第4話、ジョンは昨日の誤解を解くため、デボムに朝食を用意しました。一方、ペイ社長は最近ビリヤード場に落書き被害が出ているため、巡査のインチョルに店の安全に気を配るよう指示しました。その頃、ヨルムは激しい頭痛と吐き気に襲われ目を覚ましました。トイレにはキム・ボムが持ってきてくれたスケトウダラのスープとおかず、そして感謝のメモがありました。鏡に映る傷だらけの顔を見て、ヨルムは自分の姿に驚き、さらに銀行口座の残高がゼロになっていることに気づき愕然とします。

すぐにスーパーのおばさんの家に行き、昨夜の出来事を尋ねました。おばさんの話によると、酔ったヨルムは店の前で40万ウォンを引き出し、ふらついていたので、おばさんが黒いビニール袋にお金を入れて渡したとのことでした。それを聞いたヨルムは不安になり、必死にお金を捜し始めます。

一方、ペイ社長はチャン・ス家のゴミの中から赤いスプレー缶を見つけ、住宅購入がうまくいかなかったチャン・ス一家が腹いせに落書きしたのではないかと疑います。しかし、チャン・スの妻は、スプレーは店の看板を装飾するためのもので、悪意はないと説明しました。

ヨルムは銀行へ行き、監視カメラの映像を確認しようとします。そこで、融資の申し込みに来ていたペ・ソンミンと偶然出会います。銀行員の協力を得て、ヨルムは自分がお金を引き出した後、転倒する様子と、デボムが自分を助けてくれる様子を目にします。事の顛末を知ったヨルムは感謝と落胆の気持ちを抱え、再びお金探しを始めます。

何かを思い出した様子のデボムは、ジョンに外出する必要があると告げます。ヨルムはゴミ捨て場まであらゆる場所を探しましたが、お金の入った黒いビニール袋は見つかりません。諦めかけたその時、デボムと偶然出会い、彼から黒いビニール袋を受け取ります。デボムは、自分がうっかり家に持ち帰ってしまったと言います。ヨルムは不満を漏らしながらも、デボムに感謝の言葉を伝えました。

帰宅途中、家の前で待っていたキム・ボムと会い、一緒にインスタントラーメンを食べようとしますが、買い出しに出た際に怪しい人影を見つけます。それはキム・ボムのクラスメートのジェフンで、学校に来ないキム・ボムを心配して様子を見に来ていたのでした。デボムがヨルムを助けたことはジョンの目に留まり、彼女は、デボムがヨルムの生活に積極的に関わるようになってきたことに気づきます。

3人が家に戻り、ラーメンを食べようとした時、水道管が破裂します。キム・ボムはすぐにペ・ソンミンの金物店に助けを求めることを提案します。ペ・ソンミンは修理に来てくれただけでなく、お詫びとして中古家具をたくさん持ってきてくれました。実は、ペ・ソンミンの息子がビリヤード場の前でヨルムの財布を拾い、空から降ってきた贈り物だと思っていたのですが、ラジオで落とし物の情報を知り、持ち主に返すことにしたのです。この出来事をきっかけに、ヨルムは自分の誤った考え方に気づき、キム・ボムとの友情を深めます。キム・ボムは、デボムがかつてこのビリヤード場で暮らしていたこと、そしてビリヤード場の名前「シャンヤー」はデボムの亡くなった天才少女の姉の名前であることを明かします。物語は、ヨルム、キム・ボム、そしてジェフンが一緒に食事をし、新しい子犬に「キョウル」と名付けるという心温まるシーンで幕を閉じます。

第4話の感想

第4話は、記憶喪失というミステリアスな状況から始まるヨルムの苦悩と、周囲の人々の温かさが交錯する心温まるエピソードでした。お金を失くしたことで焦燥するヨルムの姿は、彼女の不安定な状況をリアルに映し出していました。しかし、デボムやスーパーのおばさん、そして最終的にはペ・ソンミン一家といった人々の優しさに触れることで、彼女は少しずつ心の平穏を取り戻していく様子が印象的でした。

特に、デボムが偶然お金を持ち帰り、それをヨルムに返すシーンは、二人の関係性の変化を示唆する重要な場面でした。記憶喪失のデボムにとって、ヨルムとの出会いは大きな意味を持つのかもしれません。また、ジョンがデボムの変化に気づき始める描写も、今後の展開への期待を高めます。

一方で、キム・ボムとジェフンの登場は物語に新たな彩りを加えました。キム・ボムの明るく素直な性格は、ヨルムの心に安らぎを与え、ジェフンの登場はキム・ボムとヨルムの関係性をさらに深めるきっかけとなりました。三人でラーメンを食べようとするシーンや、子犬に「キョウル」と名付けるシーンは、ささやかながらも幸せな日常を感じさせ、見ているこちらも温かい気持ちになりました。

つづく