第5話では、少女ソヨンの失踪事件が中心に描かれます。逃げるソヨンを追いかけていた二人の男は、彼女を見失った後、ソヨンの「お母さん」に警察に通報させます。キム・ドギは屋上で新しく引っ越してきた隣人オン・ハジュンと出会い、ハジュンはドギによく遊びに来たいと言います。その後、ハジュンは地下室に侵入しようと鍵を盗もうとしますが、エレベーターが途中で止まり、チャン・ソンチョルが意図的に妨害工作をしたことが闇示されます。
翌日、ドギはチャン・ソンチョルに、基地のほとんどの物を代表のオフィスに移し、2階に引っ越すことを検討していると伝えます。代表のオフィスの標語は「悪をもって悪を製す」から「悪の勢力に屈せず、善をもって悪を治める」に変わり、チームのやり方がより穏やかで意味深長なものになったことを示しています。
ゴウンは仕事中に誰かに盗撮されていることに気づき、ハジュンに秘密の地下室について尋ねられますが、答えずに引っ越しの話にすり替えます。三人で部屋探しに行き、ハジュンは子供の頃から頻繁に引っ越しをしていたため、不動産に非常に詳しいことが分かります。その途中、ゴウンはハジュンが自分が気に入っていた物件を先に契約してしまったことに気づきます。車内で言い争っていると、突然ソヨンがドギの車の前に飛び出して助けを求め、警察には行きたくない、「ソマン」という人を探したいと言います。
チャン・ソンチョルは、そこは児童保護施設であり、ソヨンを守れる場所だと告げます。ドギはソヨンの家庭を調べ、いわゆる両親は実際には彼女を管理している人間だと気づきます。ドギはソヨンが誘拐されたと推測し、あの夫婦は偽の両親だと考えます。その後、怪しい二人の男を尾行し、新婚相談会場に辿り著き、不動産コンサルタントのカン・ピルスンと関係があることを突き止めます。
ムジゲ運輸に戻ると、ソヨンは再び姿を消し、最終的に地下室の模範タクシーの中で発見されます。彼女はドギに妹を探してほしいと頼みます。ドギとチームは夫婦に扮装してカン・ピルスンの会社に潜入し、電源を切ることで情報を盗み出します。そして、自分たちの資料が再び選考対象になるように仕向けます。
チャン・ソンチョルはソヨンを遊園地に連れて行き、徐々に彼女の信頼を得ます。ドギとゴウンは調査を続け、投資に失敗したふりをしてカン専門家の関心を引きます。彼らを試すため、カン専門家は突然彼らの新居を検査しに来ます。ぎこちないながらも部屋を飾り付け、なんとか理想的な顧客だと信じ込ませます。
このエピソードの特徴は、視聴者も登場人物たちと同じように、情報がほとんどないまま、任務を進めながら状況を理解していく点です。最後にドギが子供に言った「大人たちが、本当に申し訳ない」という言葉は、事件全体の悲しみを貫き、子供たちが大人の貪欲な欲望を満たすために利用されているというテーマを仮映しています。「家」を持つという願いを皮肉な方法で描き、子供にとって「家」は守られるべき場所で、奪われるべき安全な港ではないことを強調しています。
第5話の感想
「模範タクシー2」第5話は、前シーズンに引き続き、社会の闇に切り込む重厚なストーリー展開で視聴者を惹きつけました。今回は児童売買という痛ましいテーマを扱い、胸が締め付けられるような思いで見守ることになりました。
特に印象的だったのは、ソヨンという少女の不安と恐怖がひしひしと伝わってくる演技です。助けを求める彼女の叫びは、視聴者の心に深く突き刺さり、大人たちの身勝手さに対する怒りを掻き立てます。
また、キム・ドギをはじめとする模範タクシーチームの活躍も健在です。緻密な計画と大胆な行動で悪に立ち向かう彼らの姿は、まさに痛快の一言。勧善懲悪のストーリー展開は、見ていてスカッとする爽快感を与えてくれます。
つづく