ホン・ナンヒはハン・ゴンドとナム・スヒョクに謝罪を要求し、応じなければ二人のスキャンダルを暴露すると脅し、ハン・ゴンドを激怒させます。一方、イ・エホンはハン・ミンホンの書斎で何か証拠を探しており、その様子はハン・グァンジョンに監視カメラを通して見られていました。
30年前、キム・ヤンソンという名のイ・エホンはハン・ミンホンに嵌められ投獄され、自殺を図ろうとしたところをハン・ミンホンの姉に救われます。姉もハン・ミンホンに復讐したいと言い、イ・エホンは協力することに。現在、イ・エホンはハン・ミンホンと結婚し、財産を奪おうと企んでいるようです。
ホン・ナンヒはナ・グヌに呼び出しをかけ、1時間以内に来なければ不倫を暴露すると脅迫。ナ・グヌはハン・ヘリュルに嘘をついてホン・ナンヒの元へ。そこで、義母に監視されている事実を知り、激しい口論になります。
翌日、ナ・グヌは自宅で何食わぬ顔で著替えていると、ハン・ガンイエの叫び声を聞き駆けつけます。ハン・ガンイエは自分が無くしたと思っていたヘアピンを見つけ喜んでいますが、それは実は父親がホン・ナンヒに贈ったもの。そのヘアピンの持ち主であるホン・ナンヒは、既に池で死体となって発見されます。ユン・ウンミは昨夜呼び出した人物がホン・ナンヒだと気づき、後悔しながらも現場を離れます。その時、水音が聞こえたにも関わらず、確認しませんでした。
ナ・グヌは動揺を隠して講義に向かいます。ハン・ミンホンはハン・ゴンドとハン・グァンジョンに、ハン・ヘリュルの懲戒処分を阻止しなければ、彼女を検事から弁護士事務所の代表にさせると告げ、ハン・ゴンドは不満を抱きます。ハン・ムリュルもハン・ヘリュルのチュソングループへの捜査に仮対し、激しく口論します。
ハン・ヘリュルの家族はホン・ナンヒの死を気に留めないふりをしますが、同じヘアピンを持つハン・ガンイエは違和感を覚え、ヘアピンを捨てようとします。ナ・グヌはホン・ナンヒから受け取った証拠を処分しますが、共犯者らしき人物から脅迫状が届きます。
チ・グウォンらは捜査を進めますが、監視カメラの故障により犯人を特定できません。ホン・ナンヒの同級生たちは、彼女と付き合っていたハン・ガンベクを疑います。ナ・グヌの講義中、学生たちはホン・ナンヒと男性がベッドにいる写真を受け取ります。ナ・グヌは不倫がバレるのではないかと動揺します。チ・グウォンはハン・グァンジョンの冷静な様子を見て、彼女が真犯人探しに消極的だと疑います。
ハン・ゴンドとナム・スヒョクは親密に見えますが、互いに信用していません。コ・ウォンギョンはハン・ヘリュルが何か隠していると気づき、息子を守るため捜査に介入します。ハン・ヘリュルは引きこもる息子を心配し、休学させようとしますが、ハン・グァンジョンに止められます。
ハン・ヘリュルは全てナ・グヌのせいだと責め、別居します。翌日、ナ・グヌは謝罪し、ハン・ヘリュルはチュソングループの捜査を続けると告げ、ナ・グヌにハン・ガンベクを守り、不倫を秘密にするよう約束させます。
ホン・ナンヒの検死結果は、外傷を受けた後に溺死したことを示し、家具との衝突や鈍器による殴打の痕跡も発見されます。ユン・ウンミはホン・ナンヒの死に強い関心を持ち、チ・グウォンの捜査に協力しようとします。ハン・ガンベクが犯人ではないかと疑う同級生たちにチャン・ジイは仮論しますが、チョン・ギョンユンは誰かを疑っているようです。
コ・ウォンギョンはチャン・イルにハン・ガンベクとの結婚を迫りますが、チャン・イルは殺人容疑のあるハン・ガンベクを拒否。コ・ウォンギョンはチャン・ジイの薬物使用を暴露し、二人の会話をチャン・ジイが聞いてしまいます。ハン・ヘリュルはホン・ナンヒが渡したUSBにハッキングプログラムが入っていたことを知り、彼女とナ・グヌが共謀してハン・ガンベクを陥れようとしていたのではないかと疑います。
しかし、ハン・ガンベクは既にホン・ナンヒとナ・グヌの関係を知っており、ホン・ナンヒに「死ね」と罵っていたようです。
第9-10話の感想
「法の帝国」第9-10話は、ホン・ナンヒの死をきっかけに物語が大きく動き出す、非常にスリリングな展開でした。前話まで謎に包まれていた人物たちの思惑が少しずつ明らかになり、それぞれの繋がりや隠された秘密が複雑に絡み合い、緊張感が高まります。
特に印象的なのは、ナ・グヌの追い詰められた様子です。義母からの監視、ホン・ナンヒとの不倫、そしてホン・ナンヒの死。次々と降りかかる不運に翻弄され、保身のために証拠を隠滅する姿は、彼の脆さや弱さを露呈しています。果たして彼は、この窮地をどう乗り越えていくのでしょうか。
また、ハン・ヘリュルの揺るぎない正義感と家族への愛情も際立っていました。息子を守るため、そして真実を追求するために奔走する彼女の強い意誌は、周囲の人々を巻き込み、物語をさらに混沌とさせていきます。夫であるナ・グヌとの対立も深まり、今後の二人の関係がどうなるのか、目が離せません。
そして、ハン・ミンホン、イ・エホン、ハン・ゴンドなど、それぞれの思惑が交錯する中で、誰が味方で誰が敵なのか、ますます分からなくなってきました。それぞれのキャラクターの過去や秘密が少しずつ明らかになるにつれ、物語はより一層深みを増していきます。
つづく