オン・ダルは仮乱の知らせを受け、自ら出兵を誌願します。コ・ゴンはヘ・モヨンが新羅のスパイであることが露見しないよう、コ・サンチョルを始末させます。コ・サンチョルの死でコ・ウォンピョは激怒します。戦場ではオン・ダルは奮戦し、ヤン・チェの軍を打ち破ります。サ氏夫人はオン・ダルの身を案じ、寝食もままならず、ついには吐血してしまうほどでした。ヘ・モヨンはピョンガン王女を騙し出し殺害しようと手紙を書きますが、ピョンガン王女は罠を見抜き、行きませんでした。
捕らえられたヤン・チェに対し、ピョンガン王女は黒幕を問い詰めますが、ヤン・チェは口を割りません。ピョンガン王女はヤン・チェの家族を殺すと脅しますが、オン・ダルはピョンガン王女の手を血で汚したくない一心で、自らヤン・チェを殺してしまいます。このことで二人は激しく口論します。
ヤン・チェの死後、各地で仮乱が勃発します。オン・ダルはピョンガン王女に王宮へ戻りコ・ウォンピョに対処するよう指示し、自身は王室のために戦うことになります。平原(ピョンウォン)王もコ・ゴンを信用しなくなり、わざと辺境警備に送り出し、ピョンガン王女に王宮の警備を任せます。
コ・ゴンはヘ・モヨンと結託し仮乱を起こそうとしますが、ヘ・モヨンはコ・ゴンに慎重に行動するよう忠告します。ピョンガン王女はコ・ゴンの動きを察知し、10日間持ちこたえ、契奴部とオン・ダルの援軍を待つ作戦に出ます。オン・ダルは破竹の勢いで仮乱軍を鎮圧していきます。サ氏夫人の病状は悪化し、ウォルと共に住まいを移ろうとします。オン・ダルは人を殺めたことで苦しみ、憔悴しきっていました。
チン妃は平壌での仮乱を察知し、コ・ウォンピョの元へ向かいます。コ・ウォンピョはチン妃に王宮への復帰とコンムの安全を約束します。しかし、ピョンガン王女はチン妃の動きを把握しており、彼女を見つけ現状を分析して聞かせます。ピョンガン王女はチン妃に現実を直視させ、コ・ウォンピョらが勝利した後、コンムを口封じのために殺すであろうことを説き、王室側につくよう説得します。チン妃は父を説得し王室に寝返らせ、サ・ウナムの分析もあり、部族の長老たちも次々と王室側に寝返ります。
平原(ピョンウォン)王はコ・ウォンピョを宮中に招き、ピョンガン王女はコ・ウォンピョの目の前で平原(ピョンウォン)王の側近にいたスパイを殺し、コ・ウォンピョを捕らえます。他の部族の裏切りを知ったコ・ウォンピョは、部下に降伏を命じます。父が捕らえられたと知ったコ・ゴンは、父を救うため挙兵しますが、ピョンガン王女の軍に阻まれ、さらにオン・ダルに矢を射られ、最後はピョンガン王女に捕らえられます。コ・ゴンは父と同じ牢に入れられ、今の状況は父のせいだと責め立てます。ヘ・ジウォルはヘ・モヨンの指示で新羅王に会い、新羅王は高句麗への侵攻を企てます。ヘ・モヨンは危険を冒してトゥ・ジュンソに助けを求め、コ・ゴンたちの救出を依頼します。トゥ・ジュンソはヘ・モヨンが作った毒を飲んでおり、残り2日しか命がないため、コ・ゴンたちを救出せざるを得なくなります。
血まみれのオン・ダルを見たピョンガン王女は、自責の念に駆られ涙を流します。オン・ダルをこんな姿にしてしまったのは自分のせいだと謝罪しますが、オン・ダルはピョンガン王女を責めず、二人は口づけを交わします。
第16話の感想
「王女ピョンガン」最終回となる第16話は、怒涛の展開で幕を閉じました。これまでの伏線が回収され、それぞれのキャラクターの運命が決定づけられる様は、まさに圧巻でした。特に、オン・ダルとピョンガン王女の愛の深さが改めて描かれたラストシーンは、多くの視聴者の心を掴んだのではないでしょうか。
オン・ダルは、愛するピョンガン王女のために戦い続け、苦しみながらも最後まで信念を貫き通しました。一方、ピョンガン王女もまた、王女としての責任とオン・ダルへの愛の間で葛藤しながらも、力強く国を導く姿は感動的でした。二人の最後のキスシーンは、これまでの苦難を乗り越え、ようやく掴んだ幸せを象徴しているようで、見ているこちらも胸が熱くなりました。
コ・ゴンとコ・ウォンピョの親子関係も、物語の重要な要素でした。野望に燃えるコ・ゴンと、息子を溺愛するコ・ウォンピョ。二人の歪んだ愛情は、最終的に悲劇的な結末を迎えます。コ・ゴンが牢獄で父を責めるシーンは、二人の関係性を象徴する印象的な場面でした。
つづく