オン・ダルはピョンガン王女とサ氏夫人を守るため、多くの黒装束の男たちを殺め、コ・サンチョルにも重傷を負わせました。初めての殺人に、オン・ダルは深く苦悩します。ピョンガン王女は、そんなオン・ダルを優しく慰め、オン・ヒョプの話を村長とサ氏夫人から聞いた後、オン・ダルを生母の墓へ連れて行き、剣を持つ目的は愛する人を守るためだと諭し、彼を立ち直らせようとします。
コ・ゴンはヘ・モヨンに新羅のスパイについて問い詰めますが、彼女は口を割りません。そこへ負傷したコ・サンチョルが戻り、コ・ゴンは父がオン・ダルとピョンガン王女の闇殺を企てたことを知り、激怒して父コ・ウォンピョと大喧嘩をします。コ・ウォンピョは平原(ピョンウォン)王に順奴部への出兵を迫りますが、拒否されます。そこで、コ・ウォンピョはヘ・モヨンに平原(ピョンウォン)王殺害のための毒薬を作るよう命じ、拒めば殺すと脅します。窮地に立たされたヘ・モヨンはコ・ゴンに相談し、再びコ・ゴンは父と衝突します。
オン・ダルは父の言葉を思い出します。「私の轍を踏むな。愛する人を守ることこそ、男が剣を持つ唯一の理由だ」と。オン・ダルは悟りを開き、幼い頃に埋めた折れた剣を掘り起こします。村長は戦闘準備を指示し、村人たちは食料を蓄え、訓練を始めます。オン・ダルは僧侶、ソン・イルヨプを探しに山へ行きますが、見つかりません。実はソン・イルヨプはピョンガン王女に会い、話し合いをしていたのです。戻ったオン・ダルに、ピョンガン王女は剣を渡し、最後の稽古だと告げ、手合わせをします。ピョンガン王女は自分がオン・ダルを苦しめていると思い、いつかオン・ダルと敵対し、共倒れになることを恐れていました。オン・ダルは決して心変わりしないと誓い、ピョンガン王女への愛を告げます。二人は抱き合い、ピョンガン王女はオン・ダルの胸で涙を流します。立ち直ったオン・ダルに、ピョンガン王女は母の形見の守り石を半分渡し、共に苦難を乗り越えようと誓います。二人の絆はより一層深まります。
コ・ゴンはヘ・モヨンと平原(ピョンウォン)王を救うため、ヘ・モヨンに毒薬を作らせますが、密かに解毒剤を捕らえられているトゥ・ジュンソに渡します。平原(ピョンウォン)王が毒に倒れた後、トゥ・ジュンソが呪術師を装い、王の命を救う計画です。計画が失敗に終わったコ・ウォンピョは、今度は太子に順奴部討伐を命じ、窮地に陥れようとしますが、太子は罠にはまりません。
コ・ウォンピョは独断で順奴部を襲撃し、サ・プンゲとタラ・ジンたちを捕らえます。その時、順奴部の援軍が幽霊谷に到著します。人質を救うため、ピョンガン王女は自ら人質となり、コ・サンチョルにサ・プンゲたちを解放させます。サ・プンゲはすぐにオン・ダルのもとへ行き、助けを求めます。
ヘ・モヨンから父の行動を知ったコ・ゴンは、止めようとしますが、逆に父から順奴部攻撃を命じられます。コ・ゴンはピョンガン王女に共に宮殿へ戻るよう説得しますが、彼女は拒否し、順奴部の人々を傷つけず、自分だけを殺せと言います。そしてオン・ダルにもコ・ゴンと戦うなと告げます。その時、北周の大軍が侵攻し、平原(ピョンウォン)王朝は危機に陥ります。
第12話の感想
第12話は、オン・ダルの苦悩と成長、そしてピョンガン王女との愛の深まりが描かれた、感動的なエピソードでした。初めて人を殺めたオン・ダルの苦しみは深く、見ているこちらも胸が締め付けられました。そんなオン・ダルを支えるピョンガン王女の優しさ、そしてオン・ダルを立ち直らせるための彼女の行動には、真の強さと愛情を感じました。生母の墓前で剣を持つ意味を悟るシーンは、オン・ダルの今後の戦いを予感させ、非常に印象的でした。
一方、宮中ではコ・ウォンピョの陰謀が渦巻き、コ・ゴンは板挟みになりながらも、必死にヘ・モヨンと平原(ピョンウォン)王を守ろうと奮闘します。父との対立、そして愛する女性を守るための苦悩は、コ・ゴンの人間味を際立たせていました。解毒剤を密かに渡す機転や、太子を罠から守る行動など、彼の知性と勇気が発揮される場面も多く見られました。
つづく