第3話では、キム・ドギが詐欺グループを壊滅させたものの、そのボスが警察官だったことが判明します。ボスを狙撃した人物は不明のままです。韓国に戻ると、オン・ハジュンがムジゲ運輸に現れます。班長が逃げる前に誰かに敬語で電話していたことから、キム・ドギはオン・ハジュンが狙撃犯ではないかと疑い始めます。班長は組織の中間管理職で、上にさらに大きなボスがいると推測します。
ある日、キム・ドギは元特殊部隊の同僚に偶然会い、部隊での伝説的な活躍を聞かされ、復帰を勧められます。しかし、キム・ドギはタクシー運転手として生きることを選びます。その時、聞こえてきた汽笛の音でお母さんが殺された時のやかんの音がフラッシュバックし、過去のトラウマに苛まれます。母親の事件の心の傷はまだ癒えていないことが分かります。
チャン・ソンチョルから、班長の胸の弾丸が韓国製だと連絡が入ります。現場に第三者がいたことを意味します。チャン・ソンチョルは自らベトナムへ調査に向かいます。一方、ムジゲ運輸には新しいメンバーが加わり、チェ・ギョングは大金を投じてキム・ドギの車を改造、パク・ジンオンはオリンピック級のマイクで遠隔盗聴能力を強化します。
ベトナムでチャン・ソンチョルは、班長の死が事故ではなく、狙撃だと突き止めます。口封じのために殺された可能性が高まります。ムジゲ運輸に未知の強大な敵がいることを危惧しますが、キム・ドギは犯人を必ず捕まえると誓います。
オン・ハジュンは会社で非常に慎重に行動し、少し車を擦っただけでもひどく動揺します。ある田舎町で、老婆が線路に飛び込もうとしますが、模範タクシーの広告ステッカーを見て思いとどまり、チャン・ソンチョルたちに助けを求めます。子供たちのことを考えると死ぬわけにはいかないと訴えます。
老婆は、歌の上手な若い男に騙されていました。男は同情心を巧みに利用し、遠赤外線ランプなどの高額商品を売りつけていました。特にイムスンおばあさんには親身に近づき、巧妙な嘘で信用させ、クレジットカードを作らせて手数料を搾取していました。結果、老婆たちは借金を抱え、男は逃亡してしまいます。
キム・ドギたちは調査を進め、高額商品は廃品家具屋から仕入れた粗悪品だと判明します。客を装って証拠を集め、詐欺師たちの正体を暴き、老婆たちを救います。キム・ドギはハッキングで違法契約を解除し、書類を全て破棄して、詐欺の再発を防ぎます。
ムジゲ運輸では、オン・ハジュンがまた事故を起こし車を壊しますが、チャン・ソンチョルは彼の安全を心配します。このエピソードは、キム・ドギたちの新たな挑戦と、社会に蔓延する詐欺問題、そして被害者たちの背景を描いています。
第3話の感想
第3話は、前話から続く緊張感と新たな事件の幕開けが巧みに交錯する、見応えのあるエピソードでした。キム・ドギの過去が断片的に明かされるシーンは、彼の抱える闇の深さを改めて感じさせ、今後の展開への期待を高めます。特に、汽笛の音で過去のトラウマがフラッシュバックするシーンは、彼の心の傷の深さを象徴的に表しており、胸を締め付けられました。
今回登場した詐欺事件は、巧妙な手口で高齢者を騙す卑劣な犯罪であり、現実社会の問題を仮映している点も印象的でした。被害者である老婆の悲痛な訴えは、視聴者の共感を呼び起こし、キム・ドギたちの活躍に一層の期待を抱かせます。
また、新メンバーオン・ハジュンの登場も大きなポイントです。彼の挙動の不審さは、キム・ドギの疑念を呼び起こすと同時に、視聴者にも様々な憶測をさせてくれます。彼が本当に味方なのか、それとも敵なのか、今後の展開が非常に気になります。
つづく