コ・ゴンは幽霊谷を襲撃し、オン・ダルと村人たちを皆殺しにしてピョンガン王女を取り戻そうと企みますが、その計画はコ・ウォンピョに見破られます。コ・ウォンピョはコ・ゴンを北方の国境警備に送ろうとしますが、平原(ピョンウォン)王はそれを止め、まずは太子の信頼を得るようにと、禁衛隊長に任命します。
オン・ダルとピョンガン王女は一夜を共に過ごします。サ氏夫人は二人の結婚を認めず、ピョンガン王女に家事もさせませんでしたが、オン・ダルが新しい布団を持ってきたのを見ると、二人の関係を心配し、内心では結婚を認めている様子です。ピョンガン王女はオン・ダルに兵法や武術を教え始めます。二人は互いに、サ氏夫人とのやり取りについては口出ししないように約束します。
サ氏夫人は二人の帰還には何か目的があると感づきますが、オン・ダルは真実を語りません。オン・ダルはサ氏夫人に隠れて武術の稽古をし、ピョンガン王女は村長に順奴部再建を提案し、コ・ウォンピョに対抗する力にすることを説得します。オン・ダルは武術の才能を発揮し、僧侶のソン・イルヨプも密かに指導します。
ピョンガン王女は宮殿を出る際に、ヘ・モヨンに宝飾品を売却してもらい、順奴部再建の資金を集めていました。ピョンガン王女はサ氏夫人にこき使われても文句を言わず、オン・ダルはそんな彼女を不憫に思います。サ氏夫人は自分の技術をピョンガン王女に伝え、オン・ダルを支えられるようにしようとします。村人たちは順奴部再建に賛同し、皆で力を合わせて復興に励みます。
コ・ゴンは太子の武術師範となり、信頼を得て、禁衛隊長に任命されます。コ・ゴンは太子に、ピョンガン王女が最初の弟子で、太子が二番目の弟子だと告げます。チン妃はコ・ウォンピョに自分の子を王位に就ける約束を求めますが、コ・ウォンピョはその子が本当に自分の子か疑念を抱きます。
ヘ・モヨンがヒョン妃の依頼でトゥ・ジュンソに占いを頼むと、トゥ・ジュンソは彼女の正体に気づき、調査させます。そして、彼女が新羅のスパイだと発覚します。ヘ・モヨンもまた、トゥ・ジュンソたちが天主帮の刺客だと知ります。二人は互いに脅迫し合い、ヘ・モヨンは殺されそうになりますが、コ・ゴンに助けられます。
サ氏夫人はオン・ダルが隠していた兵書を見つけます。最初は普通の書物だと思いましたが、通りかかったヨム・ドゥクに兵書だと教わります。サ氏夫人は怒ってオン・ダルを探しに行きます。その時、オン・ダルとピョンガン王女は剣術の稽古をしていました。オン・ダルは才能があり、めきめきと上達します。稽古の試合では、オン・ダルはすぐにピョンガン王女に勝利します。オン・ダルの上達ぶりにピョンガン王女は喜びます。サ氏夫人はオン・ヒョプの遺言を思い出します。オン・ヒョプはオン・ダルに自分と同じ道は歩んでほしくないと願っていました。サ氏夫人はオン・ダルがピョンガン王女と武術の稽古をしているのを見て激怒します。
第10話の感想
第10話は、それぞれのキャラクターの思惑が複雑に絡み合い、今後の展開がますます気になる回でした。特に、オン・ダルとピョンガン王女の関係性の変化が印象的です。これまで、ピョンガン王女はオン・ダルを守る立場でしたが、今回はオン・ダルが武術の才能を開花させ、ピョンガン王女を凌駕する場面も見られました。二人の立場が逆転していく様子は、今後の物語の大きな転換点となる予感がします。
サ氏夫人は、オン・ダルとピョンガン王女の結婚を内心では認めつつも、オン・ダルが武術の道に進むことを強く仮対しています。オン・ヒョプの遺言を守りたいという彼女の思いは理解できますが、オン・ダル自身の意誌を尊重することも大切なのではないでしょうか。今後のサ氏夫人とオン・ダルの親子関係にも注目です。
コ・ゴンは、相変わらず野心的な行動を続けています。太子の信頼を得て禁衛隊長に就任したことで、彼の権力はさらに強固なものとなりました。ピョンガン王女への未練もまだ残っているようで、今後の彼の動向が物語に波乱を巻き起こすことは間違いありません。
ヘ・モヨンとトゥ・ジュンソの対立も激化しています。互いの正体を知り、脅迫し合う二人の関係は、いつどちらかが命を落とすような事態になってもおかしくありません。コ・ゴンがヘ・モヨンを助けたことで、二人の関係にも変化が生じる可能性があります。
つづく