カン・ヨジュはマ課長に会う前日、差出人不明の手紙をチャ・スホに調査を依頼した。チャ・スホは郵便局の監視カメラを確認し、出版社のラ代理だと突き止めた。出版社へ行き、直接ラ代理を問い詰めると、ヤン代表に頼まれたと白状した。ヤン代表の仕業だと知ったカン・ヨジュは複雑な心境になり、ヤン代表が自分の以前の名前「朴カン・ヨジュ」を知っていることを思い出し、手紙を持ってヤン代表の元を訪れた。ヤン代表は小説の執筆をやめてほしいだけだと弁明するが、カン・ヨジュは過去の出来事で脅迫されていると思い込み、契約解除を申し出て立ち去った。
Blackは監視を通して、マ課長が出版社で重要人物と会うことを知り、尾行を開始。新湖出版社まで追跡した。マ課長は秘書と共に地下室へ行き、ある車に手を加え、偽装工作を指示した。そして出版社の職員に扮装し、カン・ヨジュと面会した。監視されていることを察知したマ課長は、音楽をかけ、素早くBlackの部屋へ移動した。9年前、マ課長とBlackはカン・ヨジュの殺害を命じられていたが、マ課長は上司からの新たな命令で彼女を救出し、顔に火傷を負ったのだった。
マ課長はカン・ヨジュの命の恩人だった。過去の自分の写真を見れば、カン・ヨジュは罪悪感に苛まれることを知っていたマ課長は、火傷を負う前の自分の写真を部屋に飾っていた。そしてその事実を利用し、カン・ヨジュに自分の会社との契約を迫り、最終的にカン・ヨジュは契約に応じた。チャ・スホとBlackは協力し、部屋に盗聴器を設置。二人が共同で出版する計画を知り、カン・ヨジュを騙せたマ課長の手腕に驚愕した。
カン・ヨジュは新作小説の内容について語り始めた。9年前の放火犯とペク・スジョン殺人事件の真相を小説内で暴露するという。ハン・ウソンはカン・ヨジュが出版社を変える話を偶然耳にし、不審に思いヤン代表に探りを入れるが、カン・ヨジュは口を閉ざしたままだった。カン・ヨジュは逮捕される寸前だったが、キム・ドッキが証言を覆したため、逮捕状は出せなかった。警察は頭を抱える。キム・ドッキの証言とペク・スジョンの遺体は一緻せず、チャン刑事は捜査を最初からやり直すことに決めた。チャン刑事とアン・セジンがペク・スジョンの自宅を訪ねると、偶然白小姐の担当者に遭遇。担当者はペク・スジョンを育て上げただけに、沈痛な面持ちだった。
ハン・ウソンはナム室長の選挙事務所を訪ね、カン・ヨジュが選挙応援に同意したことを知ったが、彼女の提示した条件に気が重かった。「女性がいる場所での選挙活動禁止」など、多くの条件を提示されたハン・ウソンは、カン・ヨジュの性格の複雑さを改めて認識し、何か裏があるのではないかと疑念を抱いた。ハン・ウソンは、カン・ヨジュが選挙活動に参加し、コ・ミレと自分が絵を描いている場面を目撃していたことを思い出した。何か問題行動をとったかと自問したが、思い当たるのはコ・ミレの絵を描くのを手伝ったことと、ペットボトルの蓋を開けてあげたことぐらいだった。帰宅したハン・ウソンは、カン・ヨジュが毒のある花を育てているのを見て恐怖を感じた。
コ・ミレは自分が描いた壁画の写真をハン・ウソンに送ろうとしたが、以前拒否されたことを思い出し、送信を諦めた。しかし、誤って送信してしまった。カン・ヨジュはメッセージを見て、ハン・ウソンの赤いジャケットを見つけ、事の真相を悟り、怒りに任せてジャケットをゴミ箱に捨てた。ゴミ捨てから戻ったハン・ウソンは、捨てられた赤いジャケットを見つけ、拾い上げた。
第11話の感想
第11話は、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まる展開でした。マ課長の正体と過去、そしてカン・ヨジュとの因縁が明らかになり、物語の核心に迫る重要なエピソードだったと言えるでしょう。
特に印象的だったのは、マ課長がカン・ヨジュを救出した過去。9年前、殺害命令を受けながら彼女を救った理由、そして顔に火傷を負ったという事実は、彼のミステリアスな雰囲気を一層深めました。過去の出来事が現在にどう影響するのか、今後の展開が非常に気になります。
また、カン・ヨジュの小説に隠された秘密も、物語の大きな鍵となりそうです。9年前の放火事件とペク・スジョン殺人事件の真相を暴露するという彼女の決意は、様々な人物を巻き込み、大きな波紋を広げることでしょう。ハン・ウソンとの関係も、コ・ミレの登場によってさらに複雑化しており、今後の二人の関係がどう変化していくのかも見逃せません。
つづく