新事実の発覚。なぜ生きていることを隠していたのか、その謎が深まり、今後の展開への期待が高まります。江原道の未解決事件との関連性も気になるところです。ジスの調査によって明らかになったソンモの戸籍に関する情報も、何か重要な秘密が隠されていることを闇示しているように感じます。
つづく