パダはウンガンとチャウォンを喫茶店に呼び出し、ウンガンの手紙を読み上げた後、二人を平手打ちした。見て見ぬふりをしていただけで、全て知っていたのだと。家庭と友情を失うのが怖かったと。周りの客はパダに二人を訴えるよう勧めるが、パダは離婚はしないと告げ、逆にウンガンを訴えると宣言する。ウンガンはチャウォンのせいではないと庇うが、パダはチャウォンにも平手打ちし、顔に爪の跡が残る。そこに公婆とグムアが現れ、ムルサンはチャウォンを殴り、ナ・ゴンジュはパダを罵る。パダは息子を「返品」すると宣言し、周りの客もパダに同調する。パダは全てから身を引くと告げ、その言葉を録音する。

家に帰り荷物をまとめるパダ。チャウォンは土下座して一度きりだと弁解するが、パダは言い訳は無用だと切り捨てる。ミボンはどうするのか問うチャウォンに、パダは後日迎えに来ると答える。帰宅したチャウォンを、父親はバットで殴ろうとするが、ナムチョルが止めに入る。チャウォンは土下座するが、ムルサンは不倫も離婚も許さないと言い放ち、誤ってナムチョルを殴ってしまう。

ウンガンはパダに謝罪に行くが、パダはチャウォンを「引き取って綺麗に洗って」と冷たく突き放す。ムルサン家を訪ねたウンガンに、ムルサンは無視を決め込み、グムアもチャウォンとは一緒にいられない、もう家庭教師に来ないでほしいと告げる。ナ・ゴンジュはウンガンがチャウォンを誘惑したと言い張り、ウンガンは子供たちにまた会いに来ると言い残し立ち去る。その時、二人の「ただの使用人が嫁になれると思ったのか」という陰口を耳にしてしまう。

ナムチョルはチ・ウンを迎えに行き、チ・ウンは祖父に追い出されるのではないかと父親を心配する。ナムチョルはチ・ウンを慰め、グムアには後で引っ越すと伝え、今から恋愛を始めると宣言する。グムアの心の傷を癒す努力をすると誓うが、グムアは冷淡な態度を崩さない。その後、グムアはデグンと会うため家を抜け出し、二人は抱き合う。グムアは駆け落ちの約束を破った理由をデグンに問い詰め、デグンは後日話すと約束し、変わらぬ愛を誓う。帰宅したグムアをナムチョルが待っていた。「外の空気を吸っていただけ」とグムアは言い訳する。

ナムチョルはチャウォンを誘って酒を飲み、人生を棒に振る価値があるのか再考するよう忠告する。パダはミボンにイタリアに3ヶ月行くと告げ、ミボンはウンガンと一緒だから心配しないでと涙をこらえながら強がる。パダはトイレに駆け込み、人知れず涙を流す。デボンはムルサンに財産を嫁に分け与え、愛人を厳しく懲らしめるよう助言する。

ウンガンはプレゼントを持ってムルサン家を訪れるが、ナ・ゴンジュとグムアに厚かましいと罵倒される。帰る途中、パダと鉢合わせになり、パダは姑に返金する。姑はパダに性格を改めるよう言うが、パダは無理だと答える。ムルサンはもう子供を産ませるつもりはないと言い、チャウォンに金を渡すよう指示し、ウンガンにもいくらか渡すと言う。チャウォンは自分の過ちではないと仮論する。

パダは母と引っ越し、ジョンヒは離婚に仮対するが、パダは復讐を果たすため成功しなければならないと告げる。グムアからパダが家に来たことを聞いたチャウォンは、パダを探しに行くが、既に引っ越した後だった。同僚のギハンもパダの行方を知らない。ウンガンはチャウォンの家の冷蔵庫に食べ物を入れ、部屋を見渡す。

雪が降り始め、ナムチョルはアパートの近くで偶然ウンサンと出会う。ウンサンはもう一度ナムチョルの手を握りたいと言い、抱きつく。ナムチョルは逃げ出し、ウンサンはこれで満足だと呟き、泣きながらナムチョルに自分のことを忘れないでほしいと願う。チャウォンがパダを探し回っていると聞いたウンガンは、チャウォンの家に行き、茫然自失の状態の彼を見つける。

グムアが急いで家を出て行くのを見たナムチョルは、彼女の後をつける。そして、車の中でデグンとキスをするグムアを目撃してしまう。

第15話 感想

「赤い風船～絡み合う糸～」第15話は、まさに嵐の前の静けさ、もしくは嵐の真っ隻中といった様相を呈していました。パダの怒りの爆発、そしてそれを受けてのチャウォン一家、ウンガン一家の混乱は、見ているこちらも息を呑むほどの緊迫感でした。

特に印象的だったのは、パダの覚悟です。これまで夫や家族、友人関係を守るために見て見ぬふりをしていた彼女が、ついに堪忍袋の緒を切らし、自らの手で全てを壊す決意をしたシーンは、痛々しくも力強いものがありました。喫茶店での彼女の啖呵は、周りの客だけでなく、視聴者にも彼女の決意の強さを訴えかけるものでした。

対照的に、チャウォンの情けなさが際立っていました。土下座して許しを乞う姿は、あまりにも無様で、もはや同情の余地もありません。父親からの暴力、そしてナムチョルからの忠告も、彼の耳には届いていないように見えました。

また、ウンガンの行動も理解に苦しみます。謝罪に行くのは当然としても、ムルサン家への訪問は、あまりにも軽率で、火に油を注ぐ結果となりました。自分のした事の重大さを、まだ理解していないのでしょうか。

つづく