交通事故をきっかけに、警察がLYグループの捜査を開始。ハン・ソラはムン・ドワンとの関係が露呈するのを恐れ、証拠隠滅に奔走し、ムン・ドワンとの関係を断つよう迫ります。一方、カン・ユンギョムはハン・ソラの失態に苛立ち、LYグループ乗っ取り計画への影響を懸念し、チョン室長に事故の隠蔽工作を指示します。
ハン・パンロは行方の知れないハン・ソラを探せず、カン・ユンギョムから叱責を受けます。そんな中、カン・ボングンのもとに賄賂の証拠が送りつけられます。カン・ボングンはハン・パンロの仕業だと疑い、ハン・ソラと男が一緒に写っている写真で仮撃に出ます。ソ・ウンピョンとキム・ギュヨンはこの一連の出来事に不穏な空気を感じ、カン・ユンギョムの陰謀を疑い始めます。
ハン・ソラはカン・ユンギョムに問い詰められますが、ただの友人との外出だと主張し、逆にカン・ユンギョムの浮気を疑います。カン・ユンギョムは否定しますが、ハン・ソラは納得しません。警察の取り調べに対し、ハン・ソラは事故車は夫からのプレゼントで、窃盗犯を追いかける最中に起きた事故だと虚偽の説明をします。カン・ユンギョムはチョン室長に情報統製を命じますが、イ・ラエルは相変わらず連絡を取りません。
イ・ラエルはソ・ウンピョンからマトリョーシカ人形を受け取ります。これは「無計画」であることを示唆するものでした。イ・ラエルは自らを怪物のように感じますが、ソ・ウンピョンは彼女を励まします。イ・ヨヌクはキム・ジョンチョルに捕まりますが、守っている人物の名前は明かしません。携帯追跡システムでその人物が「VIP」であることだけが判明します。イ・ラエルはハン・ソラからの誘いに乗ることを決意します。
カン・ダビの誕生日パーティーで、ハン・ソラはカン・ユンギョムの愛人を待ち構えます。そこに現れたのは、イ・ラエルでした。ハン・ソラは、イ・ラエルこそが自分の結婚生活を壊した女性だと気づきます。イ・ラエルは、二人の関係が始まったのはハン・ソラの誕生日の日だと告げます。
ハン・ソラの非難に対し、イ・ラエルはなぜこのようなことが自分に起きたのかを考えるべきだと諭し、被害者の立場から仮省するように促します。カン・ユンギョムはハン・ソラに責任をイ・ラエルに転嫁するなと止め、自らの非を認めます。ハン・ソラは実家に戻ることを決意し、カン・ユンギョムは他人を巻き込むなと警告します。
チャン・ジンウクはイ・ラエルによる病院への搬送映像に関する追及を否定し続けますが、キム秘書は半導体取引の自白を得ており、チャン・ムンヒの訴訟に有利な証拠となります。しかし、チャン・ムンヒはハン・ソラが簡単にカン・ユンギョムと離婚するとは思っていません。
LY Payのアメリカ上場を知ったカン・ボングンは、カン・ユンギョムに騙されていたことに気づきます。LY流通は偽装で、真の目的はLYグループの掌握でした。カン・ボングンとハン・パンロはLY社に詰め寄りますが、チョン室長に阻まれ、衝突します。
イ・ラエルのボディーガードが意識を取り戻し、イ・ラエルはカン・ユンギョムにバンドネオンを送ります。イ・ラエルがカン・ユンギョムを訪ねると、そこにチャン・ジンウクが現れます。これもイ・ラエルの仕組んだことでした。カン・ユンギョムはチャン・ジンウクにイ・ラエルに近づくなと警告し、イ・ラエルとの関係を終わらせるつもりはないと宣言します。
こうして第8話は、緊迫感とどんでん返しの連続で、登場人物たちの複雑な関係が次第に明らかになっていきます。
第8話の感想
第8話は、まさに嵐の前の静けさ、そして嵐の到来といった感じでした。これまで水面下で蠢動していた様々な思惑が、交通事故をきっかけに一気に噴出しました。ハン・ソラの焦燥、カン・ユンギョムの冷酷さ、そしてイ・ラエルの静かな復讐心が、画面越しにもひしひしと伝わってきました。
特に印象的だったのは、イ・ラエルのマトリョーシカ人形のシーンです。ソ・ウンピョンから受け取ったその人形は、一見可愛らしいおもちゃですが、実は「無計画」であることの暗示。緻密な計画を立ててきたイ・ラエルにとって、これは大きな変化を意味しています。まるで、これまで積み重ねてきたものを一度壊し、新たな自分へと生まれ変わる儀式のような、深い意味が込められているように感じました。
また、ハン・ソラとイ・ラエルの対峙シーンも緊迫感がありました。これまで仮面を被っていた二人の女が、ついに本性を剝き出しにする瞬間。互いの憎しみ、そして哀しみ。複雑な感情が交錯する、息を呑むようなシーンでした。
つづく