キム・ヒウはチョ・テソプに忠誠を誓い、国家とチョ・テソプの側に立つと表明し、キム・ソクフンから指示された半島銀行の調査資料を渡した。チョ・テソプは資料を受け取ったものの、まだ疑念を抱き、ハン・ジヒョンにキム・ヒウの北京での経歴を調査させた。同時に、キム・ヒウはファン・ジニョンにも半島銀行の件を伝え、共にチョ・テソプに対抗しようと持ちかけた。さらに、キム・ハンミにはキム・ソクフンを逮捕する計画を明かし、法に基づいて行動するよう念を押された。
キム・ソクフンはキム・ヒウの行動に疑念を抱き、チェ・ガンジンに尾行を指示した。ある夜、キム・ヒウはJQ建設の資料をキム・ギュリに渡し、指示を待つように伝えた。資料を受け取ったチョ・テソプは、キム・ヒウの真意はキム・ソクギュを助けることだと確信を深めた。キム・ヒウはキム・ハンミを通じて、ファン・ジニョンが半島銀行を調査しているという情報をメディアにリークし、チョ・テソプの注意を引き、ハン・ジヒョンを通して呼び出された。
チョ・テソプとの面会で、キム・ヒウはキム・ソクフンの逮捕を要請し、その方法を提案、瞭承を得た。キム・ヒウはハン・ジヒョンをチャン・イルヒョンに会わせ、自分がチョ・テソプ側の人間であることを証明し、JQ建設の不正に関する情報を得たが、決定的な証拠はなかった。その後、キム・ヒウは誠意の証としてUSBメモリをハン・ジヒョンに渡した。この行動はチェ・ガンジンの部下に撮影され、報告された。
キム・ソクフンはキム・ヒウに半島銀行の調査状況を尋ね、夕食に誘った。キム・ヒアはJQ建設が融資を利用してチョンハグループの株を取得したことを知り、不満を抱いた。キム・ヒウはキム・ソクギュに連れられ、チョ・テソプと食事をしたが、これは実質的な試練だった。食事後、チョ・テソプは再びキム・ソクフンを倒すよう要求した。
その後、キム・ヒウはパーティーを開き、その隙にキム・ギュリに資料を密かに渡した。パーティー後、パク・サンマンに投資会社の設立を指示し、彼を代表に任命した。半島銀行がキム・ソクフンの息子に不正融資をしたため、チョ・テソプは激怒した。キム・ジンウはJQ建設の捜査中止を提案したが、キム・ヒウはイ・ミンスから入手した犯罪の録音データをキム・ギュリに渡した。
キム・ギュリは迅速に行動し、キム・ソクフンの息子を逮捕した。チョ・テソプはすぐにユン・ジョンギを呼び出し、捜査中止と人質の釈放を要求した。キム・ソクフンは関係者に連絡が取れず、激怒した。チョ・テソプは捜査への介入を試みたが、キム・ギュリは釈放を拒否した。ク・スンヒョクは重要な証人から電話を受け、単独で会いに行った。しかし、パク・サンマンが尾行し、危険な状況に陥っていることを発見し、キム・ヒウに緊急連絡した。
チョ・ユンホはキム・ギュリに、チェ・ガンジンの父親であるチェ・スホに騙されて薬物を注射され、既婚の財閥と関係を強要された過去を語ります。ギュリはユンホにチェ・ガンジンを告訴するよう促し、協力を約束します。
第12話の感想
第12話は、キム・ヒウの複雑な立ち位置と緻密な計画が際立つ展開でした。表向きはチョ・テソプに忠誠を誓いながらも、裏ではキム・ソクフンを失脚させるための策略を著々と進める姿は、まさに綱渡りのような緊張感。特に、チョ・テソプとの食事会は、彼の真意を探ろうとするチョ・テソプと、それを巧みにかわすキム・ヒウの心理戦が見応えがありました。
キム・ヒウは情報操作や人間関係を巧みに利用し、まるでチェス盤の駒を動かすように状況をコントロールしていきます。ハン・ジヒョンやキム・ギュリ、パク・サンマンといった協力者たちとの連携プレーもスムーズで、彼の周到な準備と緻密な計算が窺えます。
一方で、キム・ソクフンの息子を逮捕するという大胆な行動は、大きなリスクを伴うものでした。チョ・テソプの怒りを買い、捜査への介入を招くことで、キム・ヒウ自身も窮地に立たされる可能性がありましたが、それでも一歩も引かない強い意誌を感じました。
つづく