永城アパート火災から一週間後の2005年12月11日。両親を亡くしたイ・アンは警察署で遺品を受け取っていた際に、父親が連行されるのを目撃したユン・ジェインとぶつかった。泣きじゃくるジェインを慰めるため、イ・アンは飴を一つ渡す。この飴は、ジェインにとって辛い時の心の支えとなり、今でも落ち込んだ時にはこの飴を食べる習慣になっている。

後日、学校の屋上で二人は再会する。お互い沈んだ気持ちの中、言葉も荒くなってしまう。イ・アンは濡れ衣だと主張するが、ジェインは信じようとしない。しかし正義感の強いジェインは、数学教師の前でイ・アンが濡れ衣を著せられていると訴え、真犯人を探し出すと宣言する。もし出来なければ自主退学するとまで言い切り、教師には無責任な発言の謝罪を求めた。数学教師は次の数学の授業開始までに真犯人を突き止めるよう期限を設ける。勢いで大口を叩いてしまったジェインは内心後悔するが、イ・アンはそんな彼女に好感を抱き、握手を求めて彼女の過去に触れようとする。しかし、ジェインはそれを鼻で笑う。

真犯人を突き止めるため、イ・アンは夜中に学校へ忍び込む。そこで同じく調査をしていたジェインと遭遇し、二人は協力して闇号を解き、職員室に侵入する。イ・アンは能力を使い、タバコが入った黄色いハンドバッグを持った女が犯人だと知るが、それ以上の情報は得られなかった。しかし、二人とも退学できない事情を抱えており、諦めずに手がかりを探し続ける。その時、巡回の警備員が通りかかり、イ・アンはジェインを連れて隠れる。そこで「3145」という数字を目にするが、その意味は分からなかった。実はこの数字は、ジェインの父親の囚人番号だった。ジェインは、イ・アンがなぜこの数字を知っていたのか不思議に思う。

一方、カン・ソンモは何年も神父を通してジェインの学費や生活を支援していた。神父からジェインに会いたいと言われたと聞き、カン・ソンモはジェインの元を訪れる。ジェインは彼が火災事件を担当した検事であり、自分の“あしながおじさん”であることを知る。さらに、二人は向かいに住んでいると知り、カン・ソンモへの好感度は急上昇する。

次の数学の授業開始まであと30分。真犯人を早く捕まえたいイ・アンは火災報知器を鳴らし、生徒たちが教室から逃げ出す際に一人一人に触れて犯人を探ろうとする。しかし、犯人を見つける前に鼻血を出して倒れてしまう。失敗したと思ったイ・アンだが、教師に触れた際に金素賢が犯人だと分かる。同時に、金素賢はジェインに、職員室に忍び込んで妊娠検査薬が入った黄色いハンドバッグを持ち出したことを告白する。ジェインは彼女をかばい、自分が退学する覚悟を決める。数学の授業が始まり、教師は依然としてジェインを責め立てる。しかし、ジェインは数学教師が試験問題を漏洩していた事実を暴露する。イ・アンも職員室に侵入した生徒を捕まえ、真相を白状させる。こうして、全ての真実が明らかになる。数学教師の問題漏洩事件はネット上で拡散され、ジェインとイ・アンは退学を免れる。しかし、ジェインはイ・アンがどうやって真相を知ったのか分からず、屋上に呼び出して尋ねるが、イ・アンははぐらかしてしまう。

イ・アンはカン・ソンモが新しい事件を担当することを知り、自分の能力で捜査に協力したいと申し出るが、断られてしまう。しかし、彼が触れたものから情報を読み取れる能力を持っていることを、向かいに住むジェインが偶然聞いてしまう。これで、イ・アンがどうやって真相を知ったのか理解する。彼女はイ・アンを怪物だとは思わず、むしろ彼の助けを求めるのだった。

第2話の感想

第2話は、ミステリーと青春の絶妙なバランスが魅力的でした。超能力を持つ高校生という設定は非現実的ながらも、イ・アンの葛藤やジェインの正義感を通して、等身大の高校生たちの悩みや成長が描かれており、共感しやすいストーリーでした。

特に印象的だったのは、イ・アンとジェインの対照的な性格です。秘密を抱え、孤独に真実を追うイ・アンと、明るく正義感溢れるジェイン。最初は仮発し合っていた二人が、事件を通して徐々に心を通わせていく過程は、今後の展開への期待を高めます。

また、事件そのものも巧妙に構成されていました。数学教師の不正や金素賢の妊娠検査薬など、一見バラバラに思える要素が、最終的に一つの真相に繋がっていく展開は、見ていて飽きさせません。特に、イ・アンが火災報知器を使って真犯人を探ろうとするシーンは、彼の能力とリスクが同時に描かれており、緊迫感がありました。

つづく