病院で退屈そうに過ごすイ・アン。開くドアの音に、見舞いに来た親友かとカーテンの中に人を包み込むようにいたずらをする。しかし、そこにいたのはジェインだった。彼女はソンモの提案を受け入れ、イ・アンの能力訓練をすることを決めたと告げる。それは、父親の事件を再調査するためにイ・アンの力を借りるという、自身の目的のためでもあった。退院後、治安センターに来るようにイ・アンに指示する。

真剣に研究を重ねたジェインは、綿密な訓練計画を立てていた。イ・アンが退院するとすぐに図書館へ連れて行き、猛勉強で能力向上を図る。その中で、二人は図書館の蔵書盗難事件を解決する。

ソンモは、長年記録してきたイ・アンの超能力に関する日記をジェインに手渡す。ジェインは、イ・アンの能力をどこまで高める必要があるのか尋ねると、ソンモはイ・アンが自分のことを感知できるようになるまでだと答える。

刑務所で父親と面会したジェインは、ヨンソンアパート火災事件を再調査し、父親の潔白を証明しようと決意を新たにする。しかし、ユン・テハはジェインに幸せな人生を送ってほしいと願っており、娘に迷惑をかけまいと、毎回の仮釈放を意図的に逃していた。そして、ジェインを諦めさせるために、自分が犯人だと嘘をつく。

スーツケース遺体事件は公開捜査へと移行し、カン・ソンモはテレビを通じてカン・ヒスとその家族を知る人物の情報を求める。真相を追うジスは、再びこっそりとイ・アンを検死室に呼び出す。イ・アンはジェインも誘う。ジスはイ・アンにカン・ヒスの遺体から、彼女の名前を偽って生きていた指輪をした女のことを感知してもらおうとする。しかし、ジェインは感知する前に既存の捜査記録を確認し、より多くの手がかりを得て、イ・アンがより多くの情報を感知できるようにすることを提案する。ジスはその提案を受け入れ、資料を取りに行く。実はジェインには、この事件を解決し、重案組に入るための足掛かりにしたいという思惑もあった。ジスは資料を取りに行く途中、エレベーターで偽のカン・ヒスの価顔絵を受け取りに来たソンモと遭遇し、ジェインがヨンソンアパート火災事件の犯人であるユン・テハの娘であることを知る。

黒ずくめの男は、事前にソンモの家の前で録画した映像からパスワードを入手し、ソンモとイ・アンがいない間に家へ侵入し、ソンモと母親のツーショット写真を盗み出す。

イ・アンとジェインは資料を確認してから遺体を感知する。イ・アンは、カン・ヒスを殺害した人物が療養院火災事件の目撃者であるキム・ガビョンであること、そして背後に黒幕がいることを知る。しかし、現場には偽のカン・ヒスはおらず、彼女が真のカン・ヒスを殺害したという可能性は排除される。ソンモとジスは、キム・ガビョンの療養院火災事件に関する証言の信憑性が低いと判断し、捜査は行き詰まる。そんな中、ジェインはキム・ガビョンから改めて捜査を始めるという新たな提案をし、ソンモとジスを感心させる。

深夜、ユン・テハはジェインがヨンソンアパート火災事件を再調査したいと言った言葉を思い返し、苦悩の末、首を弔って自殺する。父親の自殺の知らせを受けたジェインは、緊張とストレスから呼吸困難の発作を起こし、倒れてしまう。イ・アンはジェインを助けたいと思うが、許可なく彼女の記憶を感知したくないため、自分のコートでジェインを包み込み、抱きしめて慰める。

第6話の感想

第6話は、イ・アンの能力開発とジェインの個人的な目的が交錯し、物語に新たな深みを与えています。ジェインの父親の事件への執著心と、それを利用しようとするソンモの思惑が、イ・アンを巻き込みながら複雑に絡み合っていく様子が見て取れます。

特に印象的なのは、ジェインの複雑な心情です。父親の冤罪を晴らしたいという強い思いと、同時に父親を信じたい気持ち、そして事件の真相に迫ることで自分自身も傷つくかもしれないという恐れが、彼女の言動に表れています。イ・アンとの関係も、単なる協力関係から、次第に信頼関係へと変化していく兆しが見え、今後の展開が楽しみです。

一方、イ・アンは相変わらずのマイペースぶりながらも、ジェインの真剣な姿勢に影響され、少しずつ成長していく様子が描かれています。図書館での盗難事件解決は、彼の能力が著実に伸びていることを示す良いエピソードでした。

また、カン・ヒスの事件は、新たな謎を提示しながらも、同時にいくつかの手がかりも与えています。キム・ガビョンの関与や、背後に黒幕がいる可能性など、今後の捜査の展開を期待させる要素が散りばめられています。

つづく