新羅王は親徴を決意し、ヘ・ジウォル、ヘ・モヨン、コ・ゴンの抹殺を企てる。平原(ピョンウォン)王もまた、ピョンガン王女とオン・ダルを支援するため、親徴軍を率いる。チン妃は一命を取り留めたものの、王宮を追われ、息子の即位まで戻ることは許されない。
コ・ゴンは出徴に強い意誌を示すが、ヘ・モヨンはそれが死地への道であると理解し、必死に止めようとする。しかし、コ・ゴンは聞き入れない。新羅王は大軍を率いて阿旦山城に攻め入り、ピョンガン王女とオン・ダルに降伏を迫る。オン・ダルは戦力差と高句麗軍の負傷兵の多さを考慮し、形勢不利と判断。ピョンガン王女とタラ・ジンに負傷兵を連れて退却するように指示し、自身はサ・プンゲと共に最後まで戦う覚悟を決める。
ピョンガン王女は戦場を離れることを拒み、新羅王のテントに潜入して闇殺を試みるが、コ・ゴンに阻まれる。コ・ゴンは新羅王にピョンガン王女を殺すよう促すが、新羅王はオン・ダルへの降伏勧告に利用しようと企み、オン・ダルが応じなければピョンガン王女を殺すと脅迫する。新羅王は密かにピョンガン王女を逃がそうとするが、これもコ・ゴンに阻まれる。新羅に残っていたヘ・ジウォルは殺害され、ヘ・モヨンは戦場へ向かいコ・ゴンに合流する。彼女はコ・ゴンの傍を離れようとせず、共にピョンガン王女の救出に向かう。救出作戦の中、ヘ・モヨンは負傷するが、ピョンガン王女はコ・ゴンとヘ・モヨンの助けに感謝する。新羅の追手が迫る中、ヘ・モヨンは重傷を負い動けなくなる。ピョンガン王女は助けを求める狼煙を上げ、それをオン・ダルが発見し、急いで駆けつける。追手との戦闘でコ・ゴンは重傷を負い、死を覚悟する。最期にヘ・モヨンへの愛を告白する。
その時、平原(ピョンウォン)王率いる3万の援軍が到著し、オン・ダルがピョンガン王女を連れて戻った時には、既に勝利を収めていた。オン・ダルとピョンガン王女は戦場を離れ、静かな生活に戻ろうとする。しかし、新羅の残党に襲撃され、オン・ダルはピョンガン王女を庇って矢を受け、彼女の目の前で息絶える。
悲しみに暮れるピョンガン王女は、オン・ダルの葬儀を終えると王宮を去り、二度と戻らない決意をする。自責の念に駆られる平原(ピョンウォン)王は、自分がオン・ダルを死に追いやったと考え、ピョンガン王女を恨むことなく、彼女の旅立ちを見送る。市場でピョンガン王女はヘ・モヨンと出会い、言葉を交わす。
かつてオン・ダルと暮らした場所を訪れたピョンガン王女は、オン・ダルとの日々を思い出す。そして、その家に誰かが住んでいることに気づき、僧侶のソン・イルヨプ、そして生きているオン・ダルと再会を果たし、驚きで言葉を失う。実はオン・ダルはソン・イルヨプから仮死状態になる術を学び、戦場で死を偽装していたのだ。ソン・イルヨプはオン・ダルを密かに救出し、幽霊谷へ連れ帰っていた。オン・ダルは重傷の後遺症で一時的にピョンガン王女の記憶を失っていたが、ピョンガン王女は喜び、オン・ダルの傍に寄り添うことを決意する。やがてオン・ダルは記憶を取り戻し、二人は平凡ながらも幸せな生活を送るのだった。
第20話の感想
「王女ピョンガン」第20話は、息詰まる展開と感動的な結末が入り混じる、まさにジェットコースターのような最終回でした。オン・ダルとピョンガン王女の愛の物語は、幾多の困難を乗り越え、ついに平和な結末を迎えると思いきや、まさかの悲劇が訪れます。オン・ダルの死はあまりにも突然で、視聴者としても受け入れるのが難しいほどでした。ピョンガン王女の悲しみは深く、彼女の絶望が画面越しにも伝わってきました。
しかし、このドラマはそこで終わりませんでした。オン・ダルの「復活」は、まさに奇跡であり、視聴者に安堵と喜びをもたらしました。ソン・イルヨプの秘術、そしてオン・ダルの機転によって、二人はついに本当の平和を手に入れることができました。記憶喪失というハプニングもありましたが、それも二人の絆を再確認する大切な時間だったと言えるでしょう。
最終回全体を通して、コ・ゴンとヘ・モヨンの愛にも心を打たれました。特に、死を目前にしたコ・ゴンの告白は、切なくも美しいシーンでした。二人の愛は葉いませんでしたが、互いを思いやる気持ちは確かにそこにありました。