キム・ヒウは、殺し屋に襲われ橋から落とされる悪夢にうなされる。強くなるため、前世で格闘技を習っていた道場に戻り、猛練習を始める。コーチは彼の急成長に驚き、無料で稽古をつけさせてくれることに。

妹のキム・ヒアは、以前の恩返しだと朝食を作ってくれる。大学では、パク・ジョンヒョクにキム・ギュリの姿が見えないことを尋ねられ、キム・ヒウは彼女が家の経済的事情で進学を諦め、働きに出ていることを思い出す。心配になったキム・ヒウは競売物件の調査に行き、キム・ギュリの家のマンションも競売にかけられていることを知る。これを機に、安く物件を買い集めて財産を築こうと思いつくが、元手がないことに悩む。

競売会場で、ウ・ヨンスという老人が格安で多くの物件を落札していることに気付く。興味を持ったキム・ヒウは老人を尾行し、老人が買うのは主に地下や条件の悪い物件だと知る。その後、キム・ヒウは老人に教えを乞い、老人は渋々承諾する。老人は再開発に期待して古い物件を買い集めているのだと明かす。

キム・ヒウはウ・ヨンスに弟子入りを誌願し、試練を経て認められる。ある任務で、倒産寸前の家族を助けたことで、老人の信頼を勝ち取る。老人はキム・ヒウに酒を振る舞い、不動産投資のノウハウを伝授する。キム・ヒウはカン弁護士に頼み、キム・ギュリのために競売物件を落札するよう手配する。もちろん、キム・ギュリには自分が助けていることを内緒にする。

こうして、キム・ヒウはウ・ヨンスの助けを借り、キム・ギュリの住居を確保することに成功する。他にも困っている人たちを助ける中で、利益だけでなく、人の情けも大切だと学ぶ。

一方、キム・ヒウは大きな陰謀に巻き込まれていく。チョ・テソプは、政府の大規模な開発計画の情報を入手し、ウ・ヨンスの所有する土地を狙っていた。しかし、キム・ヒウは事前に情報を得てウ・ヨンスに知らせ、土地を素早く売却させてチョ・テソプの罠を回避させる。

チョ・テソプが韓国大学で講演を行う際、キム・ヒウは周りのスタッフの中に、自分をあの世に送り返した死神がいることに気付く。全ては偶然ではないと感じ、チョ・テソプに対抗するためだけでなく、「天下を買い取る」という自分の目標のためにも、より一層努力することを決意する。

キム・ヒウは、キム・ハンミがキム・ソクフンの隠し子であり、家庭内で苦労していることを知る。チェ・ガンジンの助けで大学の法学部秘密組織に入り、そこでチョ・テソプがウ・ヨンスを陥れようとしていることを知る。正義感に突き動かされたキム・ヒウは再び行動を起こし、ウ・ヨンスをチョ・テソプの魔の手から守る。

最終的に、キム・ヒウはもう無力な若者ではなく、自らの運命を掴み、定めた目標に向かって進み始める。

第3話の感想

第3話は、キム・ヒウが人生2度目にして大きく成長を遂げる重要なエピソードでした。悪夢にうなされ、自らの弱さを痛感した彼は、積極的に行動を起こし、強くなるための努力を惜しみません。前世で通っていた道場に戻り、コーチの指導の下、肉体的な鍛錬に励む姿は、彼の強い意誌と決意を象徴しています。

妹のキム・ヒアへの思いやり、そしてキム・ギュリの窮状を知って助けようとする優しさは、キム・ヒウの人間としての魅力を際立たせています。キム・ギュリを助ける過程で、不動産投資という新たな目標を見つける展開は、非常にスムーズで説得力がありました。

ウ・ヨンスとの出会いは、キム・ヒウにとって大きな転機となります。老練な投資家であるウ・ヨンスから不動産投資のノウハウを学ぶだけでなく、人生の教訓も得ていく様子は、師弟関係の温かさを感じさせます。キム・ヒウは、ただ利益を追求するだけでなく、困っている人を助けるという正義感も持ち合わせている点が、彼の魅力と言えるでしょう。

チョ・テソプという強大な敵の存在も、物語に緊張感を与えています。キム・ヒウは、チョ・テソプの陰謀に巻き込まれながらも、持ち前の機転と勇気で危機を乗り越えていきます。そして、あの世に送り返した死神との再会は、今後の展開への期待感を高めます。

つづく