第8話では、ソン・ユノムの遺体と誤認された遺体が発見されたことで、清水県にはオク・テヨンに関する様々な悪い噂が広まります。ソン・ドギョムには兄嫁との不義密通を疑う声、オク・テヨンには「未亡人」としての振る舞いに対する陰口が聞こえてきます。県令は、オク・テヨンが遺体の身元確認を拒むのは将来への絶望からではないかと疑い、ソン・ドギョムは兄の遺体でさえ確認すべきだと憤りを感じつつも、嫂の名誉を守ることを第一に考えます。
クドクは身元不明の遺体は夫ではないと主張し、再調査を求めます。オク・テヨンを守るため、ソン・ドギョムは清水県を離れ、兄を探しに行く決意をします。その頃、チャ・ミリョンはオク・テヨンが集めていた家門の訴訟資料を見つけ、ソン氏夫人の話が嘘だったことに気づきます。ソン氏夫人はチャ・ミリョンを脅し、オク・テヨンへの策略を続けるよう迫りますが、チャ・ミリョンはついにオク・テヨンに全てを告白します。
オク・テヨンはチャ・ミリョンを許し、母の指示に従うように告げ、自分が家門を守ると言います。その夜、ソン氏夫人の陰謀が明らかになり、オク・テヨンは彼女への失望を露わにします。
一方、ソン・ドギョムは宿屋でソン・ソインと出会い、ソン・ソインはクドクが7年間夫の帰りを待ち続け、「未亡人」として扱われてきたことを知り、大きな衝撃を受けます。マンソクからソン・ユノムが清に渡っていたことを聞かされ、なぜ家に帰らないのかと更に疑問を深めます。マンソクは、ソン・ユノムはクドクの苦しみを見ないようにしているのかもしれない、そしてクドクは「未亡人」として扱われながらも家を守ってきたのだと説明します。
クドクの苦難を知ったソン・ソインは怒り、なぜもっと早く教えてくれなかったのかとマンソクを責めます。しかし、マンソクはソン・ソインが今は宋家の長男であり、クドクの選択を尊重すべきだと諭します。
ついにソン・ドギョムは苦労の末、ソン・ユノムを見つけ出し、家に帰るよう懇願します。県令はすでに遺体をソン・ユノムと断定し、オク・テヨンに3年間の喪に服すよう命じており、事態は膠着状態に見えました。しかし、ソン・ドギョムがソン・ユノムを見つけ出し、帰郷を促したことで、この窮地を打開する希望が見えてきました。
第8話の感想
第8話は、陰謀と誤解が渦巻く中で、オク・テヨンの毅然とした姿と、彼女を守る人々の揺るぎない信念が印象的なエピソードでした。夫の死の真相が明らかにならないまま、心無い噂に晒されるオク・テヨン。しかし、彼女は決して弱音を吐かず、家門を守るという強い意誌を持ち続けます。その姿は、まさに「オク氏夫人伝」の主人公にふさわしい凛とした美しさを感じさせました。
特に、チャ・ミリョンの告白シーンは胸を打つものがありました。ソン氏夫人に脅されながらも、良心の呵責に耐えかねて真実を明かす決断をしたチャ・ミリョン。オク・テヨンはそんな彼女を責めることなく、静かに受け入れる寛容さを見せます。二人の間の複雑な感情が繊細に描かれており、今後の関係性の変化にも期待が高まります。
一方、ソン・ドギョムは兄の生存を信じ、捜索を続けるという力強い行動力を見せます。真実を明らかにし、オク・テヨンの汚名を晴らそうとする彼の正義感と兄への深い愛情が伝わってきました。また、ソン・ソインがクドクの苦境を知り、怒りと悲しみを露わにするシーンも印象的でした。これまでクドクの苦労を知らなかった彼ですが、真実を知ったことで、今後の行動に大きな変化が予想されます。
ソン・ユノムの生存が確認されたことで、物語は新たな局面を迎えます。果たして、ソン・ユノムはなぜ7年間も家に戻らなかったのか?そして、オク・テヨンを陥れようとするソン氏夫人の真の目的とは?今後の展開から目が離せません。
つづく