第5話では、若者たちの複雑な感情のもつれと成長が描かれています。
20年前、アン・デボムは姉の惨死を目撃し、その犯人がなんと自分の父親だったという衝撃的な過去を抱えています。彼は警察に真実を告発し、父親は逮捕されました。この事件で母親は自殺し、アン・デボムは一人で辛い人生を歩むことになりました。
現在、イ・ヨルムはアン・デボムに謝罪の手紙を書きたいと思っていますが、なかなか言葉が見つからず、気分転換に犬を連れて海へ行きます。一方、キム・ボムは弟に励まされ復学しますが、学校でいじめを受けてしまいます。イ・ヨルムは図書館に行き、アン・デボムの機に謝罪の手紙と花を置きます。アン・デボムは静かにそれを受け取ります。
イ・ヨルムはキム・ボムと会い、復学したことを知ります。その後、図書館の外でアン・デボムに会い、改めて謝罪し、気まずさを和らげるためアイスクリームを一緒に食べようと誘います。イ・ヨルムは図書館に来た理由を正直に話しますが、アン・デボムは既に全てを知っていました。イ・ヨルム的酔った時の様子を思い出し、彼女の歌を真価て、イ・ヨルムを恥ずかしがらせます。
キム・ボムは学校でいじめられますが、ジェフンに助けられます。しかし、先生はキム・ボムに冷たい態度を取り、良い生徒ではないと言い、ジェフンにキム・ボムと関わらないように警告します。チョ・ジョンは、本来予定していた作家の取材がキャンセルになり、イ・ヨルムに代役を頼みます。翌日、イ・ヨルムは身支度を整え、アン・デボムと一緒に老婦人の家へ取材に行きます。老婦人はお茶とトマトサラダに砂糖と間違えて塩を入れてしまい、二人はそれを我慢して飲み食いし、その後、水を大量に飲み、トイレを探します。トイレの電気が壊れていることに気づいたアン・デボムは、それを直します。老婦人は自分のミスに気づき、二人に夕食を勧めます。そして、二人が夫婦だったらいいのにと冗談を言います。アン・デボムは毎回の取材にイ・ヨルムを連れてくることを提案し、イ・ヨルムは代わりに食事をおごるように要求します。
図書館に戻り、イ・ヨルムはキム・ボムとジェフンのために料理を作ります。アン・デボムがイ・ヨルムを食事に誘うと、ジェフンも一緒に行きたいと言います。その席で、チョ・ジョンは公務員試験に合格したことを報告し、皆で喜びます。ペ・ソンミンも駆けつけ、皆にご馳走すると言い出します。食事中、チョ・ジョンはイ・ヨルムに彼氏がいるか尋ね、キム・ボムには勉強を頑張るように励まします。イ・ヨルムはキム・ボムを助けたいと言いますが、そこに老板娘も加わり、キム・ボムに大きな誌を持たなければ成功しないと説教します。キム・ボムはそれに腹を立て、席を立ち、ジェフンも後を追います。ペ・ソンミンがケーキを持ってきた時には、皆すでに帰ってしまっていました。チョ・ジョンはイ・ヨルムを家まで送ると言い、実はお酒を飲ませようとします。ペ・ソンミンはアン・デボムに彼女を紹介しようと話を持ちかけ、アン・デボムは微笑みます。
チョ・ジョンはイ・ヨルムを送るついでに、アン・デボムの将来を心配していることを話します。キム・ボムは再び自分を馬鹿にする同級生たちに遭遇しますが、今回は逃げずに勇敢に立ち向かいます。イ・ヨルムはチョ・ジョンを慰め、アン・デボムは温かい人だから、自分は彼との関係をうまくやっていけると言います。帰り道、イ・ヨルムは怪我をしたキム・ボムに出会い、傷の手当てをして、理由を聞かずに「傷つかないで」とだけ言います。この言葉はキム・ボムの心に響き、今まで感じたことのない温かさを感じます。
このエピソードは、登場人物たちの経験を通して、友情、愛情、そして個人の成長の大切さを描き、同時に社会に存在する偏見や課題も映し出しています。
第5話の感想
第5話は、登場人物それぞれの想いが交錯し、未来への一歩を踏み出す様子が丁寧に描かれた、心温まるエピソードでした。特に、過去のトラウマを抱えながらも前を向こうとするアン・デボムと、彼を支えようとするイ・ヨルム的関係性に惹きつけられました。
イ・ヨルムは、アン・デボムへの謝罪を通して、彼との距離を縮めようと努力します。図書館での再会、アイスクリームを食べるシーン、そして取材を通して、二人の間には少しずつ、けれど確実に信頼が芽生えていく様子が感じられました。アン・デボムがイ・ヨルム的歌を真価るシーンは、彼の心の壁が少しづつ崩れていく様子を象徴しているようで、微笑ましくもありました。
一方、キム・ボムは学校でのいじめという厳しい現実に直面します。ジェフンの助けやイ・ヨルム的優しさに触れながらも、未来への不安を抱えている様子が見て取れます。彼女が最後にイ・ヨルムに「傷つかないで」と声をかけられるシーンは、キム・ボムにとって大きな支えになったのではないでしょうか。
チョ・ジョンの公務員試験合格という明るいニュースや、ペ・ソンミンのお節介ながらも温かい心遣いも、物語に彩りを添えています。それぞれのキャラクターが抱える悩みや喜びが丁寧に描かれており、共感せずにはいられませんでした。
つづく