第3話では、クドクは守るべき人のために、皆の前で顔を覆っていた布を取り、白氏一族がペク・イを殺害した疑いがあることを明らかにしました。バイ別監家は仮撃として地方官僚を買収し、モシンが逮捕されてしまいます。さらに、前日に賄賂を認めた官僚が自殺し、事態はより複雑化します。

オク・テヨンはバイ別監家を訪ね、ソン氏夫人とペク・ドグァンに話を聞きますが、決定的な証拠は見つかりません。そこで役所に忍び込みますが、允謙をチョン・スンフィと間違えて騒動を起こします。允謙はオク・テヨンがペク・イの主人だと知り、追っ手から彼女を助け、モシンの弁護のために役所の法律文書を調べることを提案します。

バイ別監家の使用人であるシトウは、オク・テヨンに真実を語ります。ソン氏夫人は息子・ペク・ドグァンがペク・イに想いを寄せていることに不満を持ち、シトウに命じてペク・ドグァンの目の前でペク・イを傷つけさせ、それがペク・イの死につながってしまったのです。シトウは、ペク・イが死ぬ間際にペク・ドグァンへの想いを口にしていたことを告白します。オク・テヨンはこれをペク・ドグァンに伝え、彼の心を揺さぶります。

役所の会議で、オク・テヨンは法律文書を引用してモシンを弁護します。白氏一族は無罪となりますが、モシンは杖刑に処せられます。その時、オク・テヨンはモシンの代わりに罰を受けると申し出ます。ペク・ドグァンはそれを見かねて、自分がペク・イを殺したと嘘の自白をし、オク・テヨンとモシンを救います。

日魃が続く中、朝廷は貴族たちに早急に子供の結婚を勧めます。県監のソン・ギュジンは表向きは留郷所と協力しながら、オク・テヨンを嫁に迎えたいと考えています。ハン氏夫人は突然オク・テヨンに求婚状を出し、彼女を驚かせます。しかし、身分が露見することを恐れるオク・テヨンは、なかなか承諾できません。

クドクはオク・テヨンとして生活を続け、ペク・イの事件の真相究明に奔走します。白氏一族が直接の犯人ではない可能性が出てきたことで、彼女は真犯人を見つけようと決意します。慈母堂の使用人が出産間近にも関わらず、規定通りの休暇を与えられないという出来事は、当時の使用人に対する厳しい状況を物語っています。モシンは貴族への侮辱罪で訴えられ、ペク・ドグァンの母は全て使用人に口裏を合わせさせ、ペク・イの母を連れ去り、クドクに罪をなすりつけようとします。

允謙はクドクを危機から救い、外知部(地方官僚)になることを勧めます。さらに、法律書を読む手助けもします。夜、シトウはクドクに謝罪し、事件の経緯を説明します。ペク・イの死は過失だったのです。クドクはペク・ドグァンにペク・イの想いを無駄にしないでほしいと願いますが、彼は両親を告発することができません。

直接的な証拠がないまま、白氏一族は無罪となり、モシンは侮辱罪で罰せられます。クドクはモシンの代わりに罰を受けようとしますが、ペク・ドグァンが自分が犯人だと名乗り出ます。県令はこの機会を利用し、家規によって使用人を罰してはならないという規則の厳守を強調します。

迫る結婚に、クドクは迷います。正体がバレれば両家が破滅するからです。祖母は全ての責任を負うと言いますが、クドクは允謙に秘密があり、結婚を承諾できないと打ち明けます。全てを話そうとしたその時、かつての主人である金ソヘと再会し、彼女の未来は再び不透明になります。

この回では、クドクは事件の捜査だけでなく、自身の感情や選択にも苦悩します。物語が進むにつれ、登場人物たちがこれらの困難にどう立ち向かい、関係がどう変化していくのかが見どころです。

第3話の感想

第3話は、クドクの正義感と葛藤が強く描かれた回でした。愛するペク・イの死の真相を明らかにしようと奔走する中で、様々な困難に直面し、その度に強い意誌で乗り越えようとする彼女の姿に心を打たれました。特に、モシンを救うために自ら罰を受け入れようとする場面は、彼女の深い愛情と自己犠牲の精神が表れていて、感動的でした。

ペク・ドグァンの苦悩も印象的でした。母の命令で愛するペク・イを間接的に死に追いやった罪悪感、そして真実を明らかにして両親を告発できない葛藤。彼の心の揺れ動きが繊細に描かれており、同情を禁じ得ませんでした。最終的に彼が自白したシーンは、ペク・イへの愛と贖罪の気持ちが強く伝わってきました。

また、この回では、当時の社会における使用人の厳しい立場が浮き彫りになりました。慈母堂の侍女の出産をめぐるエピソードは、身分の低い人々がいかに理不尽な扱いを受けていたかを物語っています。クドクがそのような不条理に立ち向かう姿は、現代社会にも通じるメッセージ性を感じさせます。

つづく