サ氏夫人はオン・ダルが武芸の稽古をしていることを知り、オン・ダルとピョンガン王女を叱りつけた。オン・ダルは自分が将軍オン・ヒョプの子孫であり、父のように立派な男になるべきで、幽霊谷で畑仕事をするべきではないと考えていた。サ氏夫人はオン・ダルの頬を平手打ちして去り、怒りのあまり食事も喉を通らなかった。ピョンガン王女はオン・ダルにサ氏夫人とよく話し合うよう勧め、オン・ダルはサ氏夫人を訪ねた。サ氏夫人はなぜオン・ダルが自分の将来を棒に振ろうとするのか理解できず、将軍オン・ヒョプのことを思い出し、深い悲しみに暮れた。

一方、意識を取り戻したヘ・モヨンはトゥ・ジュンソと交渉に向かった。平原(ピョンウォン)王への憎しみの理由を尋ねると、トゥ・ジュンソは自分の過去をすべて語り、平原(ピョンウォン)王にすべてを奪われた復讐を誓っていることを明かした。オン・ダルはサ氏夫人に何度も頼み込み、ついに武芸の稽古を許された。ピョンガン王女はオン・ダルを僧侶のソン・イルヨプのもとへ連れて行き、師事させた。トゥ・ジュンソはヘ・モヨンとの協力を承諾し、ヒョン妃のために祈祷をするという名目で宮廷に入った。宮廷を出る際、コ・ゴンに見つかりそうになるが、ヘ・モヨンが機転を利かせてトゥ・ジュンソをかばった。

ピョンガン王女は村に戻り、順奴部再建の準備を始めた。こっそり宮廷に戻り、太子の様子を伺うとともに、父である平原(ピョンウォン)王にも密かに会い、順奴部再建の希望を伝え、コ・ウォンピョの息子であるコ・ゴンを過信しないよう忠告した。その後、ヘ・モヨンに会い、自分の装飾品を売ったお金を受け取った。コ・ゴンは市場でピョンガン王女を見かけ、こっそり後をつけようとするが、ピョンガン王女はそれに気づき、追跡をかわした。ピョンガン王女はそのお金で馬を買い、タラ山兄妹に預けた。そして、サ氏夫人のもとを訪ね、オン・ダルのことで悲しんでいるサ氏夫人を慰めた。

平原(ピョンウォン)王は他の部族と順奴部復帰について話し合い始めた。この話を父から聞いたチン妃は、コ・ウォンピョの報復を恐れて、平原(ピョンウォン)王との協力を止めるよう父に懇願した。コ・ウォンピョは「生死簿」計画を実行に移す時が来たと考え、名单に載っている者をすべて抹殺しようとした。チン妃はコ・ウォンピョを訪ね、平原(ピョンウォン)王の策略に用心するよう忠告した。コ・ウォンピョはチン妃が自分の味方だと理解し、チン妃の父を「生死簿」から外し、命を助けた。怒ったチン妃はヒョン妃のもとへ行き、宮廷で祈祷をしていることを責め立てた。平原(ピョンウォン)王はヒョン妃をかばい、チン妃の怒りはさらに増した。すべてはコ・ウォンピョの計画通りに進み、コ・ウォンピョとコ・ゴンは平原(ピョンウォン)王と他の部族の連携を阻止しようと画策した。「生死簿」にはオン・ダルとピョンガン王女の名前だけが残され、コ・ウォンピョは密かに刺客を送り、二人を殺そうとした。

僧侶ソン・イルヨプの指導のもと、オン・ダルは驚くほどの速さで武芸の腕を上げ、目覚ましい成長を遂げた。ソン・イルヨプは喜びを隠せない。オン・ダルは正式にソン・イルヨプを師と仰ぎ、ピョンガン王女に会ってから修行に戻ると告げた。

ピョンガン王女はサ氏夫人がいないことに気づき、急いで探しに出かけた。ついにサ氏夫人を見つけ、残ってくれるよう頼み込んだ。その時、サ氏夫人はピョンガン王女を狙う気配を感じ、矢を防いで負傷した。複数の黒ずくめの刺客が現れ、ピョンガン王女は圧倒され、サ氏夫人と共に命を落とす寸前、オン・ダルが駆けつけ二人を救出した。

第11話の感想

第11話は、物語が大きく動き出す、緊迫感あふれる展開でした。オン・ダルがついに武芸の修行を始め、サ氏夫人との確執も乗り越え、師弟関係を築くという前向きな展開がある一方で、コ・ウォンピョの陰謀が著実に進行し、オン・ダルとピョンガン王女の命が狙われるという危機感が高まるエピソードでした。

特に印象的だったのは、サ氏夫人がピョンガン王女のために矢を受けて負傷するシーンです。これまでオン・ダルに対して厳しく接してきたサ氏夫人ですが、その心の奥には深い愛情が秘められており、ピョンガン王女を守ろうとする姿に胸を打たれました。オン・ダルとピョンガン王女、そしてサ氏夫人の間の絆がより一層強まったと感じられる感動的な場面でした。

また、コ・ウォンピョの冷酷さと狡猾さが際立つ回でもありました。「生死簿」を用いて邪魔者を次々と排除していく様子は、まさに悪役の風格。チン妃とその父を利用する策略も巧妙で、彼の底知れぬ恐ろしさを感じさせます。コ・ゴンとの連携プレーも、今後の展開を不安にさせる要素です。

つづく