第45回貿易の日授賞式で、LYグループのカン・ユンギョム社長は、目覚ましい業績を誇らしげに発表しました。しかし、ネット上では彼に愛人がいるという噂が拡散し、LYグループの株価は乱高下、愛人の正体を巡る憶測が飛び交います。このスキャンダルはカン・ユンギョムの評判だけでなく、彼の家族にも暗い影を落とします。妻のハン・ソラは、この噂にひどく動揺します。カン・ユンギョムは公にコメントを発表していませんが、彼が抱いていた女性は確かにハン・ソラではありませんでした。
一方、政治家のハン・パンロ首相は、企業職員から収賄の告発を受け、検察の捜査対象となります。彼はゴルフ場で情報漏洩者を容赦なく、残酷な方法で罰します。帰宅後、ハン・ソラはすぐに朴議員に連絡し、ネガティブなニュースを全て削除するように依頼します。事態を把握したハン・パンロは、ハン・ソラに電話し、カン・ユンギョムの行動に激しい怒りをぶつけます。
3ヶ月前、カン・ユンギョムとハン・ソラは、娘のカン・ダビを幼稚園に送っていました。ハン・ソラは、カン・ダビがなかなかオムツが取れないことに苛立ち、彼女を叱責します。ある募金パーティーで、カン・ユンギョムは舞台のパフォーマンスに全く興味を示していませんでしたが、イ・ラエル(キム・ソンビン) のタンゴが始まると、彼の視線は釘付けになります。イ・ラエル(キム・ソンビン) のパフォーマンスはカン・ユンギョムの心を深く捉え、二人の間に不思議な繋がりが生まれたかのようでした。
イ・ラエル(キム・ソンビン) は募金パーティーで、娘のポラムを通してカン・ダビに近づき、他の母親たちの好奇心を巧みに利用します。彼女は意図的にカン・ユンギョムに近づき、ブレスレットを落とすことで彼の注意を引き、チャン・ジンウクと親密な仕草を見せることで、カン・ユンギョムの嫉妬心を煽ります。
子供たちの入園式の日、ハン・パンロの突然の訪問により、他の保護者たちは待たされ、不満を募らせます。イ・ラエル(キム・ソンビン) はハン・パンロの側近、キム・ジョンチョルの姿を見て、幼い頃の恐ろしい記憶が蘇ります。彼女の父親は、キム・ジョンチョルとハン・パンロによって陥れられ、命を落としたのです。
ソ・ウンピョン議員は、新刊の宣伝活動を行い、「7放世代」の人々に夢や希望を諦めないように訴えかけています。夜、彼はアメリカから送られてきた小包を受け取ります。それは、イ・ラエル(キム・ソンビン) から送られたお金で、過去の恩への10倍の返済でした。
物語は13年前に遡ります。当時弁護士だったソ・ウンピョンは、キム・ジョンチョルとハン・パンロに嵌められたイ・テジュンを助けていました。イ・テジュンは偽証を拒否し、その結果命を落とします。彼の母親も、悲しみのあまり精神を病んでしまいます。家族を守る中でイ・ラエル(キム・ソンビン) は背中に傷を負い、その後アメリカで生活を始め、いつか復讐を果たすと誓います。
募金パーティーの後、イ・ラエル(キム・ソンビン) はカン・ユンギョムの心を掴むことに成功します。彼が彼女のブレスレットを拾い、控え室を訪ねると、そこにはチャン・ジンウクと親密にしているイ・ラエル(キム・ソンビン) の姿がありました。イ・ラエル(キム・ソンビン) の計画は、順調に進んでいるように見え、復讐劇の幕が上がったのです。
第1話の感想
「イブの罠」第1話は、静かな緊張感と緻密に張り巡らされた伏線で、視聴者を一気に物語の世界へと引き込みました。華やかな授賞式の裏で囁かれる愛人疑惑、そして過去の事件の影が、今後の展開への期待感を高めます。
特に印象的なのは、イ・ラエル(キム・ソンビン) の復讐心に燃える瞳です。愛らしい母親の顔と、冷徹な復讐者の顔、その二面性を巧みに演じ分けるイ・エラは、物語の鍵を握る存在として、圧倒的な存在感を放っています。彼女の過去に一体何があったのか、そしてどのように復讐を果たしていくのか、今後の展開から目が離せません。
対照的に、カン・ユンギョムは、成功者でありながら、どこか脆さを感じさせる人物として描かれています。愛人疑惑の真偽は定かではありませんが、完璧な仮面の下に隠された彼の本性が、物語が進むにつれて明らかになっていくことでしょう。
つづく